秘密基地パート2 | CASCADE MASASHIオフィシャルブログ「井戸水をヒトクチ」Powered by Ameba

秘密基地パート2

結局、UFOとの遭遇はなかった。不思議な体験もその基地ではなかった。集めたやつらのテンションも日に日に下がっていた。それでも、完全に宇宙への好奇心にやられていた僕は、みんなを説得しその場所であきらめずに遊ぼうと呼びかけた。
まずは、秘密基地の再建をした。最初の基地よりすこし上にひらけてる場所があったから、誰かに壊される可能性もあったけどそこに移る事を決めた。胸あたりの高さに整理されてる植木を掻き分け、縄張りに紐を張り巡らし、宝物を隠す穴を掘った。そこは、かがめば完全に隠れられる場所だったからちょうどよかった。壊れたスコップの柄の部分で堀り進めていくと、ふと足元に目がいった。見たことがあるモノがそこにあったのである。
それを初めて見たのは、小学校の職員室の前の廊下だった。そこには、教材を陳列しておくガラスの棚があり、その中に説明つきのそのモノがあった。
○○で出土、縄文土器。
土器そのモノに興味はなかったけど、宇宙と古代文明の関係の本とかで土偶は地球に訪れた宇宙人を模したものではないか説に興味をもって見ていたから、それと類似している模様もある縄文土器には何か惹かれていた。そして、それと似ているカケラを穴を掘っていたら、足元に見つけてしまったのだ。腹の底から振り絞るほどの大声を上げてしまった。ヤぼェェーーーーーーーーーー!!!!!
その基地での、地球外生命体との交信実験はそれからまたしばらく続いた。
後でわかった事だけど、僕の住んでいた団地地域は造成に先立ち多くの遺跡群が調査された場所だった。そして後日、教頭先生にそれを見せに行ったら、確かにそれは土器だった。縄文時代のモノではなかったけどね。