「好き」で矮小化しない~モラルハラスメント | モラハラ/毒親相談対策ブログ 相談実績5000件超の公認心理師/行政書士 佐藤千恵

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家族問題/DVモラハラ/毒親問題専門 公認心理師/行政書士
【メディア掲載】
光文社女性自身 「モラハラ夫に気をつけろ」
NTTドコモ公式サイトママテナ 複数連載
NHK あさイチ「意外と身近?”モラハラ” 夫が怖い」取材協力
講談社 現代ビジネス 執筆中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みなさまこんにちは。

 

 

本日もブログにお越しくださいまして

どうもありがとうございます。

 

 

 

 

 

さて、本日の記事です。

 

 

 

 

子育て中のお母さんからのご相談や、

 

カウンセリングでお話を聞かせてくれる

子ども達、

 

そしてSNSを始めとしたネットの記事などで、

 

今でも子ども達の世界では

「スカートめくり」や「手カンチョー」が

行われている事を時々見聞きします。

 

(私の子ども時代ほどでは無い様には

思いますが)

 

 

 

 

それ以外でも、

 

幼稚園や保育園の年中~年長さん位で、

 

嫌がっても男の子に髪の毛を

引っ張られた女の子のお話や、

 

お昼寝の時間にお友達に

お布団に入って来られて嫌だった、とか、

 

数としては少ないですがそういうお話を

聞く事がありました。

 

 

 

そんな時、

 

まずはお子さんの訴えを

それぞれのご家庭で親御さんが対応したり、

 

園や学校の先生が対応されています。

 

 

 

そしてそう言う場面ではしばしば、

 

手カンチョ―されたりスカートめくりを

された側の子に、

 

「(やった子)はきっと〇〇ちゃんが好きなのね」

 

「好きな子はついイジメたくなるのよ」

 

「(やった子)は〇〇くんと仲良くなりたいのね」

 

等と、

 

”やった側の子はあなたをきっと好きなんだ”

 

”好意を持っているんだ”

 

”友情の表れ”

 

”手カンチョ―やスカートめくりは

好意の表れなんだ”

 

 

と言う方向に誘導している、

 

そう言うエピソードを残念ながら

お聞きすることがあります。

 

 

 

 

そして、

されて嫌な思いをした子に対し大人が、

 

「好意の表れでやった事なんだから

許してあげなよ」

 

酷い場合だと

「好意を持たれて良かったじゃない」

 