いつものように授業をしていると「コンコンコン」とノックの音。
斜め向かいのクラスの先生だ。
授業中に入ってくるということは、何かがあったということで。

「あそこ。。。いるでしょ?視えますよね?あそこに男の人が立っている。。。」
えー、またですか?
今度は生徒さんではなく同僚の先生からのSOSだ。
ここに勤め始めてから、何かを視えている、祓う力があると勝手に推測されて、

当てにされるようになってしまったわ。(;´д`)トホホ。
当然だが、私には何も視えない。

そして、数日後。

夜9時過ぎ、一人で残業をしていた。

あれ?女性のすすり泣く声が聞こえる。

 

私、体質変わったのかなぁ。

お化け視えないはずなんだけど、この職場に転職してから変だわー。

いよいよ私もお化けのすすり泣きの声が聞こえるように・・・

ぎゃー!

一人で残業していたはずなのに、なぜかシクシク泣いている先日の先生。

 

全身で、構ってくれアピールである。

・・・仕方ない。

知らんぷりして仕事を続けるわけにもいかない。

 

「どうしたんですか?」と声を掛け、結局自宅方向が同じだったため愛車に乗せ送ることに。

途中、どーしても話を聴いてほしいというので喫茶店に入る。

 

そこからは、本当にぞっとする話で・・・

「今、、、私の右足首、握られているんです。」

「家が古くて、壁の隙間からツタが入ってくるんですけど、お化けが・・・」

またかーい!

私には霊能力がないから無理だって。

 

それからその先輩先生に付きまとわれるようになってしまった。

極めつけは、、、日曜日に13回も電話がかかってきたこと。

「なんで日曜日に会ってくれないんですかぁ?」
いやだって、子供の部活の送り迎えとか家族の用事があるんで。

「二人っきりでドライブ行きましょうよー。」

いや、断る。

「〇〇(ここ自分の名前を自分で言ってる)、敏感だからみんなの心が読めちゃうのぉー。だからぁ、教室入って生徒さんが私のことどう思っているか伝わってきちゃうから辛くてー。」

いやだったら、今私がどう思っているか分かってくれ!

 

あかん、この先輩、会話が全く通じない。

既に40歳を過ぎているその先輩の言動に、部長も常々おかしいと思っていたそうで

「俺が注意してやる!」と話をしてくれてやっと収まった。

あー、怖かった。

 

大学の時の友達が言ってたなぁ。

お化けよりも生身の人間の方が怖いって。

 

そういえば、大雨が降った翌日、雨漏りするのはその先輩の教室「だけ」だった。

・・・気持ち悪い、この職場。


もう、学校ごと引っ越しちゃえ!(笑)
 

その年の夏、台風で屋上の学生ホールが雨漏り。

滝のように雨水が階段を流れていく。

 

当時、学校のトップだった方とは毎朝雑談をする仲になっていたので、目の前の更地を指さして、「あそこに引っ越しましょう!」といったら本当になったのだった。

今の校舎にはお化けはいない。

そして、その先輩もいない。

 

すごいな、私の守護霊たち!