購入のきっかけ

液体ヤシノミ洗たく洗剤を使い始めたのは十年以上前、まだ非濃縮タイプだった頃のことでした。当時はまだ化学物質過敏症も発症しておらず、石鹸洗濯を断念したからとか、実店舗や通販で容易に入手できる有名メーカーの無香料洗剤だからといった単純な理由から選んだように記憶しています。
 
2016年に濃縮洗剤としてリニューアルし、すすぎ1回という節水洗濯機時代に対応したコンパクト洗剤として大きく変化。柔軟剤も新たに加わって「洗剤は青、柔軟剤は赤」という現在のスタイルになりました。
 
当時は洗浄力を重視した強めの成分は配合されていなかったため皮脂臭の落ちがあまり良くなく、部屋干しでタオルが臭くなることもあって抗菌剤入りのファーファやファブラッシュをメインに使ったり、エコ洗剤系のSonett(ソネット)を使ったりしていましたが、ヤシノミをサブ洗濯洗剤として置いていた時期も長く、化学物質過敏症が重症化するまでお世話になっていました。

製品概要

公式ウェブサイト

現行製品

ヤシノミ洗たく洗剤濃縮タイプ
 
2023年9月にリニューアル。洗浄力アップを目的とした成分変更が行われました。

成分など

製品ラベルに印字されている液性・表示成分等は
  • 品名:洗濯用合成洗剤
  • 用途:綿・麻・合成繊維用
  • 液性:弱アルカリ性
  • 成分:界面活性剤(32%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアミンオキシド、純石けん分(脂肪酸カリウム))、安定化剤
以前サラヤに問い合わせたことがあるのですが、サラヤは全成分公開とうたっていない限り重要な成分については社外秘として公開はしていないそうで、容器の成分表示と安全性データシートに載っていないものについては確認ができないということのようです。
 
なお純石けん分(脂肪酸カリウム)が配合されている理由ですが、サラヤ公式サイトの『よくあるご質問』に言及があり
 
【成分】使用中の洗濯機は液体石けんが使用不可なのですが、「ヤシノミ洗たく洗剤濃縮タイプ」は液体石けんに該当しますか?成分の「純石けん分(脂肪酸カリウム)」は何のために含まれているのですか?
【回答】
「ヤシノミ洗たく洗剤濃縮タイプ」は「合成洗剤」に該当いたします。液体石けんではございません。なお「純石けん分(脂肪酸カリウム)」に関しては、洗濯時の泡立ちを押さえるための消泡剤として、微量配合しております。
 
石鹸の洗浄力で洗うという目的ではなく、加えることで合成界面活性剤の泡立ちを抑え泡切れを良くするという、すすぎ性向上・すすぎ回数削減のためである模様です。

安全性データシート(SDS)

ヤシノミの家庭向け製品については安全性データシートの公開は行われていないようです。業務用ヤシノミ粉末洗たく洗剤家庭用液体ヤシノミ洗たく洗剤の類似品は業務用ということで安全性データシート(SDS)が提供されており、ある程度の参考にすることができるかと思います。
 
サラヤ業務用製品情報 PRO SARAYA

サラヤ 洗たく用洗剤 超濃縮タイプ(SDS)

 

表示成分は「界面活性剤(63%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、純石けん分(脂肪酸カリウム))、溶剤」で、2023年にアルキルアミンオキシドが加えられる前の旧家庭用ヤシノミと似たような表示成分の濃度違いといった感じに見受けられます。

 

またSDS(安全性データシート)にエタノール(CAS NO,64-15-7)2%未満含有との記載があり、アルコール類に過敏症を持つ人にとっては有用な情報ともなっています。

 

GHSのラベル要素・危険有害性情報の欄には

  • 飲み込むと有害
  • 眠気またはめまいのおそれ
  • 生殖能または胎児への悪影響のおそれ
  • 長期にわたる、または反復ばく露による肝臓の障害のおそれ
  • 水生生物に非常に強い毒性
  • 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性

とあり、原液の取扱いや洗濯時の安全対策として

  • 使用前に取扱説明書を入手する
  • すべての安全注意を読み理解するまで取り扱わない
  • 粉じん、煙、ガス、ミスト、蒸気、スプレーを吸入しない
  • 取扱い後は手をよく洗う
  • この製品を使用するときに、飲食または喫煙をしない
  • 屋外または換気の良い場所でだけ使用する
  • 環境への放出を避ける
  • 保護手袋、保護衣、保護眼鏡、保護面を着用すること

のような合成洗濯洗剤に一般的な方法が挙げられています。

 

家庭用ヤシノミの32%に対し倍近い63%という超高濃度なので、家庭用製品原液を扱うのに保護手袋、保護衣、保護眼鏡の使用が指示されているのとは違い、こちらの超濃縮タイプは保護面(顔全体を覆う透明シールド)が追加されているなどより厳重な防護を求める内容となっています。

 

ただ「水生生物に非常に強い毒性」の"非常に"という部分は超濃縮かどうかは関係無く、ヤシノミも含めた洗濯洗剤で多用されているポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE、POER)の安全性データシート(SDS)記載内容と同一です。

 

「飲み込んだ場合や吸入した場合は有害」「皮膚刺激」「重篤な眼の損傷」「眠気またはめまいのおそれ」などは家庭用ヤシノミにも配合されているポリオキシエチレンアルキルエーテルの特徴なので、濃度や成分の差はあるものの、化学物質過敏症患者側は家庭用ヤシノミ濃縮洗剤の使用においても似たような注意を払い、活性炭マスク装着+炊事手袋装着の上で原液や洗濯槽内の溶液に触れたりする、なるべく部屋干しはしない、部屋干しをするなら流水すすぎ3~4回でできる限り成分を落とすなどするのが良いものと思われます。

Amazonレビュー投稿

リニューアルで溶剤っぽいにおいが強くなった気がします
2025年1月16日に日本でレビュー済み

【現行バージョンの使用感】

■成分

Amazonの販売ページは旧バージョンのままなのか成分情報が古いようですが、真ん中が凹んだ本体と「New」と黄色で印字されたリニューアル品は「界面活性剤(32%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルアミン、アルキルアミンオキシド、純石けん分(脂肪酸カリウム))、安定化剤」で、アルキルアミンオキシドという成分が載っているタイプとなっています。

これまで使った洗濯洗剤にアルキルアミンオキシドが入っていなかったので調べたところ、お風呂やキッチンなどのクリーナー、カビクリーナーの界面活性剤としてよく使われているとのこと。比較的マイルドな界面活性剤という位置付けらしく、それが今回のリニューアルの「肌に優しいまま洗浄力アップ」というセールスポイントの理由にもなっているように見受けられます。

■泡立ち・泡切れ

泡立ちが極めて少ない製品が多くなっている無香料系合成洗濯洗剤の中では泡が出る方だと思います。すすぎ1回との表示ですが、泡や残香のことを考えると流水すすぎ2回ぐらいはした方が良さそうな気がしました。

現行ヤシノミは原液臭がすすぎ後もある程度残るようで、自分の場合過敏症・嗅覚過敏が悪化してからすすぎ2~3回後の衣類から溶剤・樹脂のようなヤシノミ香を感じ嗅いだ際に鼻がツーンとしたりするようになりました。そのため個人的な体感ではありますがアレルギーやアトピーの気がある方は流水3回すすぎをすると安心なのでは、と思いました。

■香り

昔から重度ではないものの化学物質過敏症がありかつ一部精油でも目鼻の痛みが起きやすいため、微香性でも合成香料入りだったり、ハッピーエレファント液体洗剤のようにはっきりしたラベンダー香があったりするものが苦手で、無香料かつ原液臭も少なめだったヤシノミ洗濯洗剤を長年使ってきました。

ヤシノミメインにするとタオルにカビが生えやすいためsonettセンシティブメインでの浸け置き洗い時に補助として入れていたのですが、最近においが変わったのに気付き「こんな溶剤臭かったっけ?」と思い商品ページのレビューや化学物質過敏症の方たちの「リニューアル後無理になった」といった投稿を通じ、同じ感想を持った方々がいらっしゃることを知りました。

リニューアルでは昔駄菓子屋で買って遊んだストローで膨らませるビニール風船(トラバルーン、プラバルーン、ポリバルーン)の香りを薄くした感じですが、多くの方が「イカ臭い」「魚臭い」「生臭い」と形容されている様子。調べてみるとこれはアミン臭というものらしく、今回新規配合されたアルキルアミンオキシド配合の洗剤の特徴の一つということのようです。洗浄力アップのために追加したもののヤシノミが無香料製品であることからアミン臭が目立ってしまったのかもしれませんが、その後改良されたのか自分が繰り返し使った限りでは魚介類のようなにおいは感じなかったです。

