スーパーガールと言われた
少女がいました

朝から晩まで働いて
いつ寝ているの?って
回りに不思議がられてて

疲れを知らない
スーパーガール!!でした。♪
少女は、
深夜はスナックで
お皿を洗い
客の帰ったお店で
マイクを持って歌を歌うのが
楽しみでした

ある日、
常連客の一人が
少女の歌を聴いて
大きなステージで歌ってみないかと
声をかけました

少女は、
客に連れられて
行った先は
ある大学の
音楽サークルの部室でした。
そこには
ギターやドラム
キーボード…
ごちゃごちゃした部屋に
数人の大学生がいました。
「何か歌ってみてー」
そう言われて
少女は
マイクなし、伴奏なしで
何を歌っていいかわからず
戸惑っていました。

少し年上の大学生のお兄さん達の中
少女と同じように
連れて来られた少年もいて
持ってきたギターを弾きだしたり
ようやく
少女は自分がこのバンドで
歌を歌うんだとわかりました

常連客も大学生で
キーボードを弾いていました

女性ボーカルが止めてしまい
探していたと言われ
学祭までの半年間限定で
少女はそのバンドの
ボーカルをすることに…
渡されたのはカセットテープと
その曲の歌詞の書いたレポート用紙
バンドは
レベッカのコピーが中心


それが少女とレベッカの曲の出会いでした♪
あれから30年あまり
歌を歌えば
酒焼けのようなただれた声

すっかり体型もおばちゃんになって
それでもレベッカの曲には
思い入れがあって

いまだに
ガラガラ声を張り上げて
歌を歌っているとか…


…あたし達スーパーガール
他人の事まで救えないスーパーガール…
∞風見鶏∞