取れたてフレッシュ!!不思議話
どうも。
私です。
最近怖い話聞きましたか?
とんとそれっぽい話を聞かなくなりまして、自分の引き出しを開けていかなくてはならないのかと思っておりました矢先に、ちょいと怖い話を仕入れたでヤンス。
口調が、なめざえもんですいません。
お話は先月と割にホットでヤンス。
体験したのは友人の父親なんですけどね。
この人、いつも冗談が多くてどこまでが本気かよく分からないんでヤスが。
その親父さんが岐阜の山間に山菜を取りに行ったんですよ。
本来、山は誰かの持ち物なんで勝手に取れないんですけど、冗談の多い楽しい人柄のせいかいろんな所に知り合いが居て今回もそういうツテで山菜が取れる訳なんですがね。
おじさん、タラの芽が好きでしてね。
あれが結構斜面に生えているらしくて山道脇の斜面によじ登ったり滑り落ちそうになってみたりしながら結構な数を取らせてもらったそうで。
ちなみに、タラの芽は必ず一つは残しておいて全部摘んではいけません。
全部取ってしまうと翌年に生えて来なくなるのです。
私も以前林道ツーリングしながら山菜に群がるハイカーを見ていましたがマナーを知らないおじさんおばさんが有るからと全部持って行ってしまう様に何度か遭遇しました。
浅ましい光景は見たくないのですがね。
さて、おじさんも食べるのに十分な量を取って満足したので帰ろうとしました。
でも、気が付いてみるとタラの芽欲しさに随分と斜面の下の方に下りてしまって登るのが一苦労な感じの位置にいるんですな。
ふと下を見ると結構近そうな位置に白いコンクリートで舗装された道が見える。
おじさんは面倒臭いのも手伝って下の道に降りたのですよ。
白い道が鬱蒼とした木々に囲まれていてちょっと異様な感じの道だったんですが、上の道と平行に並んだ感じだったのでどこかで近付くか出口に出るだろうと進んで行ったようです。
ところが進んでいっても薄暗い道が続くばかりで一向に開ける気配が無い。
まだ明るい時間だと言うのに何だか夕暮れ時の日が落ちる寸前みたいな明るさだったそうで・・・。
おじさんもなんとも心細くなってきたもので、面倒臭かったものの引き返して斜面を昇って知った道から帰ろうと今来た道を逆に歩き始めました。
踵を返して歩き始めるとすぐに明らかに自分のモノとは違う足音がする事に気付いたおじさん。
わざと鼻唄を大きめに歌いながらチラリと後ろを確認してみます。
誰もいません。
おじさんは怖がりなのでそれ以上我慢するのを止めて身体の命じるままに来た道を全力疾走で駆け抜けます。
全身の鳥肌が立ち、汗が噴き出して、とにかくそこに留まってはいけないと感じたらしいです。
走ってる間も追い縋る足音が耳に届いたらしいんですが、足音と言っても地面を踏み鳴らす音じゃ無いんですよ。
草を掻き分ける音でも無ければ風を切るような音でもない。
きぬ擦れの、静かな、僅かな音。
シュッ、シュッ、と言う小さな音。
でも明らかに自分の背後で聞こえてくる。
迫ってくる。
ようやくさっき下った斜面が見えて来ると同時に『天狗倒し』が自分のすぐ近くで響いたそうです。
『天狗倒し』が何かって?
山の中に時たま鳴り響く亀裂音とでも申しましょうか、その音が昔の人には天狗が妖怪技の修練に木々を薙ぎ倒す音に聞こえたらしくそう呼ばれたのだそうです。
明るい場所に出た安堵感は『天狗倒し』の音と目の前の光景でちゃらになりました。
おじさんが下った斜面はとても素人が下る事はおろか昇る事さえ無理な急斜面だったんですって。
『あんな崖を降りて行ったなんて、俺はすげー才能だったんだな。』
笑って喋っていたそうですが、結局の所自分では登れなくて許可をくれた知り合いの家に携帯で連絡を入れて迎えに来てもらったんですって。
『白い道の所』で分かったらしいですが、「あまり変な所に近付くなよ」と言われたキリ何も言われなかったようです。
なにか曰く因縁めいたお話でもあるのでしょうか?
でも首は突っ込みません。
聞いて「不思議だね~」だけで済ませた方が良いですからね。
ではおやすみなさい。