「何度も同じことを言い続けているのですが・・・繰り返し小さなミスをするんです」という嘆く上司。
詳しく状況を聞くと、注意力散漫タイプの部下に何度も同じ注意をするが「わかりました」「すみません、以後気をつけます」とその時、その時は理解しても時が経てば忘れ、あっけらかんと同じことを定期的に繰り返すらしい。
さすがに仏の顔も三度までという言葉にあるように上司も「いい加減にしてほしい」という感情がフツフツと湧くのも無理はありませんよね。
この注意力散漫タイプの場合、反省していないわけではなく反省もミスをしたことも分かってはいるのです。しかしその「分かっている」の部分が非常に浅かったり、天真爛漫タイプというか大変なことをしてしまったという打撃が無いという特徴があります。
このタイプには注意する際に気をつけなければならないことがあります。
ポイントは3つ。
1、理論的に多くを言わない。これはあれもこれも関連付けて説明するように、起承転結で話し手しまうと他のワード(言葉)をセレクトしていき肝心な部分にフォーカスしないからです。これがこうだから、こうなって、こうしないといけない。という説明では「こうしないといけない」という肝心な部分が「こうなって、こうするから」というような付属の説明がアタマに入り、理解度をさらに低くしてしまう結果になります。
2、短い言葉で言う。これは1とも関連してきますが肝心な部分を短い文章で言うことでそのことだけに集中して「やってはいけない」と残りやすいからです。特に注意すべきは私的感情を入れないこと。「わたしは」「そう思う」「前にも言ったが」「どうするつもり」など個人的な言葉を使用せず「会社としてこうだから」とルールとして伝えることです。
3、転ばぬ杖を出さない。一度注意したら転ばぬ杖は出さず最後までさせること。そこでミスをしてもそのミスの尻拭いをせず最後の最後まで自分でさせることです。ミスを平気でしてしまう人は、そのミスの後始末がイメージできていません。そこをすることで強烈に「嫌な想い」をして「もう、しない」になります。
注意力散漫なタイプの部下は上司も根気よく指導することが求められますが、ある一定の基準を示していくことも必要です
ただ、言葉多く話さないこと。
完結に単文で伝えることを繰り返します。
「なぜか」という理由を理解させたいが故につい話し込んでしまいますが、それは逆効果です。
注意力散漫さは性格もありますが理解度に大きく影響されます。
理解するためには説明よりも嫌な想いをした方が早い。
言葉の重みを理解できないタイプにロジカルな説明は逆に「なんで叱られてたんだっけ」にもなりかねません。
とにかく短く。ポイントは的確に。ルールとして話す。
そしてひとつだけ、というのも大切です。
あれもこれも一気に言わない。一回につきひとつです。
これは効果抜群ですよ!