一休さん | Kouのブログ

一休さん

テレビアニメで一休さん(トンチ話で有名な実在の僧侶)というのがあり、今でもよく覚えている話があります。

ある時、力持ちを自慢する大男と一休さんが、蒸した米をつぶして糊を作る勝負をした。大男は要領よくと考えたのか、臼を持ち込んで蒸した米をすべて入れ、自慢の力で豪快に潰していった。しかし、すべての米粒を潰すのには相当な時間がかかるし、均等につぶすことはできない。一方、一休さんはへらを使って二三粒づつ丁寧に潰していった。これは長い時間がかかるように思われるが、結局、上等な糊を早くつくったのは、一休さんであった。

吹奏楽の指導でもこれと似た面があります。通し合奏を繰り返しても、クオリティは向上しません。私の知る全国レベルの指導者は、初めの数小節に2時間をかけるという方もいらっしゃります。急がば回れ、学問に王道なし。似たようなことを指すことわざは多いですが、アマチュアレベルで、個人の基礎力を高める重要性はいいつくせないです。(すぐ結果を求める人たちにはなかなか理解されないのですが)

ここ数年、下級生チームの指導をしていますが、コンクール本番までに曲を通す回数は5回もありません。そのうち2回は録音のため渋々です。これは、本当の話なので、知り合いがいたら聞いてみて下さい。大体、一回の合奏で下級生の集中力が持つのは、一時間半が限度というところです。"ダメを繰り返すな"の格言通り、NGを繰り返せば、NGが身についてしまいます。いつも音程のよい環境で練習していれば、ちょっとのうなりも聞き分ける能力が身につきますし、なんとかしようというモチベーションも生まれます。響きやリズムについても同様です。