★ネタバレあり★★長文です★
















東京初日の14日、Zepp Tokyoまで行ってきました。

開演前からぜひお席で…
とか、
みなさんも参加して…
とか、
ミスターから出されるヒント、ちょいちょいと耳には挟んでいたことがようやくわかりました!

まず、開演時間前より舞台がなんとなーく始まっていること(爆)
ミスターら数名がですね、緞帳は降りてる舞台とそこに張り出している中央の花道(ファッションショーでいうとキャットウォーク)で繰り広げちゃうんです。

残念なことにうっかりと開演15分前に会場入りしたので最初の登場部分がわからないのですが、警官に扮するミスターと今回のcutに参加されてる増沢望さんと映画の助監督役で2名、こちらも舞台に参加の諏訪雅さんと土佐和成さん。この2名はcut内でも同じ役で登場し、何故か2名で一役という不思議な役回りです。ダブルキャストじゃなくて、完全にシンクロしながら助監督役を勤めます。
でも開演前の状況ではそれはわからず、後々気づくんですけどね…

で、この他にも舞台に出る役者さんがチラホラと現れては消え…

要はですね、cutでのキーになっている昔上映された映画のリメイクを撮影するために集まったエキストラをまとめる助監督にそれを巡回にきた警官が絡む?のかな?
まっ、我々、席に着いてる観客がエキストラで参加者なんです、すでに…
笑いの指示を受けて笑ったりして、巻き込まれてます、完全に(笑)

警官のふたりはその後、よく映画館で見る、ストップ!映画泥棒のパロディを生でされましてね~(笑)
増沢さんがビデオカメラ役で、ミスターが赤色灯の役。被り物して、見事にパクりました!
でもひとつ本物と違うのは、ストップ!演劇泥棒になってたこと(笑)
細かいねぇ~

それが済むと、ようやく?本番です!

暗転した会場…
白い緞帳に映し出される古い映画の予告編。
たった一週間で上映中止となった「青い空の果てに」という作品。

その作品をリメイクしようと奮起する映画プロデューサー。
しかし彼の気持ちとは裏腹に取り巻く環境が様々にうごめき、違った方向に行ってしまう…

映画作品は両親を事故で亡くし、親戚にも見捨てられ、預けられた施設にもなじめず、そこを飛び出した幼い兄妹。
向かった先は事故にあった時に向かうはずだった遊園地。
家族の思い出がある遊園地に向かってひたすら歩き、森にさまよい…
あまりにもせつない、はかない思いがつまる作品。

プロデューサーは妹が大好きだったこの映画のリメイクにかけていた。
時代の波に乗った作品を数々も手がけ、その実績を評価されていたプロデューサーがなぜ、こんな地味な作品に命をかけるほどなのか…
なかなかスポンサーも見つからず、ようやくスポンサーになってくれそうな会社は農薬会社という、あまりにも作品とはかけ離れたもの。
あげくにはスポンサーするかわりに商品を劇中でアピールしてほしいと言ってきた。
制作費捻出のためにはイエスとしかいえないプロデューサー。
しかしそれは変だという関係者たち。

だんだんと埋めいていく話の内容にスパイスを利かすのは舞台セット。
舞台はもちろん、花道の下からは出てくる、セット上部からも出てくる、あちこちから役者さんが現れます。

話はさらに続き、そのリメイク映画の主演を努める女優。
元グラビアアイドルで現在はアラサーの少し落ちぶれた女優。
映画のあとにはヘアヌード写真集を出す話を事務所から言われているほど。
彼女は精神的にももうヘトヘトだった。
兄でもあるマネージャーにキツく言われ、事務所の社長にも物としか見られてない…

そんな彼女が撮影現場で脚本家との熱愛をパパラッチされる。
脚本家は彼女がグラビアアイドルから応援し続けてきたストーカー的ファン。
今では売れっ子な脚本家になっていた。
彼女が精神的に病み、苦し紛れに脚本家に言い寄ったところを密かにプロデューサーが写真を撮っていたのだ。

当然マスコミはネタに食らいつく。
プロデューサーの戦略だった。

だが、そんなに甘くはなかった。話が悪い方へと膨らみ、さらに気をやむ女優。
そこに現れ、女優に迫る脚本家。言い争いを聞き、駆け寄る助監督にスタンガンや棒で襲いかかってしまった興奮した脚本家。
助監督は腕を折り、マスコミには暴行事件勃発と揶揄される始末。
スポンサーも逃げ、資金繰りに困るプロデューサー。
もうこの状況では映画は撮れないと去っていく映画監督。
こんな状況でもなんとかリメイクを成功させようと躍起になるが、うまくいかない。

