街がセンスのいいイルミネーションで輝き始めると、一気にパリはクリスマスの華やかだけれど優しい光に包まれます。
イルミネーションが美しい場所は、パリでもいくつかあるけれど、私の好きな場所の一つがパリ市庁舎です。
世界遺産にも登録されているこの建物は、「市庁舎」の名の通り市長のオフィスが入った行政のオフィスです。
セーヌ川のすぐそばに建ち、対岸にはノートルダム大聖堂が見えるという素晴らしいローケーション。
その建物と、その前の広場が、毎年クリスマスの時期になると壮大な舞台装置のようになるのです。
青い照明のおかげで、厳かな建物がまるで氷でできたお城のように見え、また白い雪が舞っているかのような照明の効果で、ますますクリスマスの魔法がかかったようです。
市庁舎前の広場には、クリスマスマーケットやたくさんのクリスマスツリー。
そして、子ども向けのボルダリングも設置されてました。
また、そりを楽しめる施設も。
こちらは大人も大丈夫。
Vin chaud(ヴァン・ショウ)と呼ばれるホットワインは、クリスマス・マーケットの名物の一つ。
Vin chaudは、赤ワインにオレンジやレモン、シナモンスティックやクローブなどのスパイスの他に、お砂糖を入れて温めて飲むものです。
日本でも、冬の屋台などで甘酒が売られているから、それと同じようなものでしょうか?
クリスマスに関係なく常設されているメリーゴーラウンド。
夜は子どもだけでなく、大人も楽しそうに乗ってました。
こんなご時世だから、こうした場所ではマスク着用が義務付けられているので表情が見えるわけではないけれど、そこにいた人たちの目はとても楽しそうで、きっとマスクの下の口元は大きな笑顔になっていたでしょう。
冷たい湿気を含んだ冬の空気も、クリスマスの雰囲気を盛り上げるのにぴったりの舞台効果に思える、クリスマスの魔法にかかったパリ市庁舎でした。