仕事帰りにドライブ。

夜8時、奇麗にライトアップされた瀬戸大橋が見渡せる海沿いのパーキングに車を停める。

 

前夫と離婚するのはいいが、するべきだし、するんだけれども・・・前夫の本家であるご先祖様方に申し訳ない。

そもそも結婚は両家のご先祖さまがOK!って言わないと成立しないのだ。

どんなにお互いが好き合っていても、直前でキャンセルになったりする。

ご縁がなかった、ってやつだ。

 

実は、大学時代の婚約者がそうだった。

一方的に婚約破棄された。

この時も他に付き合っているやつだいるんだろう!だったな。(笑)

全くの誤解だが。


元婚約者のお父様は地元で50名規模の社員を抱える会社社長。

その跡取り息子との婚約破棄のため私の居場所はなくなった。

田舎のことである。

妹の縁談にも差し障りがある、と両親からは家を出て、帰ってくるなと言われた。

平手打ちもされた。

普通さぁ、父親が厳しければ母親が庇うだろうと思ってたんだけど、両親ともから平手打ち。

二度と人前では泣かないと決め、それからは人間相手に相談することはなくなった。

 

で、生まれ故郷の首都圏に一人で戻った。

どっかのラノベみたいである。(笑)

悪役令嬢にはならず、誰かのせいにしたり、恨むこともなく生きてきたわけだが、、、。

 

まさかね、35年後に連絡をくれるとは思わなかった。

今夫なんだよね。

その元婚約者。

その話は置いといて、、、。

 

話がそれたが、そうやって海をぼーっと眺めていた。

何か辛いことがあれば、こうやって愛車とドライブして山とか海とかに行って時間を過ごす。

忙しい毎日だからほんの少しの時間だけれど、自分の気持ちの整理もできる。

 

その夜も前夫のご先祖様に、離婚することになってしまい大変申し訳ないと涙ぐみながら謝罪していた。

と、電話が鳴った。

 

佐賀県のYさんからだ。
「今どこ?」
「あのね、夫さんのご先祖様が出てきて、伝えてって。」

えーーー!

すごっ!

私が一人で涙ぐみながら謝っていた気持ちはなんと前夫のご先祖様に伝わっており、私に話しかけても一向に気付かないのでYさんの前に現れたそうな!

「気にしなくていいよって言ってるよ。」

 

離婚して大丈夫!

前を向いて新しい道を歩いていきなさいと、前夫のご先祖様に励まされた。

もはや号泣してたわ。

 

これから先、ずっと一人で生きていく決意を固めた私は、さっそく「ほけんの窓口」に予約を入れた!(笑)