兄の足利尊氏と弟の足利直義

足利尊氏、面白きかな。

幕府を裏切り、天皇を裏切り、最後は弟を裏切っちゃったりとか、引きこもっちゃったりとか、自分は将軍の器ぢゃないから軽々しくふるまって武士達の人気取りするから重々しい政治は弟にまかせちゃったりとか、後の戦国大名達と比べたら、とても飄々としていて人間ぽい。

だが飄々としてても戦には勝っちゃうという、とても魅力的な男よ。

でも足利尊氏と言えば戦前まで天皇を裏切った逆賊の代名詞で、太平洋戦争の時にさえ足利から徴兵された方々は「逆賊の出た地から来た足利の子孫共」と揶揄されたそうな。

話を紐解いていくと尊氏はどうやら朝廷に反発する武士達の人気が高く、天皇を裏切る羽目になってしまっただけみたいだけど。本来の名は高氏。改名した尊氏の「尊」だって、後醍醐天皇のお名前「尊治」から貰った「尊」だというくらい天皇とは仲が良かったらしいし。

因みに、足利尊氏と教わった肖像画は高師直で、

源頼朝と教わった肖像画は、足利尊氏の弟、直義だという説があるそうで。

今日は尊氏と直義の肖像画を眺めながら過ごそうと思ふぜ！

左から、直義、尊氏。