今は安心しているどこから見ても其れはとても優しく柔らかく、真綿に包まれているかのような安心感に満ちている。赤い髪の下から小さな耳たぶが覗いた時、部屋はクローブの香りに満ちていた。悔しくて、俯いて堪えている彼女の肩越しに垣間見たその未来がこの場所へやってくるのならば、今は幾らでも泣いたらいいんだよって言えるんだ。あなたは優しい子。未来と過去を繋ぐ線が一本だけじゃ無いとしたら、私達は一体どれだけの事を選択出来るのだろう。