「自尊心はズタズタ」から、「悪くない」と思えるまで~モラルハラスメント | モラハラ/毒親相談対策ブログ 相談実績5000件超の公認心理師/行政書士 佐藤千恵

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光文社女性自身 「モラハラ夫に気をつけろ」
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NHK あさイチ「意外と身近?”モラハラ” 夫が怖い」取材協力
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みなさまこんにちは、

本日もブログにお越しくださいましてどうもありがとうございます。

 

 

 

さて、本日記事に書かせて頂くのは、

少し前にカウンセリングをさせて頂いたAさんのケースです。

 

 

Aさんは私とのカウンセリングの終わりで、

 

「私、夫といた頃はずっとずっと、”自分が悪い”って思っていたんです。

その”自分が悪い”から目覚める事が出来たのは、離婚が決まった時でした。

 

もしかしたら同じように、本当は悪くないのに”私が悪い”って思って苦しんでいる人がいるかも知れないから、

よかったら私のケース、ブログに書いて下さいね」

 

と仰って下さいました。

 

 

Aさん、ブログ掲載の許可をありがとうございます。

 

 

 

 

Aさんは、結婚後に夫からモラハラを受ける様になりました。

 

 

どういうモラハラだったかというと、

それはまるで「小学生のいじめみたい」とAさんは仰います。

 

 

 

Aさんはモラハラ夫から、一言で言うと

 

「まるで汚いもの」

「汚物」

 

の様に扱われていたと仰います。

 

 

具体的にお聞きした内容、

それを改めて文字で書くのがためらわれる程なのですが。。

 

 

家の中でAさんを見る時、モラ夫はまるで「汚いもの」を見る様なしかめ面。

 

すれ違う時に少しでもAさんに触れると、これ見よがしにそこを手で払う。

 

気分次第で、「俺の物に触るな!」と怒鳴るのに、

自分が困った時だけ(洋服のボタンが取れた、趣味の道具を掃除したいなど)「やっておいて」と言って来る。

 

Aさんがリビングを汚すモラ夫に「少しは片付けて」とお願いした時には、

 

「汚いのはお前なんだよ!」

 

と怒鳴られたこともあるそうです。

 

 

 

その他にも書くのがためらわれるような暴言が沢山あって、それをお聞きした私の印象としても、

 

「悪質な小中学生のいじめの様」と感じました。

 

 

でも、たとえそれが小中学生のいじめの様なもので、だから大人は傷つかないかと言うとそんなことは決してありません。

 

それどころか、

家の中で日常的に配偶者からそんなことばかり言われ続けたら。。

 

 

「当時の私の自尊心は、もうズタズタでした」とAさんは振り返ります。

 

 

「元夫が本当に子どもっぽい事しているって、頭では分かっていたんです。

幼稚だし、小学生のいじめみたいだな、って誰よりも私が思っていましたから。

 

でも。。

やっぱりすごく辛かったし、

”私は本当に汚いのかな?”って、一日に何度も汗拭きシートを使ったり、自分の臭いがすごく気になっていた時期がありました」

 

 

心理的にとても辛く、追い詰められていた様子が伺えます。

 

 

 

もちろんAさんもずっと黙ってこういう暴言を受け取っていた訳では無く、時には

 

「そう言うのはもはやいじめだよ?」

 

「さすがにその言い方はないでしょ」

 

「私だって傷ついているんだよ」

 

等と、元モラ夫に伝えた事はあったそうです。

 

 

 

しかしそんな時、元モラ夫がどう返してきたかと言うと。。

 

「そんなの冗談に決まってるでしょ」

 

「なんだよ、俺は家で冗談も言えないのかよ」

 

「(フン、と鼻で笑って)だったら言われない様に毎日綺麗にしてろよ!」

 

「そんな風にいわれて俺の方が辛いわ!」

 

「お前の方が俺をいじめてる!」

 

と、これも”モラハラあるある”ですが、

これまでのいじめの様な暴言は全て「冗談」であってそれを受け入れないAさんが悪い、と、

 

暴言を吐いているモラ夫の方がまるで被害者の様に振舞ってきたそうです。

 

 

 

Aさんは離婚前、

 

自分が何を言っても夫から”お前が悪い”と言われ続けたことで、本当に”私が悪い”と思っていた時期があったそうです。

 

 

心はすごく辛いんだけれど、

でも「自分が悪い」「自分のせいでこうなっている」と思っているから、

 

結果、「自分で何とかするしかないんだ」と。。

 

 

「自尊心はズタズタ」と言うほどに傷つけられた中で、この時期は本当に辛く苦しかったと思います。

 

 

その後Aさんは紆余曲折を経てモラ夫に離婚を切り出し、

さらに紆余曲折を経て離婚成立までこぎつけます。

 

 

しかし、離婚を決めた後も、まだ少しは

 

「私にも悪いところがある」

「私がもう少しうまくやれていたら」

 

という思いが残っていたそうです。

 

 

ところが。。

 

Aさんが離婚を切り出した時、当然モラ夫に「どうして離婚したいと考えたのか」を伝えた訳ですが、

 

その時ですらモラ夫は「俺は悪くない」「悪いのはA」という態度を崩さなかったそうです。

 

Aさんはこれまでずっと、

 

「夫がいじめをする事や暴言を吐くことは良くない」と思いつつも、とは言え同時に

 

「夫婦のことだから、どちらかが一方的に悪いという事もない。私にも少しは責任がある」

 

と考え、苦しくても悩み考え続けて来たのです。

 

 

それなのに、

離婚の意志を伝えた時にモラ夫はあまりにもあっさりと、

 

「俺は悪くない、悪いのはA」

 

を貫いてきたことで。。

 

 

変な話ですが、

 

この時にモラ夫が1ミリも自分のいじめや暴言の責任を認めなかった事で、

 

逆に不思議とAさんは、

 

「あ、私は悪くなかったんだ」と思う事が出来たのだそうです。

 

 

 

Aさんは、離婚後の今でも時々は、

 

「もうちょっと何とか出来たら良かったな」

 

と思う事はあるそうです。

 

 

でも同時に、

 

「本当に自分に責任があるならその責任を引き受けるのは必要だけれど、

そうでないなら他者の責任を背負う事は自分の為にも相手の為にもならないと、カウンセリングを通じて思いました。

 

元夫のいじめや暴言は、元夫の責任だと思います」

 

とも言える様になりました。

 

 

これは、とても大切なことです。

 

 

 

暴力やいじめ、ハラスメントがあった時、

 

被害を受けた側が「これは被害だ」と認識する事は、とても大切な事です。

 

 

被害を受けている側が「自分が悪いからこうされるんだ」「自分にも落ち度がある」と認識していると、

 

加害している側も、

「ホラ、(被害者は)自分で”自分が悪いんだ”って言っているじゃないか」

と、

いじめや暴力、ハラスメントを正当化する理由を与えてしまい、

 

 

暴力やいじめ、ハラスメントをしている側が加害の認識を持つことを難しくしてしまいます。

 

 

 

 

 

Aさん、今回は大切な経験を皆様に分けて下さって、どうもありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日も最後まで読んで下さり

どうもありがとうございました

 

行政書士/公認心理師

佐藤千恵