読者の皆さまには、いつも私のお話を楽しみにしてくださいまして、ありがとうございますひらめき電球


大分長いことお話が書けずにスミマセンでした~あせる

さらに、オムニバスのお話を期待してくださっている方もいらっしゃるとは思いますが、そちらの方は

まだ少しお待ちくださいあせる



さて・・・今回はちょっと不思議なお話が出来上がりましたので、どうぞお読みくださいませ・・・

このお話には、タイトルも含めて、元ネタというか浮かんだきっかけがありますので、そのあたりの

ことはあとがきでたっぷりとお話させていただきますひらめき電球

そして、一条先生も登場しますので、一条迷の読者さまにも楽しんでいただけると思いますニコニコ


どうか、お楽しみいただけますように・・・音譜


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



   ~心の中を覗かせて・・・~


「おい、琴子。今夜はオレ、飯いらないから・・・」


朝の食卓。
オレは、皿に残ったオレンジのヒトカケを口に運びながら、キッチンにいる琴子に向かって言った。


「ええ~~そうなの~??」


2杯めのコーヒーを頼んだオレのためにポットを持ってキッチンから出てきた琴子が不満げに声

を上げながらオレのカップにコーヒーを注いでいる。
オレは、カップにコーヒーが満ちるのを待ちながら、それきり何も言わない琴子を見上げた。
すると、琴子は口元に微かに笑みを浮かべながら何かを企んでいるようだった。


「今日は午後に大きなオペがあるんだ・・・だから夜はずっとICUに詰めてることになるからオフィ

スには戻らないぞ」

オレは、すかさず先制攻撃をかけた。


「えっ?・・・」
オレの言葉に、キッチンへ戻りかけた琴子が振り返る。


「今夜は交代でラウンジで飯を食うから、弁当はいらない」
オレは、コーヒーカップを片手に新聞をめくりながらきっぱりと言った。


「ええ~~~!!」
琴子が素っ頓狂な声をあげてオレに駆け寄ってくる。
「何で?・・・ねえ、何で今私が今夜はお弁当を持っていこうって思ったこと、わかったの?」


―そんなの顔に書いてあるっつうの!


「お前の考えてることなんて、すぐわかるんだよ」
オレは、琴子から顔をそむけて笑いをこらえながら答えた。


「もう、どうして入江君はいつもそうなの?・・・私はちっとも入江君が考えてることがわからない

のに私の心の中は全部お見通しなんだね!なんかずるいよ・・・」
琴子は、頬を膨らませながら言うと、オレの前の席にドスンと腰をおろして目の前のトーストにか

ぶりついた。
オレは、琴子に向かって呆れ顔を作りながら立ちあがると、念を押すようにもう一度言った。
「とにかく、今夜はオレを待ってなくていいぞ、もしかしたら泊りになるかもしれないし、その時は

メールするから・・・」


「わかりました!」
琴子は、斜めにちらりとオレを見上げるとため息交じりに返事をした。




それから数日後の午後、オレは心理カウンセラーの一条紗江子に呼び止められて外科病棟の

廊下で立ち止った。


「入江先生、琴子さんと何かありました?」
一条紗江子は、さも楽しそうな笑みを浮かべながらいきなりオレにそんなことを聞いた。


「別に何も・・・」
オレは、あからさまに面倒そうな顔をしながら答えると、再び歩き出した。
しかし、一条紗江子はオレのそんなオレの態度も全く意に介さないように並んで歩きながら話し

を始めた。
「昨日の午後、琴子さんがカウンセリングルームに来て私に聞くんです・・・」


―琴子が?・・・


「琴子さんったらね、<人の心の読み方を教えてください>ですって!ホント彼女って可愛いわ」
一条紗江子は、クスクスと笑いながらオレの反応を伺うように、こちらをちらりと見上げた。


「人の心?・・・」
オレは、思わず立ち止って聞き返した。


「ええ、彼女が読みたい心なんて、入江先生の心だけですよね?・・・だから何かあったのかな

って思っただけです」
一条紗江子は、そう言うと最後に少し思わせぶりな表情を浮かべて付けくわえた。
「まぁ、そう聞いたからって入江先生が私に答えるはずもないですよね・・・」


