マスクをめぐる小話

 

化学物質過敏症を発症して10年を超えました。

ざっと振り返ると、

その日、その時、その瞬間、

めまぐるしく変わる体調と環境、

あたふたと整える(やっつける)のにやっと。

 

えー!

10年も経つのに、まだそこ?

10年も何やってたの?

突っ込みところ満載だと思います。

それについてのアレやコレ、山ほどあります。

ぎゅっ~とまとめて一言で現すと、

「よくぞ生き延びた!」

大げさじゃなく、この言葉がぴったり。

 

ふと気がついたことがあります。

マスク事情、変化していませんか?

同じ時代をご経験された患者さん、

そして、

「知らんよ~そんな古い話なんか~」と

思っているお若い(発症年数が)患者さんも、

めくるめくマスクの小話にお付き合いください。

 

 

マスク今昔物語のはじまりはじまり・・・

 

「何でマスクしてるの?」

「風邪ひいた?」

マスクは特別な時にするもの。

マスクを使うには、理由が必要でした。

なぜマスクをするのか、

納得の得られる説明に疲れ果てました。

スゴーく親しい人には、

詳しく説明して状況を理解してもらいたい。

けど、

そんなに親しくない人への説明は

どこまでしたらよいものか。

病名がほとんど知られていない頃は特に……。

 

その後、花粉症でマスクを使う方が増えて、

理由を問われることも少なくなりました。

 

そして、コロナ!

今、マスク無しの外出には理由が求めらるほど、

マスクが日常のものに。

化学物質過敏症のトレードマークのマスクから、

誰もがマスク顔へ。

 

化学物質過敏症は変わらないのに、

それを取り巻く環境が変わることで、

マスクの位置付けが変わりました。

 

マスクを使う理由を問われる時代から、

マスク警察が目を光らせる時代へと。

 

自分だけがマスクをつけるストレス。

これが減ったのはありがたい。

「いつでもどこでもマスク姿」に対して、

世間の目は冷ややかでした、ね💧

 

みんながマスク姿の今、パッと見は馴染みました。

一般の方は、どんな印象をおもちでしょうか?

こちら(化学物質過敏症)としては、

上手く紛れ込めたぞう。 シメシメ・・・

 

でも、世の中の化学臭は減っていません。

コロナによる除菌や消毒剤の多用は、

新たな発症原因にもつながっています。

これは本当に悲しいこと。

 

みんながマスクをしないで暮らせる世の中……

キレイな空気……

どんどん手の届かないところに行ってしまう……。 

社会環境とともに移り変わるマスク事情。

まさに、マスクに歴史ありです! 

 

ありがとうございました。