化学物質過敏症悪化前は発作も起きず使えていましたが、その後絶不調になり重度の嗅覚過敏も併発し揮発性有機化合物全般で発作を起こす体質に変わってからは、甘いような溶剤臭と合成界面活性剤臭の衣類への残留が無理になり使えなくなってしまいました。なのでつわりや自律神経失調症がひどい方だと合わないことがあるかもしれません。

■洗浄力

2回前のリニューアル以前のヤシノミ洗剤でカビや皮脂臭残存に悩まされたため今のバージョンは補助的な使用しかしていませんが、以前より汚れやにおいが取れやすくなった気がします。sonett洗剤に加えて浸け置きすると柔軟剤臭・抗菌剤臭がよりよく取れるような印象がありずっと併用していたので、原液臭の悪化やよりケミカルな配合への変更が無ければ使い続けたかったです。

■評価

溶剤臭くなったとはいえ、それでも微香性・無香性ではなく香料無添加を維持してくれているということで★は3つとしました。無香料製品に切り替える際の有力候補として、普通の体質や軽度までの化学物質過敏症の方にとって使いやすい洗剤である点は依然として健在だとの印象です。

【旧バージョンとの比較】

昔売られていた白い本体に青いキャップの「コンパクトタイプ」(2016年3月~)と中身は全く同じながら円筒形で透明感のある本体に切り替わった(2018年3月~)のが今のこの濃縮ヤシノミでした。当時の成分は
■旧配合(2016年3月~)
・界面活性剤 32%
└ポリオキシエチレンアルキルエーテル
└ポリオキシアルキレンアルキルアミン
・純石けん分(脂肪酸カリウム)
・安定化剤
でしたが、サラヤに問い合わせたところ実際には上記以外の原材料も配合しているものの社外秘で非公開だとの回答でした。

配合が変わったのは2023年9月のリニューアルで「処方・パッケージを大幅にリニューアル」「食品由来の防臭成分を新たに配合」、肌への優しさだけでなく洗浄力も高めたとのこと。各性能のパワーアップや規定使用量減が強調された刷新となり、ラベル表示に載っている成分は
■新配合(2023年9月~)
・界面活性剤 32%
 └ポリオキシエチレンアルキルエーテル
 └ポリオキシアルキレンアルキルアミン
 └アルキルアミンオキシド
・純石けん分(脂肪酸カリウム)
・安定化剤
に変わりました。

当方のうろ覚えですがヤシノミ洗剤は昔(濃縮タイプに変わる前の大きめボトルだった頃)は除菌成分が入っていたような気がするのですが、濃縮洗剤として再出発し抗菌剤無添加をうたうようになってから浸け置き後のにおいや部屋干しによるタオルのカビが出やすくなった気がしました。

また、2023年リニューアル前のヤシノミ洗剤は単体で洗濯を繰り返すと皮脂臭が残り肌着が次第に臭くなっていったので、自分の場合は抗菌消臭特化で無香料表示のファブラッシュをメインに切り替え、洗濯機内での浸け置き洗濯時のsonett石鹸入り洗剤+ヤシノミ+ファブラッシュ併用という形でヤシノミ洗濯洗剤を使い続けてきました。

【化学物質過敏症の方向けのコメント】

ヤシノミなどの無香料洗剤も含め濃縮合成洗濯洗剤は高濃度化のために有機溶剤が配合されています。化学物質過敏症が進行すると溶剤・精油をまとめて揮発性化合物として認識するVOCアレルギーを発症しやすいというのは後から知ったのですが、自分の場合使用している洗濯洗剤が濃縮タイプ揃いになったことでVOCアレルギーと重度嗅覚過敏を新規に併発。

2024年頃からファーファ、ハッピーエレファント等一部無香料製品で体調を崩すようになり悪化の兆し自体はあったのですが、2025年に入ってから人工香料だけでなくエタノールやグリセリンといったアルコール類・精油・抗菌剤を含んだもの全般で反応が非常に強く出るようになったため、新旧ファブラッシュ、ヤシノミ、無印、sonett無香料(非濃縮ですがエタノール配合)等洗濯合成洗剤や無香料/精油入り食器・掃除合成洗剤は使用できなくなり石鹸洗剤に全面変更せざるを得ませんでした。

石鹸洗剤に転向する前にファブラッシュとヤシノミの代わりになる無香料合成洗濯洗剤を探し直したことがあったのですが、ヤシノミについては無印の無香料洗濯洗剤が個人的には代替品として良いのでは、と感じました。

リニューアルする前のヤシノミは無印良品の無香料衣類用洗剤と全く同じ成分表示でにおいなどもうり二つで委託生産という形のヤシノミ別ラベルバージョンといった感じでした。ただ、無印の方は2023年のリニューアルで成分が変更され界面活性剤が32%・ポリオキシエチレンアルキルエーテルのみ表示となり違うものに変更。試したところアルコールっぽい揮発臭は感じるものの、現行ヤシノミよりも無香料らしさが強く自分でも体調を崩しにくいとの印象を持ちました。

結局直後に体調が急激に悪化。アルコール、洗濯洗剤などの有機溶剤、ガムテープや養生テープの粘着剤・素材などから揮発する成分、塩ビ(ポリ塩化ビニル、塩化ビニル)製園芸用ビニールで重い過敏症発作を起こしたり、合成界面活性剤の原料臭全般が苦手になってしまい、洗濯については石鹸洗剤+セスキ炭酸ソーダでの洗浄とクエン酸リンスという方法に転向せざるを得ませんでした。

濃縮タイプの無香料合成洗剤は有機溶剤を含んでいるためファブラッシュ以外にもヤシノミや無印良品洗濯洗剤も使えない体(手動投入時に息苦しさ・ふらつきが出る、鼻が痛くなる、流水すすぎ2回目ぐらいまで洗濯機の近くに寄れない、流水すすぎ3回以上を行ってもわずかな残香ゆえ部屋干しが難しい等)になってしまったのですが、ヤシノミ濃縮洗濯洗剤については以前は使えていて体調悪化とともに無理になっていったので、化学物質過敏症や嗅覚過敏がかなり進行しなければ大きな問題は無しに使えるものと思います。

ヤシノミは化学物質過敏症持ちでも「使える」「平気」という方と「反応が出てしまう」という方とに分かれるようですが、これについては重症度の違いや揮発性有機化合物(VOC)アレルギー・合成界面活性剤アレルギーの有無が関わっており、使えそうかどうかは各自試し洗濯で判断し、暴露総量蓄積に留意しつつ多めのすすぎ・十分な換気・外干しといった工夫をしつつ利用されるとより安心なのでは、と思います。

旧バージョンについて

発売は2016年、パッケージのみリニューアルは2018年

旧バージョンは2016年3月に発売された濃縮タイプ「ヤシノミ洗たく用洗剤 コンパクトタイプ」が2018年3月に透明ボトルへと刷新、コンパクトタイプと同じ中身のままで「ヤシノミ洗たく洗剤 濃縮タイプ」という名称に変更となりました。

Amazonレビュー投稿

抗菌剤・香料無添加でさっぱりした洗い上がり。ただ皮脂落ちは微妙でカビが生えやすい。
2019年11月7日に日本でレビュー済み

ヤシノミ洗たく用洗剤 コンパクトタイプという名称の時代によく使っていたのですが、その後無香料ファーファを5年ほど使用。しかしそのファーファ無香料が抗菌剤を使用しておりタオルが生臭くなりやすいことに不満を感じ、ファブラッシュとヤシノミ洗濯洗剤の使い分けに変えました。

【成分】

こちらの濃縮タイプ、名称こそ違うものの昔売られていたコンパクトタイプと中身は全く同じだとか。サラヤのホームページに「パッケージデザインをリニューアルしました。 ※従来品と成分・処方は変更ありません。 」と書いてあります。パッケージに載っている成分は

界面活性剤 32%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル
・ポリオキシアルキレンアルキルアミン
純石けん分(脂肪酸カリウム)
安定化剤

サラヤによると実際には上記以外の原材料も配合しているそうですが、社外秘で非公開のため問い合わせても教えられないとのことでした。

ドラム式OK。すすぎ1回可。香料・石油系界面活性剤・蛍光剤・漂白剤・着色料・抗菌剤不使用。液性は弱アルカリ性なので毛とかの洗濯には向いていません。

アブラヤシから取れるパーム油を使っていますが、以前森林伐採を助長するとしてヤシノミ洗剤不買運動が起きたことがあります。そのためこの製品でも環境へ配慮した栽培がなされたパーム油を使っていることをセールスポイントの一つとして強調しています。

