『公共バス事業で黒字化 イーグルバスから学ぶ』 | ~100年企業を目指して~理念浸透と人材育成の教科書~

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100年続く会社の生存率を考えると奇跡に近い。1代の経営者で終わらず4~5代の経営者がバトンを繋ぎ続ける。そこに何かロマンを感じますね。どんな秘密があるのか。経営の量ではなく、経営の質に拘ったコンテンツをお送りします。

こんにちは。
理念浸透コンサルタントの松本です。


埼玉県川越市に本社を構える
イーグルバスという会社をご存知でしょうか?

大手が運営しても赤字だった
公共バス事業を引き継ぎ、見事に黒字化。
(ちなみに全国の公共バス事業の大半が赤字です。
 都市部以外での地域が顕著)

同業他社と競合から協業関係へシフトし、
川越市に多くの観光客を誘致することに成功。

人を運ぶバス事業としてではなく、
街づくりまでを視野に入れて、事業展開されています。

詳しくは過去にカンブリア宮殿にも出演されていますので
そちらをご参照ください。


谷島社長に取材をさせていただいた時に
興味深い話をされていました。

海外から専門の装置をバスにつけ、
他の業界では当たり前であるデータを取ると
いうことを始められました。

どのバス停に何人が乗り降りするのか、
出庫したバスがどのバス停に何時に到着するのか、
アイドルタイムはどれくらいあるのか。

すべて数値化し、データをとっていきました。
空気を運ぶことがないように
徹底的に効率化を図りました。


これを進めていくと不思議な現象(=異常値)が
見つかるそうです。

この時間帯に駅までいく人が多くないのに、
なぜかここ数日はたくさんの人が乗車している。


またはこのシーズンに乗車する人が少ないはずが、
例年より多くの人が乗車している。


過去の平均データから見れば異常値です。
ここがデジタルの限界だったと言います。


その路線を担当する運転手さんに聞くと

「駅前に〇〇ができたからそれを目当てに乗っている」

「〇〇というスポットが人気が出て足を運んでいる人がいる」

などと、生きた情報が入ってきたそうです。


谷島社長は
「デジタル化できればアナログ化はいらないということではない。
 デジタル化とアナログ化は補完関係にある。
 アナログ情報があるからデジタルがさらに活きる」と。



これは大きく捉えれば、
AIやIOTと人間の関係も一緒かもしれません。

お互いに補完関係にあるときに、
さらに価値を生み出すことができそうです。