オーストラリアで、あまりに真っ向から環境税に反対する広告を日々目にしていて
この国の環境意識が心配になる今日この頃^^;

一部の地域では「Sustainability(持続可能性)」に関するイベントをポツポツ開催していますが
それでも、なんか日本とは比べ物にならない貧弱さ(涙)
人口が少ないから、とは言えないと思います。
関心のない人が多すぎるのかしら、、、

カーボンオフセット事業者(クレジットを販売している小売業者)も
60団体以上あるそうですが、
そのほとんどが第三者認証なしのVER。
オフセットができていなかった詐欺事件などもあり、一般からの信頼が
育ちにくいのかも、、、


最近読んでて気になった論文を2本、備忘録として残しておきます。
一つはシドニー大学(Sydney University)のCentre for Integrated Sustainability Analysis
が2007年に発表した論文

ウェブ調査を中心に、プロバイダー11社のサービス内容とオフセット費用を比較しているもの。
どこがよいか、悪いかを特に明確にはしておらず、
「こんなに内容・質が違うので、消費者の皆さんは自分で調べて納得してオフセットをするように」
と注意を促すような内容。

11社のうち2つのプロジェクトを取り上げて、実際にどれくらいオフセットできているのかを
詳細に述べています。
どちらかというと森林再生プロジェクトが多いんだなぁ、という印象。
まぁ、確かに、カーボンオフセットってそこから始まりましたからね。


もう一つ、読み込んでいるのが、実際にプロバイダーの評価をした
Carbon Offset Watch 2008
こちらはシドニー工科大学/University of Technology, Sydney (UTS)とNPO団体が一緒に調査した
内容で、カーボンオフセット事業者に対するアンケート調査をもとに、
「成績表」をつけています。

57団体のうち、返事があって、評価対象となったのが20団体で、90%以上の点数がついたのが
たったの5団体、、、

なかなか広まらないわけですね~。

この2本をベースに、世界のカーボンオフセットに関する基準を色々調べていたら、
ベースとなるのは2008年3月にWWFが発表した
A Comparison of Carbon Offset Standards
という論文、のようです。原文が119ページもあるから、読むの大変だなぁと思っていたら
環境省が平成20年の
カーボン・オフセットに用いられるVER(Verified Emission Reduction) の認証基準に関する検討会(第1回)議事次第・資料
として翻訳された要約文を作ってくれていました♪

日本ってすごいなぁ。
こうやって海外のこと、きっちり調査して日本のルールを作ってるんですものね。


日本のカーボンオフセットの仕組みは結構信用度が高いと思います。
色々考えて作られている、と改めて思うことしかり。
ただ、英語での情報発信が少ないため、あまり知られてないのが残念。
ここをどうにかしたいと思う今日この頃。

私の個人的な課題かな、、、