そして、一条紗江子はまたクスクスと笑いながら立ち止ったままのオレにお構いなく歩き始めた。
オレは、しばらくその背中を見送っていたが、ふと思い立って彼女を呼び止めた。
「一条先生!・・・それで、あいつに教えたんですか?」


すると、一条紗江子は振り返って答えた。
「人の心の読み方をですか?・・・ええ、教えましたよ・・・だから入江先生も油断しない方がいい

かもしれませんね・・・」
一条紗江子は、相変わらず楽しげな笑みを浮かべたままそう言うと、白衣の裾を翻して去って

行った。


―琴子がオレの心を読む?・・・


オレは、数日前の朝のやり取りと琴子の膨れっ面を思い出して思わず首を振りながら苦笑した。
しかし、その日家に帰ると、いつもとは違い、やけに鋭い目つきをした琴子がオレを出迎えた。
そして、部屋に入った途端、オレの手を引いてベッドの端に座らせると自分は床に跪いてオレの

目をじっと見つめ始めた。


「お、お前何やってんだ?・・・」
オレは、少したじろぐほどの琴子の目力に思わず体をのけ反らせながら尋ねた。


「いいから黙ってて・・・」
琴子は更にオレの目を見続けていたが、不意に肩を落として大きなため息をひとつ付いた。
「ダメだ・・・全然わからないよ・・・一条先生は相手の目をじっと見つめて神経を集中させろって

言ったんだけど・・・」


―そんなことでオレの心が読まれてたまるかよ・・・バーカ!


「あっ!」
うつむいていた琴子が不意に顔を上げてオレを見た。


―ん?・・・


「わかった!・・・今、入江君、心の中で私のこと”バーカ”って思ったでしょう?」
琴子が、心外だと言わんばかりの表情をしてオレに聞く。


「当たり!・・・」
オレは、内心ドキリとしながら、琴子にはにやりとした顔を作って答えた。


「もう!・・・ひどいな・・・」
琴子が口を尖らせてオレを睨む。


一条紗江子は、いったいどんな風に琴子に教えたのか・・・

今琴子が言ったことが、本当なのかあてずっぽうなのか、オレは試してみようと思った。
そこでオレは、琴子を見つめながら滅多に口にすることはない言葉を心の中で呟いてみた。


―愛してる。


すると、また琴子が顔を上げて小さく声を上げた。
「あっ!・・・また聞こえた」


―えっ?・・・


「”愛してる”って・・・」
琴子は、真剣な顔をしてオレの返事を待っている・・・


―まさか、そんなことって・・・


オレは驚いた顔で答えた。
「当たり!・・・」


「えっ?ホント?」
琴子が嬉しそうに尋ねる。


「ああ、ホントさ・・・」
オレは、少しドキドキとしてくる気持ちを押さえながら、ことさら大げさに言ってニヤニヤと琴子

の顔を見た。
すると、琴子はみるみる頬を膨らませながら言った。
「ああ~からかったのね~!!もう、いつもそうやって私のことバカにして~~!私は真剣に

入江君の心の中を覗いてみたいって思ったのに・・・」


琴子が怒ってオレの胸を叩こうとする・・・
オレはその手を掴んでそのまま引き寄せる・・・
オレの胸の中に倒れこんで来た琴子を抱きしめながらその耳元に囁いた。
「人の心なんて何で覗きたいんだよ・・・そんなのわからないからいいんだろ」
すると、琴子は顔を上げて答えた。
「だって・・・入江君はいつも私の心を言い当てるじゃない!・・・だから私もって・・・」


