猫がアレルギーを起こすと、皮膚に赤みや湿疹などの異常が生じたり、下痢や嘔吐などの消化器に異常が見らるようになったり、くしゃみや鼻水が多くなるなど、呼吸器に異常が生じる場合もあります。

体内に取り込んだアレルギー物質と免疫細胞との戦いの場となる場所は、最もリスクの少ない体の外側にある皮膚や粘膜となる場合が多いため、皮膚炎が生じる事が比較的多い傾向にあります。

しかし、時にはワクチン接種などをきっかけにして、全身性のアレルギー反応であるアナフィラキシーショックを引き起こす場合もあります。

皮膚にアレルギー症状が現われた場合には、皮膚に強い痒みが起こるため、何度も体を引っ掻いたり、咬んだりする事を繰り返すため、傷ができたり、脱毛が起こり、皮膚がただれたような状態になる事もあります。

そのようにして皮膚が傷付くと、皮膚の抵抗力が弱くなるため、細菌やカビ、またはそれらが作り出す毒素が皮下へと侵入しやすくなるため、ますます痒みがひどくなる悪循環を招く事になります。

食物アレルギーの場合には、胃や腸などの消化管の粘膜に炎症が起こる場合があり、下痢や嘔吐が頻繁に見られるようになる事があります。

ホコリや花粉などの吸引によってアレルギーが生じた場合には、鼻腔や副鼻腔に付いたアレルギー物質を排出しようとして、くしゃみや鼻水が多くなったり、目の粘膜に付いたアレルギー物質の影響で、涙や目ヤニが多くなったり、目の充血が見られる事もあります。

また、時にはこれらの症状が複合的に見られる場合もあります。