なぜそこまでこの映画にかけるのか…
助監督が問う。

病気がちだった妹が大好きだった作品をもう一度自分の手で蘇らせたい。
それだけなのだが、資金繰りもうまく行かない、監督には逃げられる。

八方塞がりだがあきらめないプロデューサー。

実は妹は重い病にかかりすでに亡くなっていたのだ。
なんとしても妹が好きだった作品を…
そこにプロデューサーを尊敬して止まない助監督が監督になることを申し出て、なんとか作品は完成する…


と、ざっとこんな感じな流れの舞台なんですが、だいぶはしょった部分もあります。
全部を細かに書くには難しいので、ゴメンナサイ…cutさせていただいちゃいました(爆)

本当ははしょった中に何かメッセージがあるかもしれないけど。


とにかく頭を使うかな。うん。
あちこちから役者さんが出てきたり、話が複雑に絡んだりするから見た人それぞれ感じ方とか受け止め方とか違うのでね、難しいですが、ミスター曰く、通常の演劇とはちょっと違うかもと言っていたのがなんとなーくわかる気がしましたね。

映画自体のラストシーンと舞台でのラストシーンがダブるのですが、それでも本当にラストシーンなの?と思うほど、考えちゃう最後です。

ミスターらしいというか、これがオーパーツなんだ!と感じましたがね。

映画の予告編はよくできており、映画マンホールでお馴染み?の三井グリーンランドの観覧車とジェットコースターの絵があり、懐かしくなりました。
またマンホール、見たいな。

それと要所要所にネタをちりばめていましてね、にくいミスター(笑)
グリーンランドもしかり、どうでしょうでのクソ坊主・たっくんのあの衝撃的一言!「おち○こ」を連発されたり、舞台なのにエンドロールが映画なみにあったのですが、その中間に兄妹が施設を抜け出してまで行った遊園地は入場者激減のため閉園と書かれた看板があり、その園長の名前が後藤リキオだったりと、まぁ~細かい!
思わず、二度見しちゃったもん(笑)

それと一番衝撃的だったのはミスターの髪型。
初めの警官は帽子被ってたし、映画撮影スタッフとして役も努めていたのですが、不法入国の外国人。こちらは顔、目まで覆うくらいに前髪を垂らした髪型。
お次の役がね、衝撃的だったの!
女優の事務所の社長なんだけどね…
帽子取ったら、落ち武者みたいに前頭部からてっぺんまでハゲてたの!!!
オマケにかすかに前髪なのか薄く二筋ほど髪の毛を残してらっしゃる!

初めはズラだろうと思ってましたが、イヤイヤ、ミョーにライトに照らされて輝いてるんですよ~
まじまじと見ましたらね、しっかりと地毛を剃ってらっしゃる!
その髪型を隠すようにうまく両サイドや後ろから髪を持ってきて隠していた外国人役だったんだね~

カーテンコールの際にペチっとハゲた部分を手で叩いておどけてましたが、まさかのことに、ミスター、恐るべし!と思いましたわ。
ミスターはやっぱりすごいわ。

ちなみに社長役の時の設定が昔大人気だった俳優で、ハゲてきたため落ちぶれてしまった、オマケにゲイでプロデューサーともできていた過去があり、なかなかの業界では実力者という。
ゲイですか(笑)

社長…(爆)


主な配役としては、プロデューサーは宇梶剛士さん。
脚本家は田中要次さんでした。
ちなみにプロデューサーの名前は「河東・かとう」、cutと響き似てません?

またタイトルのcutは撮影終了時にいう、cutからきてるのかなと、感じました。

なんだか、凄すぎて全部を理解したり、わかるのは一回では難しいかも!
でもなんか演出にワクワクしたり、役者さんたちの動きや演技力に圧倒されたり、刺激タップリでまた見たいなと思う作品でした。

よければ当日券も出てるそうなんでお時間あれば…
DVDにしないそうだし、ミスターの新たな出発を生でぜひ、ご覧ください!


しかし、本当にあの髪型は…

ファンミまで伸びるのか?
心配だ…(笑)



追伸、
洋ちゃんも見に来ていたようで、一緒に見れて、なんかうれしいなぁ~