ニューヨーク14丁目からハウストンにかけての東側

イースト・ビィレジにあるクラブハウスでは黒人のあまり売れていないジャズシンガーが歌っていた
そして客はみんなその歌を聞き入っている

その奥に1人暗くウィスキーを飲んでいる男がいた


次の瞬間、黒人が歌っている舞台が大きな爆発音と共に爆発した


周りの椅子や机はグチャグチャに潰れて
ガラスは無惨に飛び散っている

舞台上で黒人の男は倒れ込んでおり
客も皆出血しケガをしていて倒れ込んでいる人もたくさんいる



だがその中には奥でウィスキーを飲んでいた男の姿はクラブハウスの外にあった

男は冷静な顔をし振り返ることなく

止めてあった車まで行き
車に乗り込み去っていった






ジョンは広くてキレイなアパートに居た
ここは潜入捜査中の仮住まいだ

ジョンは考え込んでいる様子でイスに座った


そのとき電話がかかってきた
「もしもし私だ」

「ブライアンどうしました」



「フレッドが…死んだ」


「フレッドが…」
ジョンは驚いて言葉がでない


「昨日の夜イースト・ヴィレッジのクラブハウスで原因不明の爆発があってな…そこにたまたま居合わせたんだ」




昨夜

イースト・ヴィレッジのクラブハウスで爆発が起きる数分前

フレッドはそのとき入り口近くの椅子に座って居た
フレッドは電話をポケットから取り出し
ある人の所へ電話をかけた

「もしもし着きましたけど、どうすれば…」

「もう着いたか、あの方はもうすぐ着くはずだ、少し待ってるんだ」

「はい分かりました」
フレッドは携帯を机の上に置き辺りを見回しただが普通のクラブハウスと何ら変わりはない



奥のウイスキーを飲んでいた暗い男の携帯が鳴った
「君も確認できたか…やるんだ」

暗い男は立ち上がり怪しいリュックを置いたまま席を離れ
出口へ向かった


そして
暗い男はクラブハウスを出ると同時に怪しい握っていたスイッチを押した

すると
クラブハウスは大きな音をあげ爆発した


男は車に乗りある所へ車を走らせた

そのとき電話が鳴り
男は電話に出た

「もしもし」

「アイツは殺したか」

「あぁ殺った今そっちに向かっている」






クラブハウスを爆発させた男は車をある豪邸の前に停めて
建物の中に入った


トントン


男は扉をノックして大きな扉を開けた



そこには椅子に座っている家の主ウォルター・ワーナーと


支部長のブライアンの姿があった
黒人の男は服を着ながら
昨日の冷えたピザをひと切れ口に詰めコーラで流し込んだ

ベッドの上では裸の女性がタバコを吸っている
「ゾーイどこ行くの?」

「お前には関係ねぇ」

この女はゾーイとそれ程親しい仲では無いようだ
そしてゾーイは女に続けた

「早く出ていけ」

女は舌打ちをし服を着てさっさと部屋を出ていった

ゾーイは服を着ると携帯電話を取り出し電話をかけた

「俺だ準備は出来てるか?」






ジョンはブライアンと別れ

ウォルターに言われた取引場所の近くまで車で小太りのエディと2人で来ていた

2人は車の中から通りの反対側の店を覗いた

「あそこだ」
そこはスラム街の薄汚い店だ

「何を買うんだ?」
ジョンはエディに訊いた

「C4だ」

「FBIを爆発させる用か?」

「そうだ、お前もこの事聞いたんだなだったら話が早いな、ここでゾーイという黒人の男と取引をする」

エディは銃の弾を確認し銃をジーンズにしまい車を降りた

そして車の後ろから2つのアタッシュケースを取り出して1つをジョンに渡した

「重いなぁ」
ジョンは車から降りアタッシュケースを持つとボソッと呟いた

2人はアタッシュケースを持ち道を渡り店にゆっくりと入った


中には5,6人の黒人がライフルを持ち立っていた

その奥にがたいのいい黒人男ゾーイが座っていた

ゾーイは立ち上がり2人に近づいた
「さっさと済ませようお互いのためにな」

「あぁ金は用意した」
エディはアタッシュケースを机の上に置いた
続けてジョンもアタッシュケースを置いた


「よしいいだろう」
ゾーイはアタッシュケースの中をチェックし部下の1人に指示を出した


「ブツはどこだ」
エディが訊いた

「店の前の車の中に積んでおいた、車は好きに使ってくれ」


「ジョン見てきてくれ」
エディは周りを意識しながら言った


ジョンは店を出て店の前に停まっている車の中をチェックした
そこには大量のC4爆弾が積んであった


店の中に戻ったジョンはエディに言った
「確かにあった」

「取引成立だ」
2人はアタッシュケースを置いて店を出た






FBIニューヨーク支部

