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・ご紹介している事例はプライバシーに配慮し過去の複数の相談事例を再構成したものです
みなさまこんにちは、
本日もブログにお越しくださいまして
どうもありがとうございます。
他者のことって、
分からなくて当然です。
しかしこの仕事をしていると、
夫婦や親子など
家族と呼ばれる関係性の中で、
「相手のことは分かって当たり前」
「自分は相手のことを分かっている」
と考える人も一定数いるのだという事を
知ります。
(家族と言えども
"別個の人格を持つ他人"
という意味では、他者です)
もちろん家族として日々を共に過ごしていれば、
相手の趣味嗜好や一定の性格傾向、
こういうの好きそうだな、
とか、
あ、これは嫌がりそうだな、
とか、
そういうことはある程度分かると思います。
しかし同時に重要なのは、
本当のその人の気持ちは
本人にしか分からないということと、
「人の奥」みたいなものは
そう簡単にわかるものでは無い、
ということ。
私たちが通常
「相手のことは分かっている」
と思う時、
往々にしてそれは
「自分に都合の良い解釈が含まれている」
ということは、
頭の片隅に入れておく必要があると思います。
心理学の勉強をしていた学生時代から
開業心理師になったこれまでに、
「今までは子どもの全てが分かっていたのに子どもの気持ちが分からなくなった」
と泣いて悩む母親。
まるで教育虐待の様なことをしながら、
「お前のことを何でも分かっているのは父さんで、
だからお前にとって何が一番いいかも分かっている。
だから父さんの言う通りにしろ」
と受験勉強を子どもに強要し、
結果、
子どもがギリギリに追い詰められる
心理状態になってからようやく、
「子どもがこんなになるとは分からなかった」
と言った父親。
DVモラハラを妻に繰り返しながら、
「お前のことは俺がいちばん分かっている」
「お前の事なんてお見通しだ」
と言いつつ、
妻が家を出た後に
「そこまで妻が苦しんでいたとは思わなかった
た」
と言ったDVの夫など、
様々を見させて頂きました。
相手の全てが分かる。。
相手の全てを掌握するなどできるはずがなく、
また
自分ならそれができると考えるとしたなら、
それは少々不遜な考えでは無いか、
そんな風に感じたこともありました。
相手のことは分からない、
だから
相手の話を聞くことが大切なのです。
そして相手がきちんと気持ちを伝えられる、
聞けるコミュニケーションが取れるだけの、
安全な関係性を相互に維持する努力も。
