往年のMSX、初期のPC・安価なワープロ専用機の外部記憶装置として使われていたのが、どこにでも手に入る。オーディオ用カセットテープ。それをラジカセにミニプラグでつないでRECボタンで保存開始。数分間の沈黙。保存完了サイン。



 保存したら巻き戻して再生。照合作業(ベリファイ)をしてきちんと録音されているかを確かめなくては、音がひずんでいた場合そこで台無し手軽かつシビアな記憶媒体でした。おまけに他のラジカセを使った場合読み出せなく場合があるとご丁寧に説明書示されていました。




■書き込み成功。だが・・・。


 それでは、デジタルボイスレコーダに録音したらどうなるか。試しに実験してみました。使った機器は、




 山善製 デジタルボイスレコーダ VR-700(中国製)。64MBのメモリを持ち、モノラル。(メモ録音には最適でホームセンタで3980円で投げ売りされていました。録音中に落としてしまうと時計までリセットされてしまう逸品。時計の精度はあまりよくない部類に入る。)を使ってみました。



 保存用の機器は、






   カシオワード(HW-670 平成5年8月製造)を使いました。CPUはZ-80。液晶2行表示でカセットテープを記憶媒体に使っています。カシオが作ったこの形式の最終モデルと思われるものです。ケーブルでつないで録音。次は照合作業しました。



 照合のメニューを選び、ボイスレコーダを再生。画面には照合中とでました。うまくいけば頭出しだけは便利になります。
 再生が終わりました、画面を見ると、照合中のまま。どうやら録音したデータはワープロのデータと認めてくれなかったようです。録音のモードを長時間、それに標準(高音質)をそれれぞれ試してみました結果、データとして認めてくれませんでした。



 ボイスレコーダに正しく録音できなったのでしょうか。プラグを抜き再生ボタンを押すと、ピーギャーと独特の信号音が聞こえます。録音レベルが低かったのでしょうか。音量を高めにして録音しても、再びデータとして認めてくれませんでした。








■再度レコーダを変えて挑戦→成功


 あきらめきれずに再度チャレンジすることにしました。なぜなら、テープレコーダでも記録に失敗してしまったから、もう一度試せば何とかなるかもと期待が起きました。






 これが前回使った構成。 カシオワードHW-670 平成5年8月製造)を使いました。CPUはZ-80。液晶2行表示でカセットテープを記憶媒体に使っています。使ったICレコーダは、山善製 デジタルボイスレコーダ VR-700(中国製)。64MBのメモリを持ち、モノラル。(メモ録音には最適でホームセンタで3980円で投げ売りされていました)

 ワープロ側に問題はあるのか、それとも・・・。では録音・再生に使ったケーブルを変えたらどうだろうと試してみました。前回使ったケーブルはステレオケーブルで、録音時の独特の雑音を減らす抵抗入りの製品を使っていたのでそれが録音音質に何らかの問題があったのではと判断。それがない一般のステレオケーブルに変えて同じICレコーダで再度挑戦しました。

 書き込みはできました。読み出しのために、照合作業をしました。すると。書き込んだファイル名が表示され照合が開始されました。どうやら抵抗入りステレオケーブルに問題があったようです。これで一件落着ではなかった。ファイル名表示後に、



《データ不良 再度書込み》



 エラーになってしまいました。録音音質を一番よい状態で録音しました。それでも、信号変換時にデータとして認めてくれない何らかの雑音が入っているようです。ただし、人の耳で聴いてもわかりません。それでは、録音音質(つまり録音形式)を変えればうまくいくかもしれません。



 




 今回使ったICレコーダは三洋製XactiICR-PS285RM)3年前3万円で購入したPCM録音ができる機種です。もちろん録音モードをPCMにして録音開始後、照合作業に入りました。ファイル名が表示され、しばらく経つと。







確認終了》の文字が表示され、データの照合が正常で行われました。全文削除を行ったあと読み出しを行いました。正常に読み出せました。このことから、録音音質(録音ファイル形式)によっては、外部記憶がカセットテープでのみのワープロでは読み書きができることが確かめられました。

 これによってMSX等のPC等では確かめておりませんが、可能ではないかと推定できます。