みなさんこんばんは。重い男・・・・・・・・島浦です。
今日は、C`sのブログらしからぬ、重い、重ーいお話をしようと思っています。
これは、2006年11月25日、ニューヨークで実際に起こった悪夢のようなお話です。
Sean Bell事件といわれているこの事件。
ショーン・ベルという黒人男性、そしてその家族たちに起きた悲劇です。
ショーンにはニコールというフィアンセがおり、同じ高校に通い、以後6年間ずっと付き合ってきた仲。
ショーンは野球のプロ入りを夢見ていたものの、ニコールの妊娠によって断念。
2人は長女が3歳、次女が生後5ヶ月となったとき、ついに結婚することに決めた。
式の前日、二人はパチュラーパーティに出かけた。
新郎と新婦がそれぞれ同姓の友人だけを招くパーティ。
新郎、ショーンも独身最後の夜にハメを外すために親友ら二人と夜の街に繰り出した。
遊び終わって駐車場で車に乗り込むと、銃を持った男が近づいてきた・・・。
カージャックだと思ったショーンは急発進し、他の車にぶつけてしまう。
銃を持った男はドラッグ売買を捜査していたオトリ捜査官で、ぶつけた車は覆面パトカーだった。
警官隊はショーンの車に向かって一斉射撃を行い、ショーンは死亡、同乗していた2人の友人も重傷を負った。
警官は「彼らが拳銃を持っていると思い、接近した」と証言したが、銃はみつかっていない。
2008年4月にSean Bell事件の一審判決がNY州の最高裁判所で行われ、裁判官は被告の警官3人に対し無罪判決を言い渡した。
結局、「捜査中の事故」として解決してしまったこの事件。
なにもしていないのに「銃をもっていそうだから」と警官に発砲され、命を落としたショーン。
悲劇のヒロインになってしまった新婦、ニコール。
結婚式当日の明け方に電話で起こされ、病院に駆けつけたらフィアンセがすでに亡くなっていたら・・・・。
その死因が警官隊から浴びせられた50発もの銃弾だったら・・・・・。
そして、亡くなったフィアンセとの間に、すでに子供がいたとしたら・・・・。
ニコールは事件後、正式な手続きを得て名前を「ニコール・ベル」と変えた。
ショーン・ベルとの結婚式のあとに、そうなるはずだった名前。
彼女の薬指に光っているのは、警官隊から50発の銃弾を撃ち込まれて、めちゃくちゃになったショーンの車に残されていた、ダイヤの結婚指輪・・・・・・・。