数的処理は、どの職種においても出題され、また、出題される問題数も極めて多いために公務員試験では最重要科目です。
苦手な人が多くいるのは分かりますが、試験で大量に出題される以上、この数的処理から逃げることはできません。勉強法は結局「過去問を解いて解法のパターンを掴む」に終始するので、以下では数的処理との上手い付き合い方をアドバイスしようと思います。
私は数的処理は毎日やらなくてはならない科目だと思います。しかしそれと同時に、やりすぎてもいけない科目だと思います。希望的観測の下に、伸びるかどうかもわからない数的処理を過度に勉強するくらいなら、その時間を使って知識をやった方がよほど現実的かつ効率的だと思うからです。
公務員試験において、教養択一が原因で不合格になる人はほとんどの場合、数的処理のみならず知識も高得点を取れていません。というより、数的処理が出来なくても文章理解と知識でそこそこの点数を取れば合格できます。
ここでは、主要な公務員試験の教養択一では、実質的に最も高い得点が要求される東京都庁を例にします。
文章理解8問、数的処理16問、知識16問、今年の足切り最低点23点の東京都では、文章理解で7点、知識で11点得点できれば数的処理は5点で合格できました。今年の足切り不合格者約2600人のうち、数的処理が5点以下の人は100人もいないのではないでしょうか。ということは,残りの2500人は文章理解が人並みにできて、知識を頑張っていれば合格できたということです。知識11点は科目を切らずにしっかり勉強すれば取れる点数です。さらに,数的処理5点は勉強しなくても取れる点数です。極端な事を言えば、数的処理に割いた全勉強時間を知識に回せば、足切りは超えられた可能性が高かったと言うことです。
公務員試験界全体にはびこる数的処理神話を覆すためにやや極端なことを言いましたが、最初に書いた通り、数的処理は最重要科目ですし、毎日やらなくてはなりません。やれば必ず伸びます。ただ、いつ、どれくらい伸びるかが分からないのです。
CSS合格者作成「公務員試験合格虎の巻」より