忙しさにかまけ、なかなかブログが落ちついて書けません。


私の念願としている「単動式電子ジャカード」も、昨年、夏から再設計を行い、新たに金


型から造り直し、命をかけた「単動式電子ジャカード」を完成させ、3月24~26日に 


CSS岩倉工場で「内覧会」を行いました。


有り難い事に、遠くは、米沢、岡山、桐生、西陣、丹後、石川、大阪、愛知他 日本全


国からご来場頂き 感謝で一杯です。


見て頂きましたご評価も、織機メーカさんからは、


こういうメカ的な電子ジャカードなら荷重の心配はないし・・と技術者の方はご満悦でした。


見て頂いた機屋さんからは、


この構図なら、修理も自分でできるな・・と笑ってみえました。


電子ジャカードメーカとして、完成させてこそ、機屋さん使って頂ける物である事は分かっ


ていますが、造り上げるまでの「道のり」は私を始め社員達も大変でした。



どこの開発型製造メーカさんは同じ事と思います。


出来るまでやる!と成功者が言われた言葉を、繰り返し、繰り返し反復しながら、自分自


身を叱咤激励し頑張りました。


ある時は、神様に「神様のお衣装を造る装置だから助けてくださいね!」と訳の分からな


い事を言いながら自分自身を笑ったりしました。



まず、単動式電子ジャカードを動かした時、稼働音を聞いて、「大丈夫だ」と思いました。


経針も2センチ長くしました。


カセットフレームも設計し直し、ナイフの土台もがっちりしたものにしました。


回転速度(最高260回転)を変えながら、経針の動きを見ました。


嬉しい事に、経針の曲もなく正しく動いていました。



「カセット」については、


機屋さんがカセットを抜きやすくケーブルを簡単に外せる様に金型から作り直しました。


社員は、バイモルフが確実に動く方法(針落ちしない)のテストにかかりました。


それこそ、色々な知恵を試しました。


バイモルフメーカから提出された太さの仕様書に基づき、カセットの設計をしてましたが、


どうしても実機テストで1本ぐらいが針落ちするので、原因追及を一からしました。


バイモルフの太さを計って見たら、実寸は仕様書より(0.01㎜)小さい事実が分かりま


した。


カセットのバイモルフの入る場所を(0.01㎜)小さくし、セレクトピンの穴の位置を少し


上に金型修正しました。


穴の位置を変えた事で、バイモルフが元気よく動く様になりました。



ほんのわずかな気がつかない事が問題でした。



これで、手離れよく納品できるな~と思いました。



やれやれです。