読者の皆さまには、いつも私のお話を楽しみにしてくださいまして、ありがとうございます![]()
さて、明日はバレンタインデーですね~![]()
冬眠中とはいえど、この日ばかりは出て来ないわけには参りますまい・・・![]()
まぁ、一日早いですが、書き上がった時がアップ時ということで、アップしちゃいます![]()
キューブから読者のみなさまへ、冬眠のお詫びと今流行りの「友チョコ
」代わりとして、バレンタイ
ンデーのお話のプレゼントです
超短編ではありますが、どうかお楽しみいただけますように・・・![]()
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~甘い香りの漂う部屋で・・・~
本を読みながら、いつの間にかうたた寝をしていた休日の昼下がり・・・
むせるような甘い香りで目が覚めた。
キッチンから離れたこの部屋まで漂ってくるこの甘い香り。
それは、チョコレートの香り・・・
―そうか、今日はバレンタインデーか。
オレは、壁にかけたカレンダーを見て意味もなくため息をつく・・・
けだるい体をソファの上に起こして、ふと階下の様子に耳を澄ました。
ガラスや金属の触れ合う音。
何やら楽しげに笑う声。
自然に笑みが浮かんで、この部屋に漂うものが甘い香りだけではないことに気付く。
今年は、いったいどんなヘンテコなモノを食べさせられるのか・・・
一向に上達しないその腕前は、ある意味いつも期待を裏切らない。
それは、最初からびっくり箱だとわかっていて蓋をあける瞬間のような気持ちをいつも味あわせて
くれる。
―あいつの作った弁当を開ける時と同じだな・・・
オレは自分の考えに吹き出しそうになりながら、ふとこの後に展開する場面を想像してみた。
おずおずと包みを差し出す琴子。
面倒くさそうに受け取るオレ。
きっといつもと変わらない場面。
でも、本当はいつもと変わらないことに感謝しなければいけない場面・・・
だからオレは、ちょっと意地悪なセリフで琴子をからかって、それから琴子のへの字に曲がった唇
にそっとキスをする。
それは、何年たっても変わらぬ愛情への「ありがとう」を込めて・・・
そしてオレは、今日だからこそ、琴子によって知ることのできた人を愛することの幸せと喜びをあら
ためて噛みしめる。
―だからこそのバレンタインデーだもんな・・・
無意識に時計に視線を投げた。
階下から琴子がオレを呼ぶのはもう少し先かな。
また賑やかな我が家のイベントが始まるまで、もうひと眠りしておこうか・・・
バレンタインデーの昼下がり。
チョコレートの甘い香りと一緒に琴子の「好き」が漂う部屋で、オレは、ほんの数行読み進めた本
をまた胸の上に乗せて目を閉じた。
きっと今年もまた、はにかみながらオレを見上げる、ちょっと自信無げな琴子の笑顔を思い浮かべ
ながら・・・
END
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さて、いかがでしたか・・・![]()
先月のお話に続いて、また直樹のモノローグでした。
直樹は、このお話の中のバレンタインデーはお仕事がお休みなんですね~![]()
長い年月の間には、そんな日もあるでしょう・・・
こんな日入江家は、きっと家中にチョコレートやケーキの焼ける甘い香りが漂っているんだろうな
と思いながら書きました。
部屋のソファに寝ころびながら、階下の琴子の様子を想像して一人にやついている直樹の姿を
思い浮かべていただけたら嬉しいです![]()
それでは、またしばらくは、冬眠の穴倉生活です・・・![]()
By キューブ
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