ちなみにコンパクトタイプに変わる前の旧製品は「ヤシノミ 洗たく用」という製品名で、界面活性剤(41%、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)、アルカリ剤のみ表示。使用量だけでなく、洗浄成分がヤシノミ100%をうたっていた点、純石鹸の表示が無かった点、除菌成分入りだった点で現行商品と異なります。

【容器】

コンパクトの方はこぶりな白い容器に青いフタという組み合わせでしたが、濃縮タイプになってから大きな円筒状の透明容器にフィルムを巻いたパッケージになりました。容量が多いのでかなり大きく感じます。取っ手なしで快適に使えるギリギリの重さかもしれません。

詰め替えはハサミで切るのではないプラスチックキャップ方式なので詰め替えやすく、空になった後に水洗いするのも楽です。

容器本体は多少もろいらしく、外してからまた戻す時に青い部分が比較的簡単に割れます。きつく締めすぎているという訳でもないのですがパキッとなってしまう感じです。これまでに3回同じ場所が破損。今はダイソーの容器を使っています。

【使用量】

濃縮タイプなので使用量はとても少ないです。ちなみに規定量はファーファラボやファーファ フリーアンドなど同じような分量です。

【泡立ち、水道水との相性】

泡立ちは控えめです。多めに入れれば水面が隠れるぐらいの泡は出ますが、適量なら洗濯機の底面が目視できるぐらいになります。

石鹸成分は入っていますが水に比較的溶けやすく硬度が高めな水との相性が良好なパーム油が原料ということもあってか水が白く濁ることはありません。服に白い石鹸カスがついたことも無いです。

【使用感】

原料臭はかなり控えめ。無香料なのに加え、水のすすぎで落ちやすい処方だとのことでためすすぎ2回をすればさっぱりとした洗い上がりになり洗剤臭さも全く残りません。

ただ除菌剤入りだったように記憶している昔のヤシノミからコンパクトタイプに変わった時点で、暑い夏などに浸け置きしておくと洗濯物が臭くなることがありました。「植物性洗浄成分"ツインパワーノニオン"がニオイの原因となる菌を99.99%除去」(モラクセラ菌除去実験)とはありますが、既にタオルについた雑菌臭を取るとか夜から浸け置き放置して翌朝洗うといった時には他の洗剤も併用すると良いかもしれません。

あと、この洗剤にしてから脂っぽい体臭が残るのが気になるようになりました。加齢臭の類が蓄積して段々シャツが臭くなっていく印象です。実家もこのヤシノミ洗濯洗剤を使っていますが皮脂臭が取れていないようです。汚れ落ち重視のお宅には向いていないかもしれません。

ちなみに抗菌剤入り洗剤よりもタオルにカビが生えやすいような気がしました。ヤシノミ洗濯洗剤オンリーで部屋干ししていた時はタオルにすごいカビが広がりその度に大鍋で煮沸して大変でした。洗濯機にもカビがつきやすいように感じました。抗菌剤だらけで安心感はいまいちですがファブラッシュメインにしてからカビは減りました。

【無印良品の無香料洗濯洗剤はヤシノミ濃縮タイプ?】

2019年秋に無印良品から無香料の洗濯洗剤が発売されました。ネット上でもしかしてヤシノミ?と話題になっていたので調べてみると、成分や濃度、使用量からパーム油を使っている点、アブラヤシの栽培に環境的な配慮をしている点までスペック全般において一致。実際に使ってみると原料臭や泡の立ち方など色々な部分で区別がつきにくいぐらいにそっくりであると感じました。

無印良品的には非公表としていますが、化粧品や洗剤を外部の有名企業に委託生産するOEM方式を採っていることを考えると洗濯洗剤の生産がサラヤに委託されていてこちらのヤシノミ濃縮タイプもしくはそれとほぼ同じ物が無印オリジナル容器に詰められて売られている可能性が非常に高いのかもしれません。

ブログ主コメント

化学物質過敏症が悪化するまで実感がわかなかった「化学物質過敏症になるとヤシノミが使えなくなる」

無香料液体合成洗剤の代表格であるヤシノミ。「高いから続かないと断られた」「大阪行政がらみで使うのをやめた」といった声も聞かれる一方、香害対策として周囲に勧めたり、嗅覚過敏・化学物質過敏症持ちの方が自分で使用したりと、界隈での使用率はかなり高いものと思います。
 
化学物質過敏症に関しては「ヤシノミの使用を勧めない」という意見も少なくなく、無香料洗剤の普及を重視し「ヤシノミを使うべきではないは言い過ぎ」という層と健康・環境への影響を重視する層とで意見の相違が見られますが、自分自身も化学物質過敏症が重症化するまでは前者寄りというかヤシノミで体調を崩すというのがピンとこなかったため「無香料だし化学物質過敏症でも使えて便利」ぐらいにしか思っていませんでした。
 
ところが合成界面活性剤そのものに反応してしまったり安定化剤・有機溶剤の過敏症になってしまったりすると、ヤシノミの原料臭が無理になり、食器洗いスポンジにつけただけでめまいを起こし、お湯洗濯をしている洗濯機には苦しくて近寄れない、流水すすぎ3~4回をしても残る原料臭・合成界面活性剤臭で具合が悪くなるなど、使おうとしても体が耐えられない洗剤の一つになってしまいました。

化学物質過敏症の進行予防と液体洗剤使用時の防護や使用回避について

「化学物質過敏症を発症したと自身では思っているけれども実際には後天的な嗅覚過敏の悪化」というケースでは特に問題は無いのかもしれませんが、本当に化学物質過敏症になってしまうと合成界面活性剤も有機溶剤も発作原因となることから毎日の洗濯による曝露というリスクを考慮しできる限り避けることが重要になってきます。
 
嗅覚過敏以外の症状が複数出て化学物質過敏症を発症したことがほぼ確実だと実感できるとか、専門外来で化学物質過敏症と診断が正式に下りた方については、低刺激な無香料粉末合成洗濯洗剤、石鹸、アルカリ洗浄剤などにすみやかに移行されるほうが良いように思います。
 
自分は認識不足だったためにエタノールや有機溶剤が入った液体洗剤の影響をしっかり考えず、部屋干しするから洗浄力がほしいと強めの合成界面活性剤が入ったものを買い、配合されていると知りながら抗菌剤(第四級アンモニウム塩、QUAT)の入った洗濯洗剤を使っていましたが、化学物質過敏症患者としてはやるべきではなかったと猛省しています。ヤシノミの台所洗剤と洗濯洗剤についても、化学物質過敏症を発症している体で使う以上は活性炭マスクをしてしっかり防護すべきでした。
 
化学物質過敏症というのは香料を避けてさえいれば大丈夫という病気ではないので、色々と経験した立場としては「通常の体質や嗅覚過敏のみ発症ということであればヤシノミは便利な存在」「化学物質過敏症は無香料洗剤さえ使っていれば大丈夫というものではないので、液体合成洗剤(特に濃縮、コンパクトタイプ)は早いうちに卒業したほうがいい」というのが正直な感想です。

化学物質過敏症持ちでなければヤシノミは勧めやすい・試しやすい無香料洗剤の代表格

ヤシノミは2023年のリニューアルで洗浄力を上げるのと引き換えに原料臭がかなり強くなりましたが、漂白剤や酵素の配合はうたっておらず、第四級アンモニウム塩や酵素が配合されているファーファ フリーアンド、精油・抗菌剤・酵素・重金属イオン(銀イオン)・エデト酸塩・防腐剤が配合されているファブラッシュなどに比べると、皮膚刺激の少なさやアレルギー症状への配慮がある程度なされていると言えそうです。
 
自分も重症化する少し前まではヤシノミを使えていたので、アタック、ナノックス、アリエールといった香料・抗菌剤の配合量が多い洗剤から乗り換える用としては、十分刺激が少なく無臭に近いと表現できる部類に入るものと思います。
 
無香料洗濯洗剤の入口としては買いやすく無難なので、「どの製品を買うべきかわからない」「アトピー・アレルギー患者向けの洗剤は高すぎたり通販オンリーだったりで気軽に買えない」という方にはちょうど良いのではないでしょうか。
 
「しまった切らした!」という時にもネットスーパーやセブンイレブン宅配などでその日のうちに買える無香料洗剤といえばヤシノミなので、色々なところで欲しい時にすぐ手に入る点については自分も非常に便利に感じました。
 
そういった意味でも、周囲に無香料洗濯洗剤を使ってもらいたい時に候補の一つとして挙げるにはちょうど良い製品だと言えるかもしれません。

 

