前にも述べたことですが、目標には達成しなくても良い目標などありません。


社員、とくに営業には、最後の最後まで、達成するために最善を尽くすことが求めなければなりません。


私は、管理職時代には、月次目標を全勝している営業より、2勝1敗の営業を評価していました(もちろん、年度計画を達成していることが前提ですが)。


ここまで読んで、経営者の中には、なぜ?と思われている方もおられると思います。


それは、全勝している営業の場合、当初の月次目標の設定を、必ず達成できる低めの目標に調整していることが多いのです。


予定していた案件が延びた。


競合他社の猛烈な攻勢で失注した。


計画がなくなった。


今まで打合せしていた担当者が異動になった。


最悪のケースでは、お客様が無くなった(廃業した)。


というケースは、稀にあることです。


もちろん、上記の理由は、営業のフォロー不足が原因の場合が多いですが・・・。


しかし、いつもいつも、予定していた案件が、100%受注できることはありません。


また、予定の案件外に、飛び込んでくる案件もあるのが普通です。


常に、月次目標を達成している営業は、この取り逃しを計算に入れて、低い目標を設定していると考えた方が間違いありません。


そこで、私は、2勝している営業に、次月は、さらに上の目標設定を求めました。


俗に言う「少し背伸びしないと届かない目標」です。


もちろん、それを達成できたら、それに越したことはありません。


その場合には、さらに次月の目標に上乗せを求めます。


なぜ、そうするのか。


実は、営業という職種の人間は達成したら、あまり考えない人がほとんどです。


達成したら、「やった~。」で終って、内容を細かく分析しません。


未達成があるから、なぜだろうと真剣に考えることができます。


受注した案件のきっかけ、失注した案件の原因、既存、新規、活動分析など、より細かく分析して、次月に同じ失敗をしないように対策をとることになります。


その上で、上乗せした目標に再度、チャレンジして達成することで、営業力を上げることが出来ます。


それを評価していました。


これを実行するためには、もちろん、営業の力量や活動内容、進行中全案件の内容を把握していなければならないのは、当然のことです。




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