
昔々あるところに、クマさんが居ました。
クマさんはガオーとしかしゃべれないことを大変悩んでいて
「そうだ!駅前留学しよう!」思い立ったら、吉日だ!
と、言わんばかりに駅前に向かいました。
英会話教室と書いたその店の前に立つと
「さて、いざ行くか」
と、意気揚々と受付に。
受付には、美味しそうなに太った・・・
いやいや・・・ダメだダメだ。
食べてはいかん。いかん。イカンザキ!
受付には、ちょっとファンキーなウサギさんが居ました
「ガオー」
「えっなんですか?」
「ガオー」
残念ながら、クマ語が通用しません。
なんだこのクマは?
みたいな不服な顔をされたので
ウサギさんを食べてしまいました。
「一生一緒にいてくれや!甘ったれたいだけの関係ならいらない!」
だから食べました。
森のクマ警察官に取り調べられるクマさんの自供です。
森のクマ警察官は、困りました。
困っていると、クマさんは言いました
「カツ丼は、まだですか?」
森のクマ警察官は、困りました。
今日は、てんやもの のお店がお休みの日なのです。
うーん。困った。クマだけにクマッタ。
クマッタ!クマッタ!
ガオー!
クマさんは、よほどお腹が空いていたのでしょう。
森のクマ警察官を食べてしまったのです。
あれから、2年の月日が経ちました。
クマさんは、ヒマだから魔王退治に出かけようと思っています。
そんな矢先のことです。
空から、アンパンの顔をした何かがクマさんの目の前に降り立ちました。
「やぁ!僕はアンパン男!今、カバ男をさがしているんだ!」
クマさんは、ちょうどお腹が減っていたのでアンパン男を食べました。
食べたら、眠くなってしまったぞ。
クマさんは、魔王退治のことはすっかり忘れて寝てしまいました。
冬を迎えました。
クマさんは、まだ寝ています。
春を迎えました。
クマさんは、まだ寝ています。
夏を迎えました。
クマさんは、まだ寝ています。
おい!クマさん!大丈夫か!
冬眠という名の永眠してるんじゃないのか!!!
と、筆者が心配していると
1匹の猫ちゃんが、クマさんの自宅に歩いてきます。
しかも、スキップで歩いてきます。
スキップは、歩くなのか走るなのか?
いいえ、それはケフィアです。
いや、ケフィアではないし、このCMは、すでに懐かしいな。
スキップは、スキップだと思うが正解だろう。
猫ちゃんが、クマさん自宅に入りました。
「おい!起きろ!起きろ!クマ公!」
「ガオー」
「全くおまえはー」
「ガォー・・・って、あっ!猫閣下じゃありませんかー」
「カーッカッカッカッカッ」
「OREそんなに寝てましたー?」
「いや、ずっと見ていたわけじゃないから知らんニャー」
「なんか急に語尾につけましたねー」
「コレの方が猫なのかクマなのか分りやすいニャー」
「OREもなんかつけようかニャー」
「おまえはニャーつけるニャー!分かり難くニャルだろニャー」
「ニャンだとー」
「ニャニャニャー!」
コンコンコン!
「なんだ!キツネか!」
「なーんだ!キツネかニャー」
「やぁ!僕キツネ!」
「やぁ!僕もキツネ!だニャー」
「でも、精神年齢は、キッズね♪」
「ニャハハッハ」
コンコンコン!
「うるさいなー」
「さっきから、戸を叩いてるニャー!開けてやれニャー」
「へいへい」
ガラガラガラ
「猫閣下、大変です!」
「おっ!おまえか!どうしたニャー」
「アクロンなら毛糸洗いに自信が持てます」
「ニャニャニャ!ニャンと!それは、大変だニャー!」
「急ぎ、城に戻られますよう猫大王から仰せつかっております」
「クマ公!すまんニャ!ひとまず帰るニャー」
「ガオー(寂しそうな声で)」
ドンドンガバチョ!ドンガバチョ!
あれから17年。
クマさんは、そろそろ部屋の掃除をするか
と、思い立ったんだが
正直、掃除機がないので街にまで買いに行くことにした
街に行くには、1日に1本しか来ない電車を待たなければいけなかった
駅のホームのスピーカーからは、マッチが流れ
タバコの火をマッチで付けて
街に行くための電車を待つ
このクマの名前がタカコだったら
待つタカコだな
なんて思ったして、この文章なんなんだろうなって30分書いたところ思い始めた
ガタンゴトンガタンゴトン
電車に乗り込んだクマは、目の前にいた若いクマのメスに眼を奪われた
くほーかわいいクマだ。なんていい毛並みしてやがる
頭には、赤いリボンだと
そのリボンの紐を解くのは、いったいどこのどいつだってんだい、ちくしょー
気が付くと、食べてしまっていた
これは、どっちの意味での食べてしまったかは読者の判断に委ねるとしよう。

つづく(かも