こんにちは!グルの書籍からです。
さて、心にはどのような働きがあるのでしょうか?
心には、感じる、考える、意志するという働きがあります。
つまり心によって、他人と比較するのです。
あの人は私より綺麗、私よりお金持ち、私より学歴が高い
私より幸せそう~
その様に感じた経験はありませんか?
自分の方が劣っていると考えると自分を責め、私は貧乏人
私は不美人、私は学歴がない、仕事の能力がない、と落ち込み
劣等感を感じます。
自分の方が優れていると考えると、優越感を持つのです。
しかし、心を支配したら、幸不幸、良い悪い、好き嫌いという
二元相対を超えることができます。
実は、心を支配することがヨーガの目的の一つです。
なぜなら、心を支配しない限り、魂の段階には行けないからです
魂であること、魂と大きな魂との関係は、心を支配しない限り悟れないからです。
例えば、瞑想する場合に、五感に囚われたら瞑想できません
瞑想している時に、美味しい食べ物のことを考えたら
瞑想が邪魔されます。
瞑想の時に、彼女のこと、彼氏のことを考えたら、魂の段階まで行けないのです。
だから『ヨーガ・スートラ』には「心の動きを一点に集中しなさい」と書かれています。
では誰に集中させたら良いのか…これは人生のゴールをどこに持って行くかによって変わるのです。
心で行き先を決められるのです。
心で、東京に行こうと思えば東京に行けます…大阪に行こうと思えば大阪に行けます…私達は心で決めた方向に行けるということです。
『ギーター』には、心をどこに向けるべきと、書いてあるのでしょうか?
「すべての根源のクリシュナに向けるべき」と書いてあります
心をクリシュナに向けたら、クリシュナの世界に行きます
物質次元に心を向けたならば、もう一度生まれ変わります
これを輪廻転生と言います。
ブラフマンに向けたならば、ブラフマンの中に入ることもできます。
しかし、ブラフマンは物質宇宙と精神宇宙の境界領域です。
私はそこを、引きこもりの領域と言っています。
ブラフマンの領域は光なので、誰とも話すことができず、自分の内で満足するのです。
ただ、どれだけの時間ひとりで満足できるのでしょうか?
ですからブラフマンの解脱を得たとしても、しばらくするとまた
落ちてきます。
一般に言われている解脱は、ブラフマンの解脱です。
ブラフマンの領域を超えて、ヴァイクンタと言う精神界に入る必要があります。
そのためには、主と関係を持たなければなりません。
(ジャーヤナンダ・ダーサ著 ギーター甘露から引用)