好きな服や髪型を選べなかった。

母の言いなりだった。

ほしいと言っても、母が気に入る服しか買ってもらえなかった。

だってアンタお金持ってないでしょ。

 

ピアノの発表会でベルベットの黒のワンピースに、黒の革靴。

嫌い、つまんない。

母のお気に入りの服、嫌い。

バカみたい、型にハマってつまんない。

私が大人になってから自分で買った、縦縞のショート丈の上着に、お揃いの生地のショートパンツなんかを着たかったなー。

ピアノの発表会に似合わないんだろうけど、そんなの知らない。

私が着たい服を着て、弾きたい曲を弾きたかったなー。

曲も、ピアノの先生が選んだつまんない曲だった。

髪型はいつもおかっぱ。

髪は伸ばしちゃダメ。

髪を伸ばしてアレンジしてもらいたかったなー。

可愛いリボンやピン留めなんか、してみたかったなー。

三つ編みを編んでほしかったなー。

可愛いって言ってもらいたかったなー。

そーいえば、母に可愛いとか綺麗とか、子供の頃に言われた記憶がなかった。

今まで言われたことがないことにも、気付いていなかった。

だって好きな服を着てない。着せてもらえない。買ってもらえない。

好きな髪型にもしてもらえない。

好きな持ち物もない。

こんな自分、好きじゃないよ。

好きな物で自分を包みたいのに、押し付けられた物ばかり。

だから自分可愛いとか、自分好きって思ったことがなかった、それが当然だった。

 

私は私に、自分の好みの服を着せてあげたかったんだねー。

私は、私のことが好きだったんだね。

私は私のことを嫌いだと思っていたよ。

でも、本当は大好きだったんだ。

だから、自分を大切にしたかったんだ。

自分の思う通りに生きたかったんだ。

 

私は私に、これがいいと思う服を買ってあげよう。

本当にこれ、いい、好き❤️と思う服を見つけたい。

髪型だって、たまには美容院でアレンジしてもらったり、メイクしてもらったりしてもいいなぁ。

もう、母の言いなりにならなくていい。

イヤな服は着なくていい。

くれると言われても要らない物は、もらわなくていい。

好きな物ばかりに囲まれる人生や生活を送っても、私はいいのだ。