「悪の教典」 貴志祐介 文藝春秋
『イケメンで生徒やPTAからの信頼も厚く、
周囲から高い評価を受けるさわやかな
高校英語教師・蓮実聖司。
親しみを込めて"ハスミン"と呼ばれる彼は
人への共感能力に欠けるサイコパス(反社会性人格障害)であり、
自分に都合の悪い人間を何の躊躇もなく殺す日々を送っていた。
笑顔の影で積み重ねられる犯罪は
やがて学園を舞台とした惨殺事件へとつながっていく。』
上下巻で840ページの厚さの作品でしたが
約3日で読み終わってしまった!
上巻までの緻密な計算や行動に誰もが騙されるが
少しずつ感の良い生徒や教師に怪しまれる
下巻での「死体を隠したければ
死体の山を築くしかない。」という
発想には蓮実らしく無い気がしたが
それでも生徒達を冷静に次々に殺害していく
彼には恐怖より怒りが湧いてくる
一人また一人と殺されていく中
誰が生き残るのか、最後はどうなるのかと
後半は息つく暇なく一気に読んでしまった
ラストはあまりスッキリしない終わり方だが
実際にこのような事件が起こったらそうなるだろうと言う
終わり方っだった!
個人的にはラストはカラスのムニンが
復習する形で終わって欲しかった(^∇^)
*追伸
黒武洋さんの「そして粛清の扉を」では
女教師が生徒を殺害していくが
ほぼ全員が何らかの犯罪を犯していて
なんの躊躇もなく殺害していく復讐劇で
警察との駆け引きや変わった要求が面白かった