支部長ブライアンの部屋にジョンの同僚のフレッドがやって来ていた

「アルバートが突然居なくなって今度はジョンですか、どうなってるんですか」

「あの2人はなぁ…」

フレッドはブライアンを見つめた

ブライアンは周りを確認し続けた

「あの2人は極秘で潜入捜査をおこなっているんだ」

「そうだったんですか…なぜ早く言ってくれなかったんだ」


「この事は誰にも言っていない私しか知らない、その位重要な捜査なんだ君も絶対に誰にも言わないでくれよ」
ブライアンはフレッドに念を押した


「分かりました」
そしてフレッドは部屋を出ようとした

だがブライアンは出て行くフレッドを止めた

「ちょっとまってくれないか」
ジョンは死体を車に乗せ
先日エディに連れられやってきた
アートの小さな診療所にやって来た

アートは本物の医者で少しの死因なら偽装できる為死体の処理をして稼いでる

「アートさん、あの…」
ジョンはアートとあまり面識が無いため言葉に困った

「あぁエディから聞いてる…で死体はどこに?」


「こっちだ」
ジョンは車に向かい車のトランクを開けた

「この男の身分証明書はあるか?」

「あぁ待ってくれ」
ジョンはポケットからパスポートを出した


アートはパスポートを受け取り、トランクの死体の顔を見た後にパスポートの顔写真を確認した
「OKだ…」




ジョンは死体を置いて電話相手の所に来た

そこは薄暗く人の居ない小さなバーであった
ジョンは中に入っていった、そして1番奥にどっしりと座っている男の前に座った


「おぅジョンやっと来たか」

「用って何ですワーナーさん」
そこにいたのはウォルター・ワーナーであった

「そんなに焦るな…ジョンお前も飲むか?」
ウォルターは酒を飲み干した

「いや、俺はいい」

「そうか…裏切り者の死体は始末したんだろうな」

「あぁエディに頼んだ」

「そうか…で頼みたい事って言うのはな FBIニューヨーク支部を襲うのを手伝って欲しい」

「襲うってのは?」
ジョンはいたって冷静である

「爆発させる」
ウォルターはニヤついた

「それはいつだ?」

「まだ決まってないが…もう少し先だ」





3ヶ月前

『ジョンは支部長のオフィスのドアをノックし中に入った
「支部長、どうも」

「カーターくんここに座ってくれ」

「すいません」
ジョンは椅子に座った

「頼みたい事があるんだ」

「何ですか」

「君に……潜入捜査をしてもらいたい」
支部長は言葉を溜めて言った


「潜入捜査ですか?」
ジョンは自分が潜入捜査などするとは思っていなかった為驚いた

「そうだ、君にやってほしいんだ、潜入捜査中は家族には会えない、君が嫌なら他の人に替わってもらう」

「いいえ大丈夫です…私がやります」』





ジョンは車に乗りあるところまでやってきた

ある男が誰も居ない橋げたで車から降り人を待っていた

ジョンは男の前まで行き車から降りた


「支部長!どうなってるんです」
そこにいたのは支部長のブライアンであった

「どうしたんだジョン」

「あの男が…なぜあそこに居たんだ」
ジョンは怒っている

「何のことだか分からん」

「アルバートがいきなり現れたんだ…」
ジョンは落ち着き話した

「アルバートにあったのか?」
ブライアンは驚いている

「あぁアルバートは死んだ」

「くそっ死んだのか」

「アルバートはどこかの支部に飛ばされたんじゃないのか」
ジョンは同僚の死と自分の惨めさに苛立ちを隠せない様子だ


「アイツにはお前と同じ様に潜入捜査をしてもらっていたんだ、武器の売人の所にな君にはいつか言おうと思っていたんだが」


「そうだったのか…」
ジョンは頭を抱え座り込んだ


「あぁ潜入捜査官を公にはできないから情報は慎重に扱わないといけない」


「…それでFBIニューヨーク支部へのテロ攻撃は本当だった、ウォルターの口から聞いたからな」


「実行日は分かったか?」


「まだ分からない、分かったら伝える」


「そうか、それなら良かった」


「ナタリーは無事ですよね」

「無事だ心配するなお前の個人情報は完璧に偽装してある、ナタリーの事は奴らは知らないだろう、じゃあ私は戻る頼むぞ」


車に乗り走っていった





3ヶ月前

『「それはアナタがやらないといけないの?」
ナタリーは今にも泣きそうである

「そうなんだ、だから君には何ヶ月間か会えない」
ジョンは潜入捜査の事を簡単にナタリーに話した

ナタリーは泣きながら言った
「死なないでね…」

そしてナタリーは部屋を飛び出た

ジョンはナタリーと離れたくはなかった
だがジョンにとって潜入捜査をすることは危険だが新しい道への第一歩であった