読者の皆さまには、いつも私のお話を楽しみにしてくださいまして、ありがとうございますひらめき電球


今日は1月7日・・・皆さん、七草粥は食べましたかはてなマーク

松の内も明けて、あっという間にお正月ムードも消え去りましたね~(T▽T)アハハ!


そして、ギリギリセーフかなぁ~はてなマークにひひ

やっと読者の皆さんに”お年玉”をさし上げる準備ができましたよ~音譜


今回のお話は、まさにタイトル通り、2009年の最後にアップしたお話の続編となります・・・


まずは、どうぞお読みくださいビックリマーク

どうか、お楽しみいただけますように・・・音譜


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


  ~続・カウントダウンから30秒・・・~



「おい、入江!お前帰るのか?・・・」


オレは、西垣医師に呼び止められて病院の自動ドアの前で振り返った。
「ええ、始発のバスが出るんで帰りますよ・・・もうオレがいなくても大丈夫でしょう?」


「まったくお前は、天才とか言われてるクセに先輩への口のきき方もしらないのか?」
西垣医師は、呆れたように笑いながらオレのことを睨んだ。


「先輩の頼みだからこうして来たんですよ」
オレは、にやりと笑いながら答えた。


「ふん、ただ俺は何もそんなに急いで帰ることもないだろうって思っただけさ・・・そんなに琴子ちゃ

んが可愛いか?」
西垣医師は、からかうような目をして言った。


「可愛い?・・・ただオレはオレの役目が終わったから帰るんですよ。それともまだしばらく待機して

いましょうか?」
オレは、西垣医師の視線を真似て聞き返した。


「ふん、可愛げのない奴だなあ。少しは言い訳ぐらいしてみろよ。愛妻家なら<女房が待ってるん

で>とか恐妻家なら<早く帰らないとうるさいんで>とかな」
西垣医師は、さもつまらなそうに言うと、ほんの一瞬オレに挑戦的な視線を向けた。
しかし、西垣医師はオレの返事を待つことなくあきらめたようにすぐに言葉を繋いだ。
「まったくからかい甲斐のない奴だ。・・・新年早々呼び出して悪かったな。家に帰ってゆっくり休ん

でくれ」


「はい・・・お先に失礼します」
オレは、きびすを返した西垣医師の背中に向かって頭を下げると、すぐに出口に向かって歩き始

めた。
すると、自動ドアをくぐろうとしたオレに、再び西垣医師の呼ぶ声が聞こえた。


「おい、入江・・・前にも同じようなことがあったな?」


「えっ?・・・そうでしたか?」


「ああ、あったよ・・・やっぱりお前は愛妻家だな。お疲れさん、助かったよ」
西垣医師は、またすぐに背を向けて病院の中へと戻って行った。


夜明け前・・・オレは、病院前のバス停から始発のバスに乗り込んだ。
今帰れば、おそらく丁度朝陽が部屋の中に差し込む頃に家に着くだろう・・・


―きっと琴子はまだ寝てる・・・


オレは、目覚めた琴子がオレを見つけた時の喜びようを想像して、思わず顔を伏せて笑った。


<前にも同じようなことがあったな?・・・>


ふと、西垣医師の言葉が頭に浮かぶ・・・
そしてそれと同時に、やはり引きとめられながらも、琴子の顔を見たくて無理に家に帰ったことが

あったのを思い出していた。
それを愛妻家だというのなら、あえて否定はしない。
ただ、オレがこんな風に思うことの全てを琴子に教えられるまでは気づきもしなかったことなどとは

あの女好きの
西垣医師にはわかりもしないだろう・・・


そう・・・
12枚のカレンダーの中に散りばめられたほんの一握りの特別な日を、2人で一緒に過ごすことの

大切さは、ただその日に掛ける琴子の熱い執念なくしては、オレの心にこんな思いを根付かせるこ

とはできなかっただろう。
いつの間にか、オレはそんな琴子の思いをできるだけ叶えてやりたいと思うようになっていたのだか

ら・・・


―だから今も琴子が目覚める前に・・・


きっと今なら間に合うに違いない。


バスに乗っている間に昇った朝陽が、家に着いたころにはオレたちの部屋の窓を照らしていた。
オレは、音をたてないように家に入るとそっと階段を上がった。
部屋のドアを開けると、カーテンの隙間から差し込む陽の光に照らされたベッドに琴子の寝顔を探す。


しかし・・・琴子はベッドにいなかった。


―どこへ行ったんだ?


