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みなさまこんにちは、
本日もブログにお立ち寄りくださって
どうもありがとうございます。
さて、本日の記事です。
安倍元総理大臣の事件から
数日が経過しましたが、
この間、
少しずつですが、今回逮捕された
山上容疑者の人物像、
事件の動機となった点などが
報道される様になりました。
今回の事件の動機と考えられる点として、
山上容疑者は
「母親が宗教団体にのめり込んで破産した」
と話しており、
その宗教団体が「旧統一教会」として
知られている宗教団体だったこと。
また、
この「旧統一教会」が記者会見を開き、
そこでは宗教団体側が
山上容疑者の母親が信者であることと、
経済的に破綻したという情報を把握した、
という事を認めていましたね。
ここから先は、
直接この事件とは無関係の
私の臨床経験の話としてお読み頂きたいの
ですが、
同時に、
機能不全家族の中には
この様なケースもあるんだ、という事を
知って頂きたいと思っています。
私は10年以上に渡って、
DVやモラハラ、虐待を始めとした
ファミリーバイオレンスの問題を
専門に扱っています。
その多くが、
ファミリーバイオレンスの問題を
抱えているのと同時に、
機能不全の状態に陥っています。
そしてこれまで経験してきた
機能不全家族のケースの中には、
「親が宗教に傾倒している」
というものもありました。
その中には、
親が宗教にのめり込んでいる結果として
不適切な養育状況になっている、
場合によっては医療面や衛生面などで
ネグレクト状態に置かれていた、
そんな状況が垣間見えるケースも
ありました。
例えば、医療的なニーズがあるのに
病院に連れて行ってもらえず、
いわゆる「祈祷」とか「手かざし」で
対応されて、
物凄く辛かった、というもの。
*以下、腹痛やおトイレの描写があります。
お食事中の方はご注意ください*
ある方は子どもの頃、
お腹が痛くてトイレに行きたかった。
恐らくお腹を下しているだけだから、
トイレに行かせてくれさえすれば治るのに、
横になってずっと「手かざし」をされた。
腹痛に耐えている間に我慢も限界で、
「気が遠くなった」という経験をされた方。
また、
私の経験上一番ひどかったのは
盲腸だったと後で分かったケースです。
子どもの頃、
親と一緒に宗教の施設にいた時に
やはり急な腹痛に襲われ、
それなのに親はすぐに
病院に連れて行ってはくれず、
「治療」と称した祈祷(?)を
次々とその場にいた大人が、
この人のお腹に手を当てながら
やりだしたのだそうです。
でも結局治らなくて。。
ようやく病院に連れて行って貰えたら
結果、
盲腸で入院となった。
これ、
当時この方は相当な痛みと苦しさで
本当に辛かったと思います。
親が多額の「お布施」をした事で
生活がいつも苦しかった、
というご経験もお聞きした事が
ありますし、
宗教のお祈りの会(?)や
イベント、催しに親が入り浸って、
満足に心や身体のケアを受けられない
子ども時代を過ごした方もいらっしゃいました。
こうなると本当に、
ある意味ネグレクト状態なのですよね。。
しかし同時に、
今日の記事タイトルの通りなのですが、
これらの親たちは、
ある意味
「心から子どもの為に」
宗教的行為を行っているのですよね。。
子どもが
いつもとは違う体調不良を訴えた時、
必要なのは医療にかかる事だと思いますが、
この様な親御さんは本気で子どもを治そうと、
一生懸命お祈りしたり手かざしをしたりします。
ある意味、不適切なケアを必死に、
むしろ一生懸命やるのです。
お布施や寄付をすることも、
お祈りの会や説法会に
熱心に通うのも、
「子どもの為」と真剣に考えているのです。
結果、それによって
子どもの生活が脅かされていても、
です。
子ども時代のこれらの経験を
今語って下さる方は、
みなさんすでに大人の方です。
そしてそんなみなさんが
口を揃えて仰るのは、
「当時はどこに相談したら良いのか
分からなかった」
「子どもの頃は、
誰に言えば助けて貰えるのか分からなかった」
「母(父)は『私の為だ』って
一生懸命やっていたから、
親に文句は言えなかった」
等という趣旨のことです。
そうして大人になって感じる寂しさとして、
「親は、
私よりも宗教が大切だったのでしょうね。。」
と。
やっぱり、
様々な面での教育と、
そして
「子どもが何でも安心して話せる場所」が
必要だと感じます。
この様な
明確な支配や加害の意図が無く、
むしろ「子どもの為に」と
結果的に不適切な関わり一生懸命にするタイプの
ケースは、
介入が本当に難しいと思います。
だからこそ、
周囲の大人が気付きやすく、
そして子ども達の「ちょっと困ってます」が
発信しやすい事が大切ですね。
信仰は自由です。
そして個人的な考えですが、
信仰の本質は心の安らぎや拠り所、
安心感だと思います。
宗教を信仰する為に
生活が脅かされたり、
誰かが傷ついたり苦痛を与えられるのでは、
それは本末転倒だと私には思えます。
信仰とは、
人を大切にするものであって欲しいです。
本日も最後まで読んで下さり
どうもありがとうございました
行政書士/公認心理師
佐藤千恵
