EVERY LITTLE STEP

邦題は“ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢”


有名なミュージカル“コーラスライン”がブロードウェイで再演されることとなり、1年近くをかけて行われた出演者のオーディションのもようを追い続けたドキュメンタリー。

演出家のマイケル・ベネットがどうやってこのコーラスラインを作ったか、その貴重なインタビューテープも映像もオーディションの様子と並行して明らかにされます。

ダンサー達がマイケル・ベネットに語った“言葉”や身の上がこのミュージカルのセリフになり、歌詞となり、キャラクターとなった。

このコーラスラインはダンサー達の本当の姿を描いたミュージカルなのだと観客に語ります。

そして、この再演のオーディションに応募したダンサー3000人のそれぞれにその物語はあるのだと……


とにかく驚くのはブロードウェイに立つ厳しさ。

有名でも、無名でもオーディションの場に立てば同列であり、実力があっても役にハマらなければ選ばれない。容姿、歌、ダンス、演技…自分のすべてを賭けてオーディションに臨む。

良くできた、与えられた10分をとても楽しめた、と自信にあふれた言葉を口にしながら、結果を待つ時間が一番嫌だと話す。頑張った、努力した、一生懸命が必ず報われるとは限らない怖さと虚しさ。

傷つかないようにあまり期待しないようにしてる、タフでなかったらこんな世界では生きていけないと話す。


選ばれた人たちの舞台での輝く、自信にあふれた顔、顔、顔。

オーディションに落ちた人たちのガッカリしたけれどまた頑張るしかないと語る顔。

どちらも演ずること、踊ることが何よりも好きで、ブロードウェイの舞台に立ちたい…ただそれだけ。

彼らの情熱にしばしば涙が溢れました。


自分を懸けるものがある素晴らしさ。その夢をあきらめない勇気と毎日の努力に拍手を送りたいと思うと同時に自分のだらしない生活を非常に反省。また自分を懸けるものがある彼らを非常に羨ましくも感じました。


来夏、コーラスラインが東京で見られるようです。このキャストがそのまま東京の舞台に立つのかは解りませんが、とても楽しみです。

その時は厳しいオーディションを勝ち抜いた彼らのパフォーマンスを心から楽しみ、彼らの努力にたくさんの拍手を送りたいと思います。