オレは、ベッドの横に立って2つ並んだ枕を見降ろしながらしばし呆然としていた。
やっと夜が明けたばかりのベッドに琴子がいないなんて・・・


一瞬にして、さまざまな思いが脳裏を駆け巡った。
オレを待って、1階のリビングのソファで寝てしまったのか・・・
まさか、入れ違いに病院に行ったのか・・・
ふと、ベッドから落ちているのかもしれないと思って、反対側の床を見たがもちろん琴子の姿はなか

った・・・


どれもが、決して冗談でなくあり得ることだと思うと、心配しながらも思わず笑いも込み上げてくる。
しかし、その時オレは、この時刻であれば琴子は絶対に寝ているはずだと、勝手に思いこんでいた

ことに気づいて思わず振り向いた。


そして、思った通りその瞬間にバスルームのドアが開いて、何も知らずに琴子が姿を見せた。
根ぐせの付いた髪で、あくびをしながら出てきた琴子は、オレに気づいて大きな口を開けたまましば

らくポカンとしていた。


「ただいま」
オレは、思わず吹き出しそうになりながら言った。


「い、い、入江君?!」
琴子は、オレの声でやっとスイッチが入ったかのように、まるで叫ぶようにオレの名前を呼ぶと、勢

いを付けてオレの首に抱きついてきた。


予想していたこととはいえ、琴子のあまりの勢いにバランスを崩したオレは琴子に体当たりをされた

ようにベッドに倒れこんだ。


「お、おい・・・痛てえよ・・・」


「だって、だって・・・入江君がいるんだもん!」
琴子は、わけのわからないことを口走りながら、オレの胸に顔を押しつけていた。


「せっかく帰って来てやったのに、お前がベッドにいないからびっくりしたよ・・・」
オレは、琴子の髪を撫でながら言った。


「だってね、入江君が行っちゃってから最初は帰ってきたらすぐにわかるようにと思ってリビングの

ソファで寝ながら待ってたの・・・でも、その内寒くなってきてこのベッドに戻って寝たんだけど、さっ

き思いっきりベッドから落ちて目が覚めから、こうなったらお正月料理をお弁当に詰めて入江君に持

って行ってあげようって思って、今顔を洗ってたとこなの・・・」
琴子は、顔を上げてものすごい勢いでまくし立てると、すぐにまたオレの胸に頭を乗せた。


オレは、仰向けの恰好で天井を見上げながら、込み上げてくる笑いを必死で堪えていた。


―オレの想像は全部あたりかよ・・・


「あっ!・・・」
琴子が不意に顔を上げた。


「ん?・・・」
オレは、何に気づいたのかみるみる笑顔になっていく琴子の顔を見上げていた。


「ねえ!・・・私新年が明けてから、まだ誰にも会ってないよ!」
琴子が、すごいことに気付いたかのように言う。


―今頃気づいたのかよ・・・


オレは、何も答えずただ小さなため息を付いた。
しかし、琴子はそんなオレの思いなどお構いなしの笑顔でオレを見つめている。


言葉は途切れ、甘い吐息とともにどちらからともなく唇が重なる・・・
これが今年最初のくちづけ。
本当なら、年が明けた瞬間に交わすはずだった特別な日のキス。
琴子の腕がオレの首に巻き付き、オレは琴子の柔らかい背中を抱きしめた・・・


しかし・・・


徹夜明けのオレの思考は、ずっと琴子の体重を受け止めたまま限界に達しようとしていた・・・
遠のく意識の中で、ふと琴子の声が聞こえた。


「入江君!ありがとう・・・大好きだよ。今年もずっと大好き!」


―わかってる・・・


そして、オレはその優しい香りに包まれながら、あっという間に眠りの中に落ちて行った・・・



12枚のカレンダーの一番最初の特別な日に琴子の笑顔と甘いキス・・・
もう、今年ばかりは無理だと一度はあきらめたはずなのに、結局最後にはいつでも琴子の願いは

叶えられる。

そして、オレはそんな琴子に癒される・・・そんな琴子を愛してる。



                                              END


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


さて・・・いかがでしたか・・・はてなマーク

新年最初のお話ってことで、最後にはしっかりとアマアマでね・・・にひひ

それにしても、結局琴子はしっかりとその年の最初に直樹に会えたんですね~ドキドキ

(・・・って私が書いたんですけどぉ~(≧m≦)ぷっ!)



そして、今回お話の冒頭の西垣先生との会話を読んで、「あれ?~前にも似たようなの読んだこ

とあるぞ~」って思った方・・・なかなかのキューブ通だとお見受けします。

でも、それを通り越して、「あっ、あのお話と似てる~」なんて思った方、これまたすごいキューブ

通ですよね~!

そしてさらにさらに、そのお話のタイトルまでしっかりうかんだら、これは超キューブ通の認定をさ

せていただきましょうね~(⌒▽⌒)アハハ! (答えは短編集の中にあると思います)


良く分からない方のために少々ご説明させていただきますね・・・

お話の中で西垣先生が「前にも同じようなことがあったな」と言っていますが、本当にキューブの

過去のお話の中に、同じようなシチュエーションのお話があります。

もちろん、今回のお話にはまったく関係のないお話ですけどね・・・


以前に書いたお話とのこんなコラボもあるんだなぁ~と思いながら、書いていてなんだか楽しかっ

たです音譜



さて・・・やっと皆さんにお年玉をさし上げることが出来ました・・・ひらめき電球

今年も、皆さんに喜んでいただけるお話をたくさん書けたらいいなと思っています。

どうぞ、今年もよろしくお願いいたします・・・合格



次回もどうぞお楽しみに・・・音譜



                                               By キューブ




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