購入のきっかけ

重症化以降、使い始めて短期間で石鹸やアルカリ洗浄剤による洗濯で体調を崩すように

2013年に発症したと思われる化学物質過敏症は抗菌消臭洗剤の普及に合わせるかのように年々進行。2024年頃からエタノールが安定化剤として入っている液体洗濯洗剤、濃縮タイプで高濃度化のための有機溶剤が入っている液体洗濯洗剤で気持ち悪さを感じるようになっていき、2025年の重症化と重度嗅覚過敏の併発により嗅覚過敏や軽症の化学物質過敏症にも人気の無香料合成洗剤で発作を起こすようになってしまいました。

 

化学物質過敏症が悪化した時は石鹸洗剤への全面切り替えが定番の対策方法だということで、自分も元々使っていたハンドソープやボディーソープに加え、台所洗剤、洗濯洗剤なども石鹸に変更しました。

 

ところが重症化した当初は化学物質過敏症の症状が短期間で遷移している状況(これを化学物質過敏症のスイッチ現象と呼ぶようです)で、使えなくなったものの代替品にしようとして試した洗剤や日用品などで「最初は使えていたのに、1~2ヶ月で発作が出るようになってしまう」ということが頻発。

 

詳細は別ページ『【闘病記4】日野厚生クリニック化学物質過敏症専門外来の受診と正式な診断、治療の内容・経過』に記した通りなのですが、石鹸とリンスに使っていたクエン酸で化学物質過敏症と嗅覚過敏の発作を起こすようになり、石鹸洗濯生活は数ヶ月で切り上げざるを得ませんでした。

 

そして次に試したのがアルカリ洗浄剤タイプの製品で、とみおかクリーニング、浄(JOE)、洗のツバキ、セスキ炭酸ソーダなどを1箱/1袋ずつ使用。

 

それらについては当初から原料臭や湯・水に溶かした時の薬っぽいにおいが気になっていたり、脱水後の残り香などが気になっており、使用するうちにお湯洗濯中の洗濯機に近寄るとめまいを起こしたり血圧が急上昇してふらふらになるといった体調不良が起き始め、石鹸よりも短期間で使用を中止することとなりました。

合成洗剤に戻り低刺激な製品を使用、しかし皮脂汚れ落としなどが課題に…

とはいえ移香取りや皮脂汚れ取りなどをする都合上洗浄力が高い何らかの洗濯洗剤が自分には必要で、石鹸もアルカリ洗浄剤も使えなくなった段階で合成洗剤に再び頼ることに。生体への刺激や環境への影響を考えれば本当は脱合成洗剤するのがベストだとは思うのですが、石鹸もアルカリ洗浄剤で体調不良を起こし、年々どころかもっと短いスパンでどんどん強力化していく移香に対処するため、合成洗剤への回帰はいわば苦渋の選択でもありました。

 

なるべく余分な成分は排除し酵素も入っていない洗濯洗剤という条件で検索した結果、化学物質過敏症患者さんたちの間でも名前に挙がることのあるアトピー患者向け洗剤・シャンプー類メーカーのスピカココをリピートすることに。

 

スピカココは長年避けていたアルキル硫酸エステルナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム)配合なので初購入時は迷いましたが、試してみると粉末タイプについては目・鼻の痛みやめまいが出にくくどの液体合成洗濯洗剤よりも体が楽なことが判明。洗えばタオルなどは柔らかくふんわりし、洗濯中も洗濯機の近くで息苦しくなったり手がボロボロになるといったトラブルも少なく重宝していました。

 

酵素も無配合なので合成洗剤としては肌に優しいぶん皮脂汚れや悪臭の除去には弱かったようで、使用を始めてから半年ほどした時点でシャツの背中部分に皮脂臭が蓄積したり、フェイスタオルの一番汚れて濡れる部分からカビというよりは薬・消毒のようなにおいがして過炭酸ナトリウムの追加投入やレンチン消毒が必須になったりするのが気になりだしました。

 

(雑菌・カビ臭というよりは成分の蓄積と思われるようなにおいでしたが、タオルの一番汚れる部分や洗濯槽そのものに集中していたので、汚れとの相乗効果だったのかもしれません。)

洗たく粉60の前に試した無香料粉末洗剤

自宅療養期間も長くなり最近セスキ炭酸ソーダのにおいに耐えられるようになってきたので、「もう少し強い合成界面活性剤でも目・鼻のヒリヒリが出なくなっているかも?」「ずっと避けてきたものの無香料の粉末洗剤・アルカリ洗浄剤を色々と使えるようになったのでは?」ということで、自分が重症化直後に反応してしまっていた合成界面活性剤・粉石鹸・アルカリ洗浄剤がそれ単体ではなくミックスで少しずつ混ぜてあるタイプを改めて試そうと考えました。

 

同じ時期に試したのは、ORBIS(オルビス)スーパークリーン、業務用粉末タイプ ヤシノミ洗剤洗たく用、ジョリーブココ、アルカリウォッシュLなどで、反応が出やすかったものはテスト洗濯を数回で切り上げ、すぐの反応が出なかったものについてはさらに追加で洗濯を行いました。

 

合成洗剤+炭酸塩+酵素、合成洗剤+炭酸塩+過炭酸ナトリウム+酵素といった構成の製品はネットで複数売られていますが、1袋2000円~4000円台といった高価なものは家計的に続かないのと、成分と価格のバランスが取れていないものもあるように見受けられたので、ある程度リピートができそうな価格帯から選び試用しました。

 

ところがそれらに入っていたポリオキシアルキレンアルキルエーテル(AE)やポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE、POER)は合成界面活性剤で過敏症反応が出るようになってしまった体質には強すぎたようです。炭酸塩や酵素も入っているせいか手がボロボロになり、目・鼻の痛み、めまい、咳、くしゃみ、鼻血、胸部痛、こむら返りなどしばらく出ていなかった症状が次々にぶり返し、いずれも使用を中止。

欲しい成分の名前でキーワード検索、洗たく粉60に行き着く

息苦しさが出にくかったスピカココにも含まれている合成界面活性剤の脂肪酸アルカノールアミド配合で、石鹸かす(カス)とクエン酸リンスの問題さえ無ければできることなら使いたい石鹸配合、酵素は無配合という条件で検索した結果、株式会社イノチ(1989年創業)の洗たく粉60を見つけました。

 

エコで低刺激な粉末洗剤は1箱/1袋2000円を超えるものもありますが、洗たく粉60は定価が1210円と浄(JOE)と同じ価格帯で、まとめ買いやポイント獲得を利用したり、控えめに投入したりすればなんとかリピートできそうな感じだったことも決め手となりました。

洗たく粉60の購入

洗たく粉60は取り扱いショップが少なく、実店舗でも見つけづらくなったことから長年のユーザーさんもネット購入に切り替えたりされている様子。

 

株式会社イノチの公式ショップはYahooの「ハーティ ハートショップ」で、バラ売り、3個セット(送料無料)、12個セット(送料無料)が用意されています。こちらの公式ショップには画質は粗いですが使用者の声画像も載っており、ネット上でのレビューが非常に少ないこともあってかなり参考になりました。

 

他にも楽天にあるジュゲン株式会社直営の「リダクティオ直営ショップ」他が取り扱っており、自分はポイントアップキャンペーンにつられてリダクティオで注文してみることに。

商品外観

箱の外観

 

公式サイトや通販サイトで確認できるのはこちらの前面部分です。ネット情報によると「洗たく粉60」というネーミングは30L洗濯機で60回分という意味で60がついているとか。

 

 

成分と注意書きなど。「ABS・LAS・燐酸塩・漂白剤・蛍光増白剤などを含みません」が洗たく粉60誕生当時の名残りを感じさせるものとなっています。

 

アルキルベンゼンスルホン酸塩(ABS)・直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)・リン酸塩は洗たく粉60が誕生するきっかけになった琵琶湖・環境保護運動の頃よりは使用が減ったとはいえ、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)・漂白剤・蛍光増白剤は粉末合成洗濯洗剤ではまだまだ使われており、無香料でもそれらを含む製品を避けたいと考えている層にはまだまだアピール力を有しているものと思います。

 

なお発売元には「イノチの会」と書かれていますが、メーカーの公式サイトでは「株式会社イノチ」となっています。大元の運営会社がイノチで販売部門をイノチの会として分けているということでしょうか🤔

 

 

背面は洗たく粉60のセールスポイント一覧が書かれています。

 

 

スプーンはついていないので自分で用意する必要があります。自分は浄(JOE)のスプーンを他の洗剤に回してしまったので、Amazonでまとめ売りしていた20cc計量スプーンを使うことに。

 

なお「洗い液60」は台所用・デリケート衣類洗剤兼用の姉妹商品だとか。

 

 

底面です。使い終わった後にたたんで紙リサイクルに出しやすい形状になっています。

 

