金をもつている人は金がアテにならない
体の丈夫な人はごろつとやられる
頭の強い人は頭が弱い
アテになるものはみんなアテにならない
宮沢賢治の詞の一節
小説内に出て来るんだけどさ、これを読んだときすんげー恐かった。
なんか、今の自分が頼りにしてるものには、まだまだ脆(もろ)い部分がありまくりだぜ、って追われてる気がして。
作中では主役の男が、人間の執着について話してるのかも、とか言ってたな。まあわかる気がする。
きっと、人のよりどころってすごくシビアなんだよな。
例えとして俺の話をするけど、俺は現実の世界ではすごくプラトニックな恋愛を所望してるんだよ。俺は基本属性に寂しがりやってのがついてて、隣に誰かがいないとものすごく不安になることが多々ある。
んで、そういう場合、相手の女性には縁側でお茶を飲みながらゆっくりしているような。静かでのんびりとした幸福感を所望するんだよね。
でも、やっぱりそんなのは自分の一面でしかなく、元気な一面も見たいし、当然エロい一面も欲しいわけですよ。このときの僕はただ、「自分は寂しがりやだから、一緒にいて入れる静かな女性が欲しい」と思っているだけなんだよね。
他のいろいろが見たい自分や、色んなところを望みすぎている自分、他の部分には視点が行っていない自分が見えてない。
これってさ、多分あれの典型なんだよね。
「昔の彼氏(彼女)とは変わってしまった。だからもう付き合えない」
何いってんだよ、それはお前の見る視点が変わっただけで、根本的には相手は何も変わってねぇよっていう。
執着したいものの、アテにしていたものの別の一面が見えたとたん、これは違った。と言うのは、自分の考えの甘さを露呈しているような、そんな気がするわ。
この本だけに限らず、本当に本って言うのはいろいろなものを自分に教えてくれる。
まあそりゃそうだわな、ちゃんとした本の一冊ってのはかなりのインプットが無いと書けない。
そこから学ぶものっていうのは、一週間の授業全てを全部足し算しても追いつかない、そんな気すらしてきてしまう。実際はどうだかわからないけどね。
一言
あー、受験勉強めんどくせぇ まあ、やるけどさ
- ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)/三上 延
- ¥620
- Amazon.co.jp
- ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)/三上延
- ¥578
- Amazon.co.jp