最近の新聞紙上で、スマホ、タブレットの話題が載らない日がないくらい、世界の大手企業の競争が激しい。


その中に、日本企業の名前がないのが、なんとも寂しい現状だ。


アップルを筆頭に、サムスン、グーグル、マイクロソフト、アマゾンという具合だ。


中でも、私が注目しているのは、アマゾンの「キンドル」だ。


日本での発売時期は未定だが、アメリカのタブレット市場では、すでに22%を占めているらしい。


その多くは、電子書籍の販売がもたらしている。


アップルの成功も、使い勝手の良い端末はもちろんだが、iPodで培った音楽配信などのアップルストアの存在が大きい。


そういった面から見ると、ネット販売のノウハウを持つアマゾンと、アップルを除く他社との差は大きいのではないか。


もちろん、日本企業の世界市場への参入は、この面から、さらに厳しいと言える。


私見で大胆予測をすると、日本のタブレット市場は、近い将来、アップル、アマゾンに牛耳られるのではないか。


そこには、ドコモ、au、ソフトバンクも、ただの通信会社に過ぎなくなるだろう。


また、これも以前のブログで述べたことだが、日本市場でウォールマートが増殖を始めている。


いつまでも、デフレ不況から抜けられない日本で、安さを求めるニーズが、さらに高まっているからだ。


10年前、西友を子会社にして進出した世界一の売上規模を誇るウォールマートが、その強みを活かしてきている。


かたや、日本の大手量販店であるスーパーは、プライベートブランドの拡充で対抗しているが、世界規模の市場を握るウォールマートにスケールメリットで叶うはずがない。


それに加え、以前の日本製品の品質神話「メイドインジャパン」が、くずれつつある。


グローバル化した現在、韓国、中国、タイ、ベトナムなど新興国の製品が日本市場に溢れ、品質的に日本製品の圧倒的な優位性は実感できなくなった。


そんな状況下で、日本製でなければならない、日本製だから高いは、通用しなくなっている。


以上は消費者の側から見た観測だが、メーカーの側から見た視点でも、これから縮小する日本市場で成長できないことは明らかだ。


ウォールマートの世界戦略に乗って、日本製品を世界に販売できるメリットの方が大きい。


ということは、近い将来、日本でのウォールマートの存在は大きくなることは、容易に予想できる。


こんな大胆なことを予想する人間は、まだ少数のようだが、消費者の立場で見れば分かることではないか。


日本は、まだ供給者の側、作る側からの視点が強すぎる気がするのは、私だけだろうか。




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