ただ底面に穴やすきまが多いため、中に開封したビニール袋をそのまま入れていると計量の際にビニール袋の外にこぼれた洗剤が底にたまり、穴から外への粉がこぼれ落ちてしまうことが予想されます。容器としてそのまま使う場合は、ビニールテープなどですきまをふさぐのが良いかもしれません。

箱を開封

 

環境保護と地球に優しい成分を前面に押し出したデザインのふたです。引っ張り上げるだけの簡単な構造です。

 

 

中にはビニール袋入りの粉末洗剤が入っています。

 

 

底にはワイヤータイ(ビニールタイ、ビニタイ)が入っていました。開封した袋を縛るためのもののようです。ただ洗剤袋を密封しておくには不便そうなので、スプーン同様添付無しになっても良いのでは、という気がしました。

 

一度開封すると箱にぴっちり収めるのが難しそうだったので、自分はジップロップのイージージッパーLサイズに入れ直しました。炭酸塩などが入っているので吸湿すると次第にかたまりができ次第に砂や小石のようになってくることが予想され、できればもっとしっかりした密封容器に入れたほうがいいかもしれません。

洗剤粉末の様子

 

かなり細かい粉末です。ただ計量スプーンをぐさっとしただけで粉が雲のように舞い上がるという感じではないので、粉末が細かい割には扱いやすいような気がしました。

洗たく粉60・洗い液60を使った洗濯のヒント

リダクティオ直営ショップ」からは「洗たく粉60・洗い液60を使った洗濯のヒント」というイノチ製のチラシも同梱されていました。

 

 

 

 

洗たく粉60の箱に書いてある「パンフレット」のことなのかは不明ですが、お湯洗濯における適温や炭酸カルシウムの発生についてなど丁寧・親切な案内が載っており、給湯器の設定温度もそちらを参考に調整したりました。

洗剤の概要

箱の記載内容

  • 品名:洗濯用合成洗剤
  • 用途:綿・麻・合成繊維用
  • 成分:界面活性剤【21% 脂肪酸アルカノールアミド(非イオン)
    純石けん分(脂肪酸ナトリウム)
    ベタイン系(両性イオン)】
    炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム
  • 液性:弱アルカリ性
  • 正味量:900g
  • 標準使用量:水30l 洗濯機に1回平均15g

*炭酸ナトリウム=炭酸塩、重炭酸ナトリウム=重曹

 

商品公式ページによると、炭酸ナトリウム(炭酸塩)と重炭酸ナトリウム(重曹)が全体の80%を占めているとのこと。また21%ある界面活性剤のうち、最も割合が高いのはヤシ油脂肪酸アルカノールアミドで、炭酸塩(炭酸ソーダ、炭酸ナトリウム)と石鹸(石けん)の補助役。

公式ページの説明文

引用元:https://www.inochi.co.jp/original_product/sentakuko-60

  • 洗い上がりが柔らかく、においも残らずとてもさわやか
  • 石けんのような黄ばみが出にくく、溶けやすく使いやすい
  • 環境に極めてやさしい炭酸ソーダを主体に、ヤシ油系洗浄成分の中でも一般的なものより刺激の少ないものを組み合わせ
  • 肌の弱いかたや自然の川の水を大切にしたい方にオススメ
  • 分解性が非常に高く、川や海に負担をかけにくく、魚たちにもやさしい
  • 一回のお洗たくで使用する有機物質は石けんの5~10分の1

使用量

使用量目安

洗たく粉60の箱や公式ページには使用量の表が載っておらず、
  • 計量には自宅にある食卓用大さじ(またはカレースプーン)を使う
  • 30リットル洗濯機に大さじ山盛り1杯(15g)を入れる
  • 大型洗濯機には少し多めに入れる
とあります。ここでいう洗濯機はおそらく縦型洗濯機や二槽式洗濯機のことで、単純に倍量すると60Lで30g、我が家の10kg洗濯機だと満水時77Lで38.5gという計算に。
 
洗たく粉60を1箱使い切っての感想なのですが、この洗剤は多めに入れてしまうと泡のすすぎ残しが出て流水すすぎ3回では足りなくなることがあるようなので、控えめに投入するのが良さそうでした。
 
たくさん入れなくてもお湯に浸け置きしてから洗濯するとそれなりに汚れは落ちているようです。それだと流水すすぎ3回で水がほぼ透明になるので、10kgや12kgの縦型洗濯機だからといってスプーンに2杯、3杯と入れないほうが快適さがアップするように感じました。
 
なお細かい使用量の表やドラム式の時の使用量目安が書かれていないので、30Lに対し15gを投入する他の粉末洗濯洗剤(例:ORBIS(オルビス)スーパークリーン)の使用量リストを参考にするのがいいかもしれません。

1箱でどのぐらいもつか?

箱には「60回洗濯できる」、公式販売サイトには「45~60回洗濯できる」と書いてあり、購入者レビューにも「半年もった」といった投稿もあるのですが、洗濯の回数と家族の人数が多いお宅だと10kg~12kgでは20回分ぐらいに相当。
 
30Lというのはかなり小さな単身用洗濯機の満水水位で、大型洗濯機に30Lの時の量の倍量を入れると、20回ぐらいで無くなる計算です。せっせと洗濯し移香取りの念入り洗濯もするとなると1~2週間で1箱空けてしまうペースになる場合もあり得るので、我が家はまとめ買いで常備しておくことにしました。

におい

荷物と中の商品・チラシ

粉末洗剤を大手通販サイトで買うと紙箱にかなりの移香があるため到着したらすぐに中身だけ残して箱を防臭袋に入れて処分しなければいけないことも多いですが、「リダクティオ直営ショップ」で買ったものについては洗たく粉60本体も紙のちらし類も移香が感じられず、移香取り作業や廃棄をすることなく購入直後に洗面所や自室に移動させることができました。

粉末の状態でのにおい

粉末状態の純石けん(純石鹸)が入っていますが配合率が低いせいか癖のある芳香は少ないです。嗅覚過敏の自分でも原料臭が少ないと感じるぐらいなので、大半の方は無臭という認識になるものと思います。

 

浄(JOE)や姉妹品である洗のツバキなどを買った時は、嗅覚過敏が特にひどい状態だったこともあり粉の状態でも植物性油脂入りハンドクリームのような特有の芳香に薬品っぽいにおいも混ざって感じられ、溶かすとハイターに似たにおいも出るため結構辛かったのですが、洗たく粉60に関してはそういうことは特にありませんでした。

 

無香料と書いてあっても液体洗剤は実際には精油が入っているとか、芳香のある原料を使っているとか、エタノールなど有機溶剤を入れているとかで原料臭が強いものが多いですが、無香料粉末洗剤はそういうことが少なく、嗅覚過敏や化学物質過敏症の人にとっては吸い込み防止のマスクさえしっかりしていれば体が苦しくなりにくく扱いやすいように思います。

お湯に溶かした時のにおい

お湯に溶かしてみるとそれなりに原料臭らしきものはするためマスク無しで洗濯槽の真横にずっと立っているというのはしんどいですが、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(AE)やポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE、POER)配合の粉末洗剤に比べるとめまいが出にくく、比較的体が楽に感じました。

 

自分は化学物質過敏症が重症化してから液体・粉末両方の合成洗剤、石鹸、アルカリ洗浄剤を多数試しましたが、合成洗剤でお湯洗濯中に洗濯機や設置してある洗面所にノーマスクで立ち入りできる製品というのは少なく、しばらくの間はスピカココ粉末を使っていました。

 

業務用ヤシノミ粉末だとめまいが出てしまうため横で洗顔や歯磨きができなくなり困っていたこと、スピカココ粉末も洗っている最中はあまり気にならなくても脱水後のタオルや洗濯槽に薬っぽいにおいが残ってしまい自分には使用継続が難しかったことから、洗たく粉60により「洗濯機の横で歯磨きもできない」「洗濯後のタオルや洗濯槽から消毒臭を放ち洗い直さないと息苦しくなる」といった不便の解決が同時に実現でき良かったです。

 

本品については通常の嗅覚と健康状態の方であればおそらく無臭に近く感じられ、気にならないものと思います。

 

自分は重い嗅覚過敏と化学物質過敏症重症化で自宅療養中で、しかも成分が強めの合成界面活性剤や炭酸塩などのアルカリ洗浄剤に反応して蒸気の吸入でめまい・血圧急上昇・目鼻の痛みなどが出て使用をなるべく控えていたほどだったこともあり、洗たく粉60でお湯洗濯している時も結局はマスクを装着して対応しています。炭酸塩などの濃度が高いためかアルカリ剤で反応を起こす自分は鼻の奥がムズムズもしくはきゅーっとなったり頭が重くなったりということは起きてしまうものの、他の合成界面活性剤でありがちなめまいや息苦しさなどが出やすいため、このところ(2026年1月現在)洗たく粉60をメイン洗濯洗剤としてリピートしています。

