去りゆくもの花びらの落ちる直前や線香花火のゆっくりと小さくなる火触れそうで触れない掌や街の向こうに身を埋めていく夕日ゆっくりと瞼をおろす老人の顔最終電車の消えていく線路瞬間にしか存在し得ない儚く脆く美しいともしび凡ゆるものは去りゆくから美しく愛おしくて堪らない