愛子は幼少期の思いをこう感じていた
理髪店で男の慣性で髪を切られる恐怖感
男の人のセンスで髪を切られる違和感
逃げ出した気持ち
布一枚を巻かれただけで動けないこと
目の前のめぐみの姿は自分の幼少期と重なったのであった
涙を流すめぐみの気持ちを考えると
体が熱くなったが
心の何処かに「もっと男の子みたいになれば良い」と思った
この事態を誰も止めようとしない違和感があったが
めぐみは最先端のファッションとメイクにヘアスタイル
バッサリ切られた前髪のめぐみに姿が
愛子の目には美しく映った
美人はどんな髪型でも
悲しい表情でも美しく見える
羨ましかった