私は、美術館や博物館でいちいち全部の説明文を読みたい。

ビデオがあったら全部見たい。

こんな時期のかかる女に付き合ってくれる人っていない、と思ってる。

 

私と同じように、細かいところまで気になる人と一緒に過ごしてみたい。

映画を観たら、映画のストーリーやなぜそうなったのか?などをたくさん話したい。映画の後に自分の話ばかりする人より、そんな映画好きな人と一緒に映画を観たい。

 

でもそんな人はいない、と思っている。

私ほど知識欲のある人はいない、と他人をバカにしているんだな。

私のように歴史や文学などを好きな人が、まわりにいないと見下しているんだな。

今までは、私と同じものに関心や興味を持つ人に出会えていなかった。

私は、こんなことに興味があると、私は誰にも伝えていなかった。

私は知識欲や好奇心が旺盛であることを、隠していた。時間のかかる、面倒くさい奴だと思われると考えていたから。

 

今度は自分は、見学に時間のかかる奴だから、それでもよければ一緒に行こうと話そう。

自分はこんな奴、と恥ずかしく思っていたけど、自分をこんな奴と思ってみると、ただ普通の人より見学に時間がかかるだけ。

ただ、その時間がかかることに罪悪感があった。私が時間がかかるから待たせて悪いと思ってたから。

実際は、相手に合わせて、端折って見てたから、私が満足していなかっただけで、相手は私がもっとゆっくり見たかったということは知らなかった。

私はゆっくり見たい、と相手に言わないから、ゆっくり見ないで我慢している自分を許せなかった。

 

ゆっくり見たいと言うと、嫌われると思ってた。

母がゆっくり見ない人だったからかな。

待たせると、母は怒ってた。口では怒ってると言わなかったけど、イライラして待っていて、不機嫌だった。

だから、一人でゆっくり見る方が気楽だった。

一人なら、時間をどう使おうか、誰にも怒られないから。

感想を共有できないのは寂しくも感じたけど、怒られるよりは絶対マシだった。

 

時間のかかる私を許してくれる人と、私は付き合ったらいい。