センター試験、目前 | 道標を探して

道標を探して

 ただ、そこに進んでみたい道がある。
 仰いで見たい空がある。
 踏んでみたい土がある。
 嗅いで見たい風がある。
 会ってみたい、人がいる。



 ついにセンター目前となってきた。

 勉強は、手につかない。何をしたらいいのか、何をすべきなのかは分かっていても、体がその動きに準じない。堕落さもここまで頑固なものになると、少しは見上げてやりたくもなる。

 正直、キャンパスライフや、黄金の青春期と言ったようなものに、あまり俺は心惹かれる性質ではないようだ。それもそのはず、期待の高校生活だったはずの3年間を見る影も無くいろんな意味で、色んな箇所の闇へ葬り去ってきた今、
「新しい生活が目前に迫ってきている!」
 なんていわれても、全然キラキラした期待はしませんし、出来ませんよね、普通。
 すごく旨そうな、大量の餌を目前にちらつかされて、食ってよしと言われて食べてみた。そしたら味気ないくせに、不味い部分はやたらと不味いものをたらふく食わされた。そして十二分にまで腹が膨らんでいるところに、また似たような餌を見せびらかされる。
 おそらく、誰でもこう思うんじゃないか?
「ふざけんな! そのふざけた皿を今すぐ俺の見えないところにぶちまけろ!」
 似たようなもんだ。俺は青春とかそういったものには、もう何のプラス的感情も抱けない。俺の生活と、俺の周りの環境がそうさせたんだ。

 それでもおかまいなしに、再び俺の前には大学4年間という、高校3年間よりも重くて大盛りな餌入り皿が置かれる。食わなきゃ追い出される。食うと決めた後のことは、誰にも分からない。ただ、この現実からは、決して逃げられない。

 つくづく、生きづらい世の中に生まれてきたもんだと、自分自身を哀れに思う。
 ご愁傷様、俺。





一言

今日は雪が積もった。千葉県では珍しい。
そこで思ったのは、どうやら自分は白く一面に積もった雪よりも、ちょっと泥をかぶって茶色くなった名残雪のほうが、好きだと言うことだ。