こんにちは。
みなさん、家事に育児にお仕事に、毎日お疲れさまです!
クタクタで、ぼーっとソファでインスタ見ちゃう。
なんだか気分が冴えなくて、寝転んだまま動けない。
せっかく時間ができたけど、やりたいこといっぱいあるのに動けない。
なかなか気分が変わらなくて、行動できないまま今日が終わる・・・。
なんていうことありませんか?
診察室でも、この相談はよくあります。
「気分が良くなったら行動しよう」
「やる気が出ないと行動できない」
と考えがちですが、実はこれ、間違いなのです。
やる気というのは行動しないと出てこないのです。
意外ですよね。
行動するとやる気スイッチが入る
このカラクリには脳の仕組みが関係しています。
脳の側坐核というちっちゃい部位があるのですが、これがいわゆる「やる気スイッチ」になっています。
人が行動すると、側坐核が刺激されて「作業興奮」が起こり、やる気物質であるドパミンが分泌されるので、
「行動すると→やる気が出る」の順番なのです。
逆に言えば、「やる気を出したいときは、行動を始めればいい」ことになります。
どうりでソファに寝転んでいても、やる気が出ないわけでした。
「1分行動」でドパミンを出そう
「気持ちが冴えないのに、行動なんてできないよ」と思いますよね。
でも大丈夫。行動といっても、すごいことをする必要はないんです。
ちょっとした行動からで大丈夫。
最初の1分だけ動いてみましょう。
例えば、
お皿を洗わないといけないのなら、「1分行動」としてスポンジに洗剤をつけてみる。
お風呂を洗わないといけないのなら、「1分行動」としてお風呂場に行ってブラシを持ってみる。
勉強をしないとならないのなら、「1分行動」としてノートを開いて日付を書いてみる。
そこからはドパミンが出てくるので、自動的に行動し始めることができます。
お皿を洗いたいなどやることが決まっている時はまだしも、
「何をするかも考えるのすら面倒」という時もありますよね。
「何かしないといけないんだけど、どこから手をつけるかも決められない💦」
そんな時は、体を動かしてみましょう。
側坐核は体を動かした時にも刺激されます。
軽い体操や散歩をしてみましょう。
「1分行動」として、靴を履いてみたり、床に座ってストレッチしたりしてみましょう。
また、身の回りがスッキリすると気分がよくなるので、
「1分行動」で、一番手近なものをひとつ片付けてみるのもいいですね。
お子さんへの応用
さて、この「やる気スイッチの入れ方」をおかあさんがマスターしていると、
お子さんのやる気スイッチを入れてあげたい時にも応用できます。
大人は、先の見通しが立てられるので、「面倒だけど今やっておいた方がいい」など考えることができますが、
子どもにとっては、未来のために今がんばっておくという見通しを立てるのはちょっと難しいことがあります。
なので、自発的に、「やる気スイッチを入れるために1分行動してみよう」とは考えられないかもしれません。
そこでおかあさんがうまく最初の1分行動ができるように仕向けてあげましょう。
行動は、し始めに一番エネルギーが必要なので、取り掛かりのハードルを下げてあげるのがおすすめ。
宿題であれば、筆記用具などの準備をしてあげたり、はじめの1問を一緒に解いてあげたりすると取り掛かりやすくなります。
おやつなどのご褒美で気持ちを上げてあげるのもいいですね。
ぜひやってみてくださいね。