『部屋に麻薬のカケラを残し失踪した加奈子。
その行方を追う、元刑事で父親の藤島。
一方、三年前。級友から酷いイジメにあっていた尚人は
助けてくれた加奈子に恋をするようになったが･････。
現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子の輪郭。
探るほどに深くなる彼女の謎。
そして用意された驚愕の結末とは。
全選考委員が圧倒された。
第３回「このミス」大賞受賞作品。
読む者の心を震わせる、暗き情念の問題作。』
簡単に言うとエログロの吐き気がするような衝撃的な内容ですが
何故か読まずにいられなくなるスピード感がありました。
こんな最悪の主人公は初めてですし、エログロさでは
我孫子武丸氏の「殺戮にいたる病」が今まで読んだ中で
一番グロテスクだと思ってましたが
「果てしなき渇き」が断然トップに立ちました。
「殺戮にいたる病」のラストは小説ならではの衝撃と感動を
受けました、
「果てしなき渇き」は普通の小説なら少しは救われる事があるのですが
最後まで救いのない終わり方ですが、読み応えは十分にあり
衝撃的な作品でした。
