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・ご紹介している事例はプライバシーに配慮し過去の複数の相談事例を再構成したものです
みなさまこんにちは、
本日もブログにお越し下さって
どうもありがとうございます。
本日の記事では、
許可を頂いた上で
クライアントのAさんの決意の過程を、
みなさまと
シェアさせて頂きたいと思います。
Aさんの夫は、
多くのケースと同様に結婚前は
優しく楽しい人でしたが、
結婚後に酷いモラハラ夫に豹変、
さらに
「こんなにマザコンだと思わなかった」
と後にAさんが言うほど、
「Aさんよりも母」で、
時に夫婦で話し合って苦労して決めた事も、
夫の母親が違う意見を言えばすぐに
と意見を変えてしまう為、
Aさんは夫との話し合いが空しく感じる様に
なってしまいました。
Aさんが家庭の事について
「夫の意見」を求めても、
「お前が母さんに電話して聞けよ」
とか、
「ちょっと母さんに聞いてみるわ」
と返って来る。
子どもの事について
「子どもの父である夫の意見」を求めても、
「母さんはこう言っていた」と返って来る。
そんな感じだったそうです。
Aさんの都合や子どもの体調などを
全く考慮する事無く、
時間さえできれば「実家実家」と
実家に行きたがるモラ夫。
そんな時、
Aさんの用事があって行けなかったり
子どもが嫌がったりすると、
物凄い不機嫌になり、
子どもの前でもAさんを怒鳴りなじる、
子どものことまで無視する、
そんなことが
ほぼ毎週末繰り返されました。
(モラ夫はなぜか、
一人で実家に行ったり
Aさん抜きで行くのは嫌がるそうです)
思い余ってAさんは、
夫の母である姑にも相談したことが
あったそうです。
「夫は母親が大好きだから、
その姑から言ってもらえたら
少しはマシになるかと思って。。」
と。
しかしAさんの話を聞いた姑は、
モラ夫が子どもを無視したり
大声で怒鳴る事は
「そりゃあんまりよくない」
とは言うものの
基本的にモラ夫の味方で、
既に子どもが父親であるモラ夫の顔色を
伺う様になっている事、
Aさん自身もモラ夫の態度や怒りが怖くて
夫婦らしい話し合いが出来なくなっている事など、
事の深刻さは理解して貰えなかったと
仰います。
結婚して夫のモラハラが始まり、
妊娠出産を経て
それがますますひどくなり、
その後、
年々、じわじわと状況が悪くなる。。
そんな日々の中でもAさんは、
何とか「家族円満」を目指して
努力を重ねました。
とにかくモラ夫は母親大好きな
マザコンだという事は分かったので、
モラ夫が実家に行きたいという時は
出来る限り予定を合わせ、
モラ夫や姑の意見が
(例えば子どもの不健康に繋がること等)
よっぽどダメな時以外はなるべく尊重する、
本当は平等にしたいけれど
夫の実家を優先にする。
そんな風に過ごしてきました。
そうして時間が経過すると共に、
Aさんは夫の対処法も分かってきます。
しかしその対処法というのも
あまり良いやり方では無く、
「モラ夫が機嫌を損ねた時は、
モラ夫の意見に同意し
悪くなくてもAさんから謝る」
と言うものでした。
このやり方は、
Aさんの心を
じわりじわりと削っていきます。
Aさん自身も
メンタルの不調に気づいてはいたものの、
けれどハッキリとモラ夫と対決して
夫婦仲が決定的に壊れる事を、
この頃はまだ恐れていました。
「まだ子どもは幼稚園で、
そんな年齢の子から父親を奪ってはいけない」
そうAさんが強く考えていたのです。
しかししばらくして、
Aさんにとって決定的と思われる出来事が
起きました。
いつもの様に週末、
モラ夫が子どもを連れて
実家に行こうとしました。
しかしこの頃子どもは、
ほぼ毎週連れて行かれる夫の実家に
飽きていました。
夫の実家に行ったところで、
祖父母もモラ夫も子どもは放置で
遊んでくれる訳でもなく、
モラ夫と祖父は昼頃にはお酒を飲みだし、
祖母も一緒に遊んでくれる訳でもなく、
子どもにとっては
楽しい時間では無かったのでしょう。
しかもこの時子どもは
ある戦隊ヒーローにハマり、
「誰も遊んでくれないじぃじばぁばの家に
行くよりも、
家で好きな戦隊のDVDや本を見たい」
という希望を持っていたのです。
この日、モラ夫が子どもに
「ばぁばんとこ行くよ」
と声を掛けても、
子どもは戦隊ヒーローの本を開いたまま
動きません。
「行きたくないの!?」
とモラ夫が少しイラッとした声を出すと、
「ん~。。」
と言いながら、
困った様にあいまいに笑っています。
この様子を見てAさんはすぐに、
「今日は行きたくないんだ」
と察しました。
モラ夫が、
「別に行きたくないなら
行きたくないって言って!」
と怒りながら子どもに言った時、
見かねたAさんが、
「今日はこの様子だし、
無理して連れて行かなくて良いんじゃない?」
と恐る恐る言った所。。
モラ夫がキレて大爆発しました。
怒鳴りながら切れているモラ夫を見て、
子どもはすぐに本を閉じて
怯えながら
出掛ける準備をしようとしました。
しかし
「行きたくないならいい!」
と言って、
モラ夫は子どもの好きなヒーローの本を
いくつも持ち出して子どもの前に投げて、
「ホラ!ホラ!
