最寄り駅は無人駅だ。

JRを使うと乗り換えが上手くいかなければ職場まで2時間以上かかってしまう。

愛車でも1時間20分程度かかる。

 

子供たちの進学先も、この田舎である市内の高校では将来都内に戻れないだろうと、私の職場近くの進学校にした。

入学してしばらくして長女が言った。

「お母さんって、実はまともで、すごかったんだね。」

 

子供たちは仕事ばかりして家にいない私に不満があったそうで、

何で他のお母さんたちみたいに、家にいて友達連れてきたらお茶とおやつ出すってやってくれないのかと思っていたそう。

それに加えて、スピ系の私を何かの宗教?メンタル弱いのかな?と思っていたそうだ。

 

まぁねぇ、お父さんが一円も生活費をくれないからだよ、なーんて言ってないからねぇ。

宗教には一切入ってないからね。

 

高校に入って一気に交友関係が広がった長女は、新しくできた友人たちの家庭環境に驚いたそうだ。

世の中にはいろんな家庭があって、中にはとんでもない親がいることを知ったそうで。

 

「でね、助けてほしいの!」

 

驚きながら話を聴いてみると、仲良しの友達が数日高校に登校していない。

連絡してみると某宗教団体に軟禁されており、その団体が所有する大学進学を強要されているそうな。

優秀なので卒業したら授業料を免除する代わりに、将来はその団体に入って働くことになるそうだ。

うんと言うまで、出してもらえないらしい。

 

友達は母子家庭でまだ下に兄弟姉妹が3人いる。

経済的に大学に進学できるかどうか不安になってお母さんに聞いてみたら、22万円くらいの残高の通帳を見せられて「安心して、これだけあれば大学にいけるから。」と言われたそう。

自分の母親が宗教にはまり、おかしくなってしまっていることにそこで初めて気づいたそう。

 

えーい、すぐに高校の先生に連絡だ!

事情を把握している娘から話をしてもらう。

 

無事に軟禁状態から解放され、今度は大学進学は無理なので公務員試験を受験することに切り替えて勉強開始。

私も娘と一緒に車で送ったりと出来るだけのことをした。

今は市職員として働いている。

 

こんなことって、、、あるんですよね。