 

ただ何も感じないという完全無臭レベルではないので、化学物質過敏症患者さんで気になる方はマスク・手袋等を装着して使われるとより安心して洗濯に使えるのではないでしょうか。あくまで「合成洗剤としてはかなりマイルドで合成界面活性剤の濃度も低め」ということなので、重症度の高い方は何らかの反応は出るものと思います。

洗濯・脱水後のにおい

お湯に溶かした際に感じる原料臭・洗剤臭はすすぎ回数が少ないとスピカココに少し似たやや薬っぽいにおいが多少残る場合があるようでした。スピカココと洗たく粉60で共通の成分というと脂肪酸アルカノールアミド、炭酸塩(炭酸ソーダ、炭酸ナトリウム)、ケイ酸塩(けい酸塩、珪酸塩)なので、原因はそれらのうちのいずれかなのかもしれません。

 

洗たく粉60についてはひとまず流水すすぎの回数を4~5回にするとほぼ無臭になり、部屋干しの時に気になることは無くなりました。

 

タオルに生乾き臭や薬っぽい原料臭が残る度合いも非常に低く、香りに敏感な嗅覚過敏の方には向いていると思います。

 

*流水すすぎ5回や6回とか節水が当たり前になった時代では「無駄遣いでばかばかしい」「信じられない行為」と感じる方も多いかとは思うのですが、嗅覚過敏や化学物質過敏症が重くなってしまった自分は、実際に新規に手を出した洗剤・ナチュラル洗浄剤について流水すすぎ3回程度で切り上げ原料臭がわずかに残った状態(=残留成分の濃度が高めの状態)で部屋干しし目・鼻がビリビリ痛んだり突然鼻が詰まって鼻水が止まらなくなったりといった体験をしているため、特にテスト洗濯の時はより念入りにすすぐようにしています。

溶けやすさ、泡立ち具合

まずは洗面台のシンクでテスト

 

42℃設定のお湯・高濃度・低水位の状態でゴム手袋を装着した手で撹拌した結果です。粉が細かいので比較的容易に溶かすことができました。

 

「重曹を使うと溶けにくいので洗濯機が壊れる」というイメージが強かったのですが、仮に全部は溶けていなかったとしてもこのぐらいなら洗濯機内部や排水機構を詰まらせるリスクは低めかも?という気はしました。ただ、先に洗剤を入れてからお湯をかけると粉同士が集まってシャリシャリしたかたまりになりやすいようで、お湯をためてから洗剤を投入するという順番のほうが良いようでした。

 

洗たく粉60の特徴の一つが低泡性なのですが、脂肪酸アルカノールアミド+粉石鹸+ベタイン系の組み合わせは泡立ちと泡の安定性が出やすいらしく、水道水の気泡の多さ・水位・撹拌強度によってはかなりの泡が立つようです。

 

我が家の水栓は空気を多く含んだ泡沫吐水タイプなのでこんもりした泡の山ができ、また安定性があるためなかなか弾けて消えず長時間保持されるタイプの泡が水面の上に広がりました。

 

 

シンクの水を抜いてもきめ細かくしっとりした泡が流れずにずっと残っていたので、この洗剤をナノバブルやマイクロバブルといった高発泡ホース・水栓装備の洗濯機で使う場合には溶かす際に泡立てすぎないよう気を付ける必要がありそうです。

洗濯機でのお湯洗濯

 

東芝製ウルトラファインバブル機能搭載10kg縦型洗濯機の中水位で適量を撹拌してから衣類を投入した時の様子です。微細な気泡を大量に発生させる洗濯機だからなのか、消えない泡がかなりの厚みで盛り上がってしまいました。中水位で溶解・撹拌したところ後から投入した衣類に押されて泡が洗濯槽上部に付着。

 

これだとすすぎが終わっても洗濯槽に泡や洗剤が残る原因になってしまうので、最低水位での撹拌に変更することに。少しのお湯で溶かす→衣類を入れてから残りのお湯を給油、とすれば満水になるまでに泡が消えて泡だらけになることは回避できました。

 

 

満水時の様子です。製品紹介の通り、泡が少ない状態になりました。一度この状態になると、洗濯機が回り始めても再度泡がモコモコになることは無いようでした。

すすぎ回数

通常体質の方の場合

製品の箱には「すすぎは短時間でOK」「すすぎ時間5分」とありますが、実際にお湯の濁りや泡の残りをこまめに確認した限りではすすぎ1回では少ないように感じました。

 

すすぎが回数ではなく「短時間」「5分」という表現になっているのはおそらく二槽式洗濯機の使用を前提にしているものと思われます。今の感覚からするとすすぎ1回とかに相当するのかもしれませんが、昔の二槽式に比べると昨今の縦型洗濯機やドラム式洗濯機は節水機能や柔軟剤残存性が強化されすすぎ能力・脱水パワーが大幅に落ちているので、二槽式の短いすすぎ・5分のすすぎというのは今のすすぎ2回に近かったりするかもしれません。

 

洗たく粉60で実際に洗濯を繰り返し東芝製縦型洗濯機(10kgタイプ)ですすぎ中に洗濯機の中を確認した限りでは、ためすすぎ2回はやはり少なく、流水すすぎ2回ぐらいはしたほうが良さそうな感じに見えました。

 

なお推奨ではない冷水ですすぎをしてみたのですが、お湯の時よりも白濁が残りやすいようでした。洗たく粉60については最初から最後までお湯で洗濯するのがベストなのかもしれません。

アトピー・アレルギー・過敏症の方が使用する場合

洗たく粉60には炭酸塩(炭酸ソーダ、炭酸ナトリウム)や石鹸(せっけん)などが配合されています。すすぎが足りないと肌トラブルなどが出る可能性もあるので、アトピー・アレルギー・化学物質過敏症の方については泡切れ悪化を招く入れすぎを回避しつつ流水すすぎ3~4回するのがおすすめかもしれません。

 

他の合成界面活性剤を配合した合成粉末洗濯洗剤に比べると泡切れが良好ですすぎ性が高いのは自分も実感でき、入れすぎなければ流水すすぎ3回でもほぼ透明になるぐらいには「泡がいつまでも残る」というストレスが少ない製品だと思いました。

 

無香料の粉末洗濯洗剤というと、洗濯の邪魔となるカルシウムイオンやマグネシウムイオンを捕捉しておくための水軟化剤(助剤、ビルダー)としてアルミノけい酸塩(アルミノケイ酸塩、アルミノ珪酸塩、ゼオライトのこと)が配合されていることが多い気がしますが、こちらはミクロン単位の極めて微細な粒に砕かれてはいるものの不溶性で撹拌しても水に溶けずに残り衣類にも残留するとのことなので、配合していない洗たく粉60を見つけられて良かったです。

クエン酸リンスについて

イノチ作成の「洗たく粉60・洗い液60を使った洗濯のヒント」

 

 

には炭酸塩(炭酸ソーダ、炭酸ナトリウム)を使っているために炭酸カルシウム(石灰)の白い粉ができやすい件に触れられています。

 

60前後だという当方の地域の水道水硬度+我が家の東芝縦型洗濯機だと、最終脱水後洗濯槽の中はピカピカして見えるのですが、くず取りケースの裏やくず取りケース奥の洗濯槽金属部分などに白いものが少量ながら付着していることが多いです。溶け残った重曹なのか炭酸カルシウムなのかはわかりませんが、こうしたものが発生するということは衣類にもある程度残留している可能性があるので、少々気になりました。

 

自分はクエン酸のお湯投入でめまいや血圧上昇が起きてしまうのでクエン酸リンスは行っていませんが、気になる場合は柔軟剤投入口にクエン酸水を少量入れるといった洗濯方法にするのが良さそうです。

洗い上がり

汚れ・においの落ち具合(洗浄力)

炭酸塩や石鹸の効果でしょうか。低刺激をうたった製品の割には意外と汚れ落ちやにおいの取れ具合は悪くないような気がします。

 

皮脂が残りやすい枕カバーや肌着が洗濯後「くさっ」「あれ、なんか皮脂臭が取れてないかも」と明らかに臭気を発している、というようなことは特に起きていないです。自分の場合はお湯洗濯や浸け置きを行っているので、汚れ落ちはある程度高められているのかもしれません。

風合い

漂白剤(酸素系漂白剤、過炭酸ナトリウム)が配合されていないこともあってか、たった一度の洗濯で劣化したとか色が抜けて古びた見た目になってしまったということは起きにくかったです。

 

