自由に撮った写真には、
驚くほどその人の心が映し出されています。
私たちは「何か」を感じて
シャッターを押しますが、
できあがった写真には
その「何か」が写されています。
目の前にある被写体を
写し取っているつもりでも、
ときとして、
写真には意識しているものに
重なり合うようにして、
撮影した人の気持ちや、
無意識の情動が投影されているのです。
従って、写真に慣れ親しんでくると、
写真を通して自分自身を見つめ、
新たな自分を発見することもできます。
「それまではいつも人の作品と
技術的なところを比べて、
自分の作品に自信がありませんでした。
でも、通常、他の人たちが使わない
ボケたりブレたりしている写真を
使ってみたところ、
とても自分らしくて味のある作品にできあがって
うれしかったのを覚えています。
そして、かっこつける必要はない、
自分は自分でいいし、
こうでなければいけないということはないんだ、
と思いました。
私は自分の生き方の中でも変なこだわりがあって、
ときどきそのこだわりゆえに生きづらかったのですが、
今はそんなこだわりが少し薄れて、楽なった気がします」
写真はとてもおしゃべりです。
写真やアルバムから何を感じますか?
どんな自分らしさが発見できましたか?
そっと写真に心を合わせ、
語りかけてくるものに耳を傾けてみてください。
そこには幸せになるヒントが隠されているかもしれません。
「生きる力を取りもどす写真セラピー」より引用
