女性でも男性でも、完璧でなければ気が済まないという経営者は多いものです。
その「完璧」は自分自身に対して向けられていることが多く、経営者なのだからという時分への戒めであったり自分自身が手本となるように、というところから「完璧主義」を目指していらっしゃる方が大半です。
もちろん、性格も大いに関係してはいますよね。
そういう私も実は「完璧主義」だったひとりなのですが(笑)
なぜ、過去形になっているかというと「すべてに100点満点を出す」ということは不可能だと知ったからです。
すべてに100点満点でいようとすれば自分に対して完璧主義では足らないので周りにもそれらを求めてしまいますよね。
自分を律するためのことが周りへの負担に変わっていくことを知ったのは21歳のときでした。
早い段階で気がついたのが幸いで、そのときに学んだのはすべてが100点満点ではなく平均点を80点にしよう!と思ったのです。
その理由は・・・
80点平均だと100点に達した時の喜びは大きい!ということ。
これ、「なんだ、そんなことか」と思いがちですが実はとても大切なことなんです。
仕事はひとりでするものではなく周りには多くの方が関わってくださっていますよね。
常に100点を目指して完璧主義でいると些細なミスもイライラしたり100点であたりまえ、という感覚があるので「褒める」「感謝する」「労う」ということができなくなってしまうのです。
80点平均ですと、80点で「うん、よし!」「次は更にこうしていこう!」など反省点も次に活かせるような余裕がでてきます。
そして100点だと嬉しくなるのです。
なので周りへの「ありがとう!」の声が増えると同時に次も100点を目指そうと自然と100点への道に対して個々が努力をしていきます。
できてあたりまえ、ではなく。できてよかった!素晴しい!となることで仕事はさらによくなっていくものですよね。
ついつい完璧主義になりがちですが、そこは自分だけの物差しで物事を計らないようにすることが大切。
あなたの物差しは長さ1メートルまで測れて、単位も10センチ単位かもしれませんが、周りを見れば30センチ物差しの人もいれば、15センチ物差しの人、50センチ物差しの人もいるわけです。
どの長さの物差しが正しい、というのではなくすべてが「物差し」ということ。
そして単位も1ミリ単位で測れるものもあれば、1センチ単位のものもある。
つねに100点というのは物差しも単位もバラバラなもので毎回測って全体のバランスを取りますから難しいですよね。
でも80点平均ならいける。
その日々の80点平均がいつしか「あたりまえ」になったときに、気づけば90点や100点が身近に感じるようになる。
最初から完璧に、を目指すよりも互いの力を出し合う為に、完璧主義より周りの力を信じて、力を借りる。
経営者にはそんな心と行動の余裕も大切ですね。