ただ炭酸塩(炭酸ソーダ、炭酸ナトリウム)などの影響かタオルなどが硬めに仕上がったり黒・紺系のトレーナーの表面が白っぽくなるといったことはあるようでした。

 

タオルについてはパイルの毛足が長いものに関してはパイルが倒れたり固まったりということもせず特に不満はありませんでした。合成洗剤やアルカリ洗浄剤でもガリガリになりやすいパイルが短い使い古したタオルではやはり硬くなりましたが、アルカリ洗浄剤で洗った時のような「やすりのようにガリガリして痛い」「敏感肌にはしんどい」というレベルにはならず、なかなかの仕上がりとなりました。(ただ炭酸塩の配合比率が高いこともあってスピカココに比べるとだいぶ硬いです。)

色落ち

酵素入りや漂白剤入りのものに比べると「一気に色が抜けた」ということはぐっと減ったように思います。

 

ただ、炭酸塩などの影響か色物トレーナーやタオルの色がほんの少しずつ薄まっているような感じはしました。我家はお湯洗濯でしかも浸け置きの習慣があるので、使用開始から半月ぐらいで黒いトレーナーや靴下が毛羽立ち色も抜けたりで全体的に白っぽくなる場合があるのに気が付きました。

 

 

黒・紺系衣類でも写真のようにならない場合があるので、一部は残留成分や炭酸塩と水中のミネラルが結びついてできた炭酸カルシウムとかなのかもしれません。これほどにまではならなくても、アルカリ性成分の力でところどころ色落ちがしやすいようなので、デリケート衣類は姉妹品の洗い液60などを使うと良さそうです。

 

自分はクエン酸がだめになってしまいクエン酸リンスはできないので、色物や毛羽を作りたくない衣類は炭酸塩比率が低い違う粉末洗剤を使い、それ以外を洗たく粉60にするといった使い分けをする方法なども考えています。

感想

希望していた配合に近く、化学物質過敏症・嗅覚過敏の反応も少なめで、全体的に満足度・安心感が高めの粉末合成洗剤でした。

 

ある程度の濃度までなら耐えられるという化学物質過敏症や嗅覚過敏で、合成洗剤オンリー・石鹸オンリー・アルカリ洗浄剤オンリーだと配合比率が高すぎて無理だとか臭気が苦手でクエン酸リンスができないという方におすすめの洗剤かもしれません。

 

他の無香料粉末合成洗剤に比べると泡の残りや白濁の残留が少なく、追加で何度も流水すすぎをする手間が省け時短・節水を実現することができたのも好印象でした。

 

色々な粉末合成洗濯洗剤やアルカリ洗濯パウダーを試したためにぶり返してしまった過敏症症状も、洗たく粉60に切り替えてからだいぶ落ち着いたようで、鼻詰まりやだるさがまた少しずつ軽くなって体や頭がすっきりしたような気がします。

 

ただ今の自分の過敏状態だと純石鹸(スノール)で洗濯していた時と似た胸元の湿疹や肩・背中などのチクチクがわずかではありますが出てしまうようで、手のガサガサなどは変わらず…何かの成分(特に炭酸塩あたり?)に関して耐性の低い状態が変わっていないためにリピートしたいのに体質がネックになって見送るという結果になりそうな予感もあります。

 

タオルなどに独特のにおいが残るようになってしまったスピカココの代替品としてはぴったりの洗濯洗剤だったのですが、洗たく粉60を3箱使い切ったあたりで黒物衣類の毛羽立ちと色抜けがかなり進んでしまい、スピカココ粉末を完全に卒業せず続ける方式なども模索中です。

 

販売店舗が減ったりとエコ洗濯界で比較的ひっそりとロングセラー製品として残っているらしい洗たく粉60ですが、マイルド系合成洗剤としてはかなり良い感じなので、今後も販売を続けていただければと思います。

 

概要

名前がよく似たポリオキシエチレンアルキルエーテルと同じく、ノニオン系界面活性剤・非イオン界面活性剤・合成アルコール系。炭素数が多いアルコール(高級アルコール)が製造の過程で用いられ、アルキレンオキサイドを付加重合させるなどしてできる。

 

この時用いられる高級アルコールの主な原料はヤシ油やパーム油(パーム核油)の植物性原料もしくは石油で、ヤシ油やパーム油から高級アルコールを作った原材料を使って合成したものについては「植物生まれの洗剤」「オーガニック洗剤」として売られていることが多い。

 

「乳化・可溶化力に優れる」「泡立ちが少ない」「温度の影響を受けやすいが、pHの影響は受けにくい」といった特徴を持ち、洗濯洗剤として多用されている。

安全性・有害性

アニオン界面活性剤(例:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)に比べ日常的な使用の範囲内・濃度では手荒れが少なく、人の皮膚に関しては刺激性が無いか軽度・一時的な刺激性を示す程度とされる。

安全データシート

厚生労働省の職場のあんぜんサイトでは検索しても見つからず。他サイトが公表している安全データシートにおける有害性表示は

  • 強い眼刺激
  • 水生生物に強い毒性
  • 長期的影響により水生生物に非常に強い毒性

で、具体的な安全対策・曝露防止方法は

  • 取扱い後は皮膚をよく洗う
  • 取扱い後は手や顔をよく洗う
  • 環境への放出を避ける
  • 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用する
  • 眼に入った場合:水で数分間注意深く洗う、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外す+その後も洗浄を続ける
  • 漏出物を回収する

など。

花王の安全性要約書

大手メーカーである花王の安全性要約書では

  • 未希釈物は皮膚刺激性があります。
  • 眼に対する重篤な損傷の原因になります。
といった内容が上記安全データシートと共通。
 
通常のユーザー・消費者については「消費者は洗浄剤の使用によりAEに接触する可能性がありますが、これらの用途におけるAEの濃度は有害な影響が懸念されるレベル以下です。推奨される用途で使用される場合、常に使用前に製品情報を参照し、ラベルや能書に記載されている使用上の注意に従って下さい。」とある。
 
またリスク回避の措置として
  • 適切な換気がなされていることを確認して下さい。
  • 手や皮膚の保護のために適切な耐化学薬品手袋を常に着用し、眼の保護具を装着して下さい。
  • 化学物質に接触した後は、手や皮膚を洗って下さい。
  • 皮膚(または髪)に付着した場合、汚染された衣類を脱いでください。多量の水と石鹸で洗い、皮膚刺激が生じた場合、医師の診断/手当てを受けて下さい。
  • 眼に入った場合は、水で数分間注意深く洗い、次にコンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外し、その後も洗浄を続けて下さい。
などが挙げられており、生産・原液取扱に従事する作業員でなくとも、少量でも過敏な反応を示してしまう化学物質過敏症患者にとって参考になる対処方法だと思われる。

PRTR制度(PRTR法)における扱い

化学物質が人体・生態系に与える影響や環境への排出・廃棄量を管理するPRTR制度(PRTR法)では「非該当」の扱い。安全性データシート等では生分解性が良好だといった記述も。

ブログ主コメント

「植物生まれ」をうたう無香料洗濯洗剤に配合されていることも多く、「石油由来の合成界面活性剤とは違って植物からとられたので安心安全」と考えられがちですが、化学物質過敏症と嗅覚過敏が重症化してから無香料粉末合成洗剤を色々と試した自分がめまい、血圧急上昇、目・鼻の痛み、咳、くしゃみ、鼻血の増加、胸部痛・こむら返りの復活などの症状発生と小康状態になってからぶり返しを感じやすかったのがポリオキシアルキレンアルキルエーテル(AE)やポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE、POER)でした。

 

これらの合成界面活性剤は石油からもヤシ油・パーム核油からも製造可能で、石油化学プラントで作ったものも植物から得られた高級アルコールを化学合成に使っていても、最終的にできた化合物(合成界面活性剤)としてはどちらも「ポリオキシアルキレンアルキルエーテル」「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」になります。

 

自分は化学物質過敏症が重症化してから発作の原因となってしまった合成界面活性剤について調べるようになったのですが、ナチュラル系・オーガニック系洗剤にはこのタイプの「(石油から作れるけれども)ヤシ油・パーム核油の成分を使っているので植物生まれと表現している」「100%ナチュラル、オーガニックという表記ではあるものの実際の中身は普通の合成洗剤」が多く、複数の合成界面活性剤で過敏症症状が出るようになってからは「症状が出るか/出ないか」で判断せざるを得なくなってしまいました。

 

洗剤の成分としては比較的有害性が少ないと言われていても、化学物質過敏症になると普通の体質であれば耐えられる物質・量でも発作が起きやすくなるので、どの洗剤を使う場合でも普段から炊事手袋やマスクをして扱うのが良いものと思います。

 

