【不登校】不登校の子たち、聞いてください。逃げられる勇気って人生においてものすごく大事なんだ。 | ピッピスタイル☆

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不登校の子たち、こんにちは。

ブログを見に来てくれてありがとうございます。

 

 

私は精神科医で、高校生から100歳くらいまでの患者さんを診ています。

そして、不登校の男の子のおかあさんです。

 

 

今日は、聞いてほしいことがあったので、ブログに書きます。

不登校のお子さんを持つ、ご家族にも聞いていただけると嬉しいです。

 

 

 

    

目次

 

1 学校を休む理由は

「辛いから」だけで十分納得!

 

2 「逃げてはいけない」って本当?危険からは逃げなくちゃ。
3 子どもなのに「逃げる」という選択をできたあなたが持っているチカラ

 

 

 

1 学校を休む理由は「辛いから」だけで十分納得!

 

 

 

先日、東近江市市長の「不登校は大半が親の責任」「フリースクールは国家の根幹を崩す」という発言が物議を呼びました。

この発言を聞いて、傷ついた子どもやご家族がたくさんいました。

もしかしたら、あなたも辛い気持ちになってしまったのではないかと思って、心配をしています。

 

 

いま不登校を選んでいるあなたは、ちゃんとわけがあってそうしているのを知っています。

ほとんどの人が「学校が辛いから」という理由かなと思います。

それは、学校を休むことを選ぶのに、十分な理由だと私は思います。

 

 

学校の何がしんどいのかは、はっきりわからない人もいるでしょう。

わからないと「自分はたださぼっているだけなんじゃないか」「ズルをしているんじゃないか」と心配になる人もいますが、人生なんていろいろな思いが複雑に絡まってできているもの。

一言で言えることの方が少ないですよね。

 

 

「辛いから休む。」

この結論を出すまでに、あなたはきっとすごく悩んで、親に話すのにもすごく遠慮をして、勇気を出さなくてはならなかったのではないでしょうか?

 

辛いところから離れる。すごく大事なことだよね。

あなたは、自分で学校を休むことを選べた。それは自分を大事にすることです。

あなた自身を大事にしてくれて、本当にありがとう。

 

 

子どもに、わざわざ辛い目にあって欲しい大人なんていないのに、なぜだか「学校に行く」ということになると、そこがわからなくなってしまう人が多いのは不思議ですね。

こういう大人の発言の意味不明さは、今更解説するまでもなく、みんなよく知っていると思うから、嫌な気持ちになるだけだし、詳しいことは省きます。

わかっていない大人はどうぞお黙りくださいね💢

 

 

 

2 「逃げてはいけない」って本当?危険からは逃げなくちゃ。

 

 

 

さて、このわからんちんな大人の論理がまかり通っている社会なので、「しんどくても逃げてはいけない」という思い込みを持って大人になってしまう人が多いのが、日本です。

 

 

私は精神科の診療をしているから、仕事や人間関係などに問題があってしんどくなり、眠れなくなったり、食事がとれなくなったり、気持ちが落ち込んだりして、会社に行けなくなって相談にくる人たちとよくお会いします。

多くの人たちがこう言うんです。

「逃げちゃだめですよね」「こんなの逃げですよね」って。

 

 

ほとんどが、真面目に一生懸命やっている人たちですね。

一生懸命やっても打開できないような悩みがあるのなら、それはその人のせいじゃなくて、問題ごとが大きすぎるんだと思います。

 

 

例えば会社勤めの方なら、

「仕事が多すぎる」「上司がひどいことを毎日言ってくる」

そんな悩みが多いです。自分の努力ではどうしようもできないですよね。

 

 

会社に診断書を書いて、仕事を減らしたり、職場の部署を変えてもらったりできないか、お願いすることもあります。

それでしんどくない環境で働けるようになったら、その人も元気に働けたりします。

あるいは、「元気になるまで自宅で休みます」という診断書を会社に出します。休むのもしんどい環境から離れる手段です。

こういうふうに、しんどい環境から離れることが大事です。

 

 

「逃げる」って社会的にはなんか悪い意味で使われることが多いけど、本来は単純に「よくないものから離れる」ことですよね。

「虎から逃げる」みたいな。

 

 

もし、学校が虎みたいに怖いものなら、ぜひ逃げてください。

誰もわざわざ虎と暮らしていません。

しんどくない環境が他にあるのに、わざわざしんどいところに身を置く必要はありません。

 

 

(※ あ、「大人になってからも大変なのか・・・」と心配にならないでください。

昔よりも、だんだん理解のある人や会社が増えてきています。

上司の方に「自分を優先してくれ」と説得されてくる方も多いですよ。)

 

 

 

 

3 子どもなのに「逃げる」という選択をできたあなたが持っているチカラ

 

 

 

さて、大人が会社を休むときは、上司や同僚に遠慮があったりするけれど、ある程度自分で決めて行動できます。

でも子どもって、大人にあれこれ指示をされて、自由が少なくて、自分の思いで行動をするのが結構難しいですよね。

 

 

本当は自分の思いを言うのに勇気なんかいらないはずなのに、自由に思いを言ったり行動したりさせてもらえない状況だから、あなたは勇気を振り絞って学校に行かないことを選んだ。

 

 

自分で決める。

思いを伝える。

自分で行動する。

 

 

この3つは、自分の自由を守るために、とても大事なチカラです。

自分が自分の主人であれ。

生きていくのに絶対に必要なことです。

 

 

大人でもなかなかできていません。

それを今やってのけたあなたは、学校よりも「本当に大事なこと」を優先したと思いませんか。

 

 

この先、どうしていくかは、エネルギーがチャージされたら自然と考えたくなるはずです。

なかなかチャージされないときもありますが、まずは心配せずによく休みましょう

体を動かすのも、精神的に良い影響があります。

 

 

また、不登校の中学生が教えてくれたのですが、

「ヘンテコな動きをすると落ち込んでいても元気が出る」ということも科学的に証明されているそうです。

(日経ゲンダイヘルスケア+に載っているので検索してみてくださいね)

 

 

それでは、読んでくれてありがとうございました。また!