好きなだけ本読んでろよ!」
と怒鳴ってどこかに行ってしまいました。
この光景にAさんは呆然とし、
子どもは怯えて大泣きしていました。
泣きじゃくる子どもを前に
いつまでも呆然としてはいられません。
子どもを抱きしめて
「大丈夫だから」
と慰めながら、
Aさんは余裕のない状況下で
フル回転で今後のことを考えたそうです。
自分から行きたいと言った場所でもないのに
毎週毎週同じ所に行っていたら、
大人だって飽きる。
ましてや子どもだったら
行って楽しくない所には行きたくない、
それなら好きな本を読んでいたいと
思うのは普通のことだし、悪い事でもない。
悪さしたわけでも無いのに
それによって子どもが怒鳴られて、
恐怖を味わわされるのは、
とても理不尽だと思ったAさん。
この時Aさんは、
ある決意をしたそうです。
その夜遅くなってから、
モラ夫が帰宅しました。
いつもならここで、
いつも通り明るめに「おかえり」と
声をかけるAさん。
先述の通り
いつもの”モラ夫対処法”をするなら、
モラ夫の意見や気持ちに同意して、
悪くなくても自分から謝ることで
モラ夫の機嫌を取っていたAさん。
しかしこの時だけは。。
「ここで私は謝ってはいけない。
夫の意見に同意してもいけない、って、
心の底からそう思ったんです」。
普段ならモラ夫が帰ってきた時点で
すぐに話しかけ、謝ってくるAさんが、
謝るどころか一言も話しかけて来ない。
これにモラ夫は
かなり腹を立てたようで、
子どもが寝ているにもかかわらず、
歩く足音は「ドンドン!」
コップをだせば食器棚を「ガチャン!」、
ドアを開ければ「バン!」と、
生活音での威嚇もすごかったそうです。
いつもなら怖くなってしまい、
ひるんで泣いてしまっていたAさん。
しかしここでもまた、
「絶対に泣かない」
「ここで泣いちゃいけない」
とこの日は決意していました。
この後カウンセリングの場で、
この日のことを振り返って
号泣されていたAさん。
どれほど気を張り詰めて、
プレッシャーを感じ過ごしていたか。。
それが伝わってきました。
「この日だけは、
絶対にその場しのぎで夫に同調したり
悪くない子どもの行為を謝る事は
してはいけない、
そんな決意がありました」
と語って下さいました。
本日は許可を頂いて、
Aさんの「決意」をご紹介させて
頂きました。
そんなAさんは少し前から
ご自分とお子さんが
「安心安全に、笑顔で暮らせる」
そんな未来の為に必要な事を
検討し始めています。
きっと、
このブログを読んで下さっている方の中には
Aさんと同じような「決意の過程」を
経験された方が、
他にもいらっしゃるのではないかと
推察します。
家庭の中で起こる支配や暴力から
決別する決意は、
生半可ではありません。
だからこそ、もし自己決定した方が
いらっしゃるのなら、
心からエールを送りたいです。
本日も最後まで読んで下さり
どうもありがとうございました
行政書士/公認心理師
佐藤千恵