我々一般ユーザーは危険・有害性表示や使用上の注意が細かく印字された業務用製品を買う機会が少ないのでなじみがありませんが、合成界面活性剤については安全性データシートで

  • 蒸気などを吸い込まないように
  • 必要に応じてマスク・手袋・ゴーグルなどで防護をするように

との注意書きが添えられており、化学物質過敏症を発症している場合はどの洗剤であっても基本的にはマスクの着用をするのが望ましいのでは、という気がします。

参考サイト

 

概要

別名:ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム

 

アニオン界面活性剤・陰イオン界面活性剤。原料の一つとしては炭素数の多いアルコール(高級アルコール)が挙げられ、ヤシ油やパーム油の植物性原料から作られた高級アルコールもしくは石油系原料から作られた高級アルコールの双方が使われている。

 

同じくアニオン界面活性剤で合成洗剤の原料として使われてきた直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)よりも硬水での洗濯において安定している・洗濯後の風合いが良いといった長所を持つ。

 

タンパク変性作用が弱く皮膚への刺激性が低いと見なされたことから、シャンプーや歯磨きといった日用品でも多用。洗濯用などの洗剤に配合されている場合はアルキル硫酸エステルナトリウム、シャンプー・洗顔料・歯磨き粉に配合されている場合はラウリル硫酸ナトリウムとラベルに記載されている。

 

アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム(AES、ラウレス硫酸ナトリウム)と名前が似ているが別物。

安全性・有害性

厚生労働省が公表している安全データシートにおける有害性表示は

  • 眼刺激
  • 水生生物に毒性
  • 長期的影響により水生生物に毒性

で、具体的な安全対策・曝露防止方法は

  • 取扱い後はよく手を洗う
  • 環境への放出を避ける

など。

 

化学物質が人体・生態系に与える影響や環境への排出・廃棄量を管理するPRTR制度(PRTR法)では第二種指定化学物質に分類。

 

石鹸の次ぐらいに生分解性が良く環境中でほぼ完全に分解されるとして、配合している洗剤は生分解性100%をうたっていることが多い

 

特定非営利活動法人日本アトピー協会はこの物質に関しては「主にココナッツオイル(ヤシ油)を原料としているが硫酸基であることには変わりなくLASほどではないが環境汚染物質であり人体に有害なケースもあります」「「ヤシの実洗剤」の類は天然原料を使っていても合成の界面活性剤には違いありません」「環境への影響力はやや低いようですがまったく安全というわけではありません」との見解を示している。

 

また化粧品成分オンラインのデータでは、濃度が上がると皮膚への刺激性の可能性が高まる、タンパク質変性の性質を持つ点などに注意が必要であることがうかがえる。

 

アルキル硫酸エステルナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)については発がん性は無いと言われている一方、発泡性・洗浄力が高く脱脂力が強いため肌にとって刺激になる、頭皮や口内の荒れ・湿疹等を引き起こすとの皮膚科医や歯科医らからも指摘がなされており、避けるべき成分として挙げられていることも多い。

ブログ主コメント

当初は従来の合成界面活性剤よりも優しい成分として普及したようですが、その後はその刺激性が問題視され避けるべき物質というイメージが定着していったということのようです。自分がアルキル硫酸エステルナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)の刺激性について見聞きしたのもかなり昔のことだった気がします。

 

そのため洗濯洗剤でもシャンプーでもなるべくアルキル硫酸エステルナトリウム(ラウリル硫酸ナトリウム)が入っていないものを選びたいという気持ちは以前からありある程度実践はしていたのですが、一昔前に開発されたロングセラー洗濯洗剤やヤシ油生まれ・植物生まれ・オーガニックをうたうナチュラル志向の日本製・海外製合成洗濯洗剤に多用されていることから、避けるのは意外と難しいようです。

 

気になる場合は、十二分にすすぎを行う、かつて多用されてきた合成界面活性剤とは違うタイプの成分を選んだ低刺激合成洗剤を選ぶ、脱合成洗剤するといった方法で対策をするのが良いのかもしれません。

参考サイト

 

概要

構造:R-O(CH2CH2O)H


一般的なカタカナ表記はポリオキシエチレンアルキルエーテル。専門的な記事・書類ではポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルなどと書いてあることも。

 

代表的なノニオン系界面活性剤・非イオン界面活性剤・合成アルコール系の一つで、炭素数が多いアルコール(高級アルコール)に酸化エチレンを付加重合させて製造される高級アルコール酸化エチレン縮合物。

 

この時用いられる高級アルコールの主な原料はヤシ油やパーム油(パーム核油)の植物性原料もしくは石油で、ヤシ油やパーム油から高級アルコールを作った原材料を使って合成したものについては「植物生まれの洗剤」「オーガニック洗剤」として売られていることが多い。

 

常温においては「粘り気がある」「無色透明の液体または白色の固体」「水に溶けやすい」といった特徴を持つ。

 

家庭向け用途としては台所用洗剤や洗濯用洗剤の合成界面活性剤、肌につけるクリームやローションの乳化剤など。少量でも高い洗浄力を持つため洗濯洗剤の材料として適している

安全性・有害性

アニオン界面活性剤(例:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム)に比べ手荒れが少なく、人の皮膚に関しては刺激性が無いか軽度・一時的な刺激性を示す程度とされる。

 

厚生労働省が公表している安全データシートにおける有害性表示は

  • 飲み込んだ場合や吸入した場合は有害
  • 皮膚刺激
  • 重篤な眼の損傷
  • 眠気またはめまいのおそれ
  • 水生生物に非常に強い毒性
  • 長期継続的影響によって水生生物に非常に強い毒性

で、具体的な安全対策・曝露防止方法は

  • 取扱い後は手をよく洗うこと
  • 使用するときに、飲食又は喫煙をしない
  • 粉じん/煙/ガス/ミスト/蒸気/スプレーの吸入を避ける
  • 屋外又は換気の良い場所でだけ使用する
  • 保護手袋/保護衣/保護眼鏡/保護面を着用する
  • 環境への放出を避ける

など。

 

化学物質が人体・生態系に与える影響や環境への排出・廃棄量を管理するPRTR制度(PRTR法)では第一種指定化学物質に分類。大半は浄水場で処理され取り除かれるが、残りは環境中へと放出される。

ブログ主コメント

昔主流だった合成界面活性剤に比べると人体への刺激は少なめではあるようです。ただ眠気やめまいなど化学物質過敏症患者が合成洗剤に曝露した時によく起きる症状なども含まれており、過敏状態だと体調に変化が表れることがあるかもしれません。

 

「植物生まれ」をうたう無香料洗濯洗剤に配合されていることも多く、「石油由来の合成界面活性剤とは違って植物からとられたので安心安全」と考えられがちですが、化学物質過敏症と嗅覚過敏が重症化してから無香料粉末合成洗剤を色々と試した自分がめまい、血圧急上昇、目・鼻の痛み、咳、くしゃみ、鼻血の増加、胸部痛・こむら返りの復活などの症状発生と小康状態になってからぶり返しを感じやすかったのがポリオキシアルキレンアルキルエーテル(AE)やポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE、POER)でした。

 

これらの合成界面活性剤は石油からもヤシ油・パーム核油からも製造可能で、石油化学プラントで作ったものも植物から得られた高級アルコールを化学合成に使っていても、最終的にできた化合物(合成界面活性剤)としてはどちらも「ポリオキシアルキレンアルキルエーテル」「ポリオキシエチレンアルキルエーテル」になります。

 

自分は化学物質過敏症が重症化してから発作の原因となってしまった合成界面活性剤について調べるようになったのですが、ナチュラル系・オーガニック系洗剤にはこのタイプの「(石油から作れるけれども)ヤシ油・パーム核油の成分を使っているので植物生まれと表現している」「100%ナチュラル、オーガニックという表記ではあるものの実際の中身は普通の合成洗剤」が多く、複数の合成界面活性剤で過敏症症状が出るようになってからは「症状が出るか/出ないか」で判断せざるを得なくなってしまいました。

 

洗剤の成分としては比較的有害性が少ないと言われていても、化学物質過敏症になると普通の体質であれば耐えられる物質・量でも発作が起きやすくなるので、どの洗剤を使う場合でも普段から炊事手袋やマスクをして扱うのが良いものと思います。

 

我々一般ユーザーは危険・有害性表示や使用上の注意が細かく印字された業務用製品を買う機会が少ないのでなじみがありませんが、合成界面活性剤については安全性データシートで

  • 蒸気などを吸い込まないように
  • 必要に応じてマスク・手袋・ゴーグルなどで防護をするように

との注意書きが添えられており、化学物質過敏症を発症している場合はどの洗剤であっても基本的にはマスクの着用をするのが望ましいのでは、という気がします。

参考サイト