~モノローグ-Keita~
水辺に立つ琴子を見つけたときから、そうなるような気がしていた・・・
震える肩、嗚咽する声・・・琴子の頬を伝う涙が俺の鼓動を早める。
思わず抱きしめた琴子の体は、思っていたよりもずっとか細くて、力一杯抱きしめている
のに震え続けている肩が、俺をいっそう切なくさせた。
どうして、こんな気持ちになったのか・・・
その始まりがいつだったのか、どんなに考えても思い出せない。
琴子は、いつの間にか俺の心の中で、大きな位置を占める存在になっていた。
これは恋なのか、同情なのか・・・
それすらも曖昧な俺の心には、いつも入江直樹の背中を見つめる琴子の哀しげな瞳が
焼きついて離れなかった。
「俺が守ってやる・・・」
旦那がいる女に言う言葉じゃないことくらいわかってる。
だけど、あの時俺は確かに本気だった。
琴子が愛されているようには見えなかったから・・・
琴子が幸せだとは思えなかったから・・・
それなのに、たぶん今でも琴子は心いっぱいに入江直樹を抱えている。
それが悔しくて・・・
それが哀しくて・・・
ただ、あいつに笑っていて欲しくて・・・
―琴子・・・ちゃんと眠れているか?旦那と仲直りできたか?
そうして俺は、琴子を想いながら、今夜もまた眠れない夜を過ごす。
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~モノローグ-Kotoko~
もう何日あなたの笑顔を見ていないだろう・・・
あなたが私を見なくなってどのくらいがたったのだろう・・・
あなたを好きになって、あなたに愛されて鮮やかに色づいた私の世界。
どんなにイジワルでも、どんなに冷たくても、必ず最後にはあなたの大きな愛が私をと
ても幸せにしてくれたのに・・・
今、あなたを見失って、ひとり彷徨う私の心は、舵を無くした船のように、頼りなく波間を
漂って流れ着く岸辺さえ見つけられない・・・
どうしてこんなことになってしまったの?
理由を知りたくて・・・でも知りたくなくて・・・
あなたに触りたくて・・・でも触れなくて・・・
ただ、もう一度あなたに微笑んで欲しくて・・・
そうして私は、あなたの眠る背中を遠くに見つめながら、今夜もまた眠れない夜を過ごす。
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~モノローグ-Naoki~
あの夏の日、オレは毒を飲んだ・・・
毒はオレのココロを蝕み、いつの間にかオレを支配し始めた。
貝のように唇をとざし、無表情を装わなければ自分を保てなかった。
ほんの少しでも触れたなら、それは思いもよらない形で誰かを傷つけてしまう。
琴子が、オレを愛していることは疑いようもないのに・・・
こんなにも琴子が愛しいのに・・・
あれから随分と時は流れたのに、あの日飲み込んだ毒が今もココロから抜けない・・・
吐き出してしまいたいのに、オレの中の何かがそれを拒んで許さない・・・
あいつの射るような視線が、脳裏から離れない・・・
そうしてオレは、涙で濡れた琴子の瞳を背中に感じながら、今夜もまた眠れない夜を過ごす。
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さて、いかがでしたでしょうか?
啓太・琴子・直樹・・・それぞれが過ごす眠れない夜を書いてみました。
もう、毒を食らわば皿までの心境です。
どうがんばっても、下がっていくテンションなら、思い切って文章にしてしまおうかと・・・
直樹や琴子と一緒に、堕ちるところまで堕ちてkiss11でスッキリしようと思ってます。
次回はもう少しテンション上げてお話を書けますように・・・
By キューブ
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