「バーカ!オレだってお前の心を読んでるわけじゃないさ・・・お前は何でもすぐ顔に出るからわ

かるんだよ!」
オレは笑いながら答えた。


「えっ?・・・」


「だから、オレに思ってることを当てられたくなかったら心を読もうと思うより、ポーカーフェイス

の練習をするんだな・・・」
オレは、琴子を抱きしめながらそう言って笑った。


「ええ~そうなのぉ~?」
琴子が落胆の声を上げた。
オレは、不満げな顔でぶつぶつと何か言っている琴子をなだめるように、その唇にそっとキス

をした。


<・・・だから入江先生も油断しない方がいいかもしれませんね・・・>

ふと、一条紗江子が最後に言った言葉と、白衣を翻して去っていく後ろ姿が浮かぶ・・・

彼女は、琴子にいったい何を教えたのか・・・

琴子は本当にオレの心を読んだのか・・・それとも偶然なのか・・・

今こうして、あれこれ思いめぐらせていても、琴子は何の反応も示さずただオレの胸に体を

預けているだけなのだから。


―そんな簡単にオレの心を読まれてたまるかよ・・・こんなにもお前を愛してるって気持ちを・・・


思わず心の中で悪態をつくと、琴子がまた不意に顔を上げて、オレの顔をマジマジと見つめた。


「な、なんだよ・・・」


「ねえ、また聞こえた・・・”愛してる”って・・・」



―えっ?・・・まさか、本当かよ・・・?



                                            END


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


さて・・・いかがでしたかはてなマーク


今回は、終わり方にちょっとこだわってみたんですが、いかがでしたでしょうか・・・

お話の内容がちょっと不思議な感じなので、あえて消化不良な余韻が残るように終わってみました。

果たして琴子は本当に直樹の心を読んだのかどうか・・・読者の皆さまの想像力&妄想力に委ね

たいと思います。

最後に、直樹@ジョセフのちょっと焦った顔が浮かんできたら最高なんですけどビックリマーク


(*≧m≦*)ププッ・・・いい加減な作り方でごめんなさいね・・・ひらめき電球



そして、まえがきで書いた、このお話が浮かんだきっかけですが、ポルノグラフィティファンの方で

したら、もしかしたらピンと来たかもしれませんね~( ̄∇ ̄*)ゞエヘヘ


実はこのお話・・・ポルノの新曲からヒントをもらって書いたお話なんです・・・ラブラブ!


まだCDも出ていないのですが、先週から始まったテレ朝のドラマ「宿命」の主題歌になっている

「瞳の奥をのぞかせて」という曲なんです。

だから、お話のタイトルもちょっとゴロを合わせてみました(*^^)v


キューブはこの曲を昨年の東京ドームでのライブで初めて聞きました。

その時はまだできたてホヤホヤでタイトルもついていなかったのに、アンコールで歌ってくれたん

ですよね~音譜


そして、その時にバックのスクリーンに歌詞が出ていたのですが、まるでこのお話の中の琴子の

気持ちを歌ったような一文があって、その頃からこのお話の構想はあったんです。

ただ、本当にその時一回きりしか聞いたことがなかったので内容も曖昧だし、なんせタイトルすら

なかったわけですから、なかなかお話としては形にならずにいたんです。


しかし、先週のドラマを録画してエンディングで流れるこの曲を何回もリピしながら、やっと書くこと

ができました~にひひ

まったく・・・ポルノの歌をネタにしてイタキスのお話を書いてしまうなんて、自分の貪欲さに呆れて

しまいますね・・・( ̄∇ ̄*)ゞエヘヘ

ちなみに、琴子の気持ちのように聞こえた歌詞はこんな感じですひらめき電球

「こんなにもあなたのことを思ってるのに 時々どうしようもないほど憎くなる
あなたは瞳の奥をのぞかせない そのくせ私の心は何もかも見透かされてる・・・」


どうですか・・・はてなマーク

まぁ、琴子はたとえ時々であっても直樹を憎いって思うことはないと思いますけどね~にひひ


でも、この歌詞が本当に印象的で、今回のお話が出来上がりました合格

こんな裏ネタもありでしょうか・・・はてなマーク( ̄∇ ̄*)ゞエヘヘ

楽しんでいただけたら幸いですひらめき電球



次回もどうぞお楽しみに・・・音譜



                                               By キューブ




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