9月4日、3日目。この日は侯馬(こうば)から崋山(かざん)、洛陽(らくよう)、宝豊(ほうほう)、そして鄭州(ていしゅう)へ向かう。

4本の列車を乗り継ぐ長い一日となる。


朝4:50、侯馬駅。まだ夢の中のせっきー。ホームで入ってくる列車を待っている間も寝ぼけ眼。

髪は寝グセだらけ(笑)

列車に乗ってすぐ寝台車のベッドに滑り込む。再びおやすみなさい…

そして朝7:00、朝食。まだまだ眠たそう。相変わらず寝グセもついたまま。

そんな状態でいただく食堂車で朝食は珍しく洋風だった。


8:15、崋山着。乗り換え時間33分。急ぎ乗り換えの列車へ。

そして8:48、洛陽へ向かう。外は雨。窓にはたくさんの雨粒がついている。

せっきーはなぜか嬉しそう。「暑くなくていいから」ということのようだ。

中国語で「今日は涼しいなぁ~」と語っていた。


さて車内では食堂車で食事休憩中の車掌さんが話しかけてきた。


「この前も乗っていましたね。」


せっきーは覚えていなくてキョトンとする。

なんと春編、4月に乗った列車の車掌さんだった。


「かっこいいから、すぐわかる」


と車掌さん。

せっきーは「謝々/シェイシェイ」と喜ぶ(笑)

また、


「僕もこの旅で知り合ったピャオリャン(美しい人)は忘れないものねぇ」


とニヤニヤしながら語ってたけれど。やっぱりねぇ~(笑)(笑)(笑)


12:11、洛陽に到着。

後漢や北魏などの都として栄えた、いにしえの都。人口は150万人。

郊外には世界遺産である【龍門石窟】がある。

当時の繁栄した面影を残す遺跡。

崖には大小たくさんの穴が開いている。中には岩肌を削って作った仏像が多くある。

映し出された仏像は笑っているようにも思える。

遺跡全体で10万体もの石仏があり、ほとんどが5世紀から9世紀のもの。しかし中国ではたびたび仏教の弾圧があり、破壊されてしまった石仏が多く見られた。

顔を削られたり、ノミのようなもので全体が崩されていたり… 残念なことだ。

そしてこの遺跡最大の石仏【盧舎那石仏】は唐の則天武后に似せて作られたものだという。


石仏を見上げ、たたずむせっきー、何を思う?

再び列車に揺られ出発。15:18発、17:11に宝豊着。乗り換えは1時間ある。

その間に駅前に出てみるせっきー。麻婆豆腐を作って食べさせてくれる店を発見。早速注文。

出来上がるまでは絵日記を書いていた様子。

いよいよ麻婆豆腐が出来上がり、運ばれてくる。大盛だ。

せっきーの周りにはギャラリーがたくさん。いつもの事ながら見られながら麻婆豆腐を一口。

すぐさま「ハオチー」と出た。

そばにいた女性に「食べたい?」とちょっと意地悪そうに聞いてる(笑)


でものんびりとはしていられない。列車の出発時刻が迫ってきていた。慌てるせっきー。

急いで麻婆豆腐店の女店主さんにお詫びとお礼をいい、駅に走る。


18:11、鄭州へ向けて出発。22:05に無事に到着。

この日の走行距離は839km。長い一日が終わった。


改札を抜けて広がる鄭州の街はネオンが輝いていた。明日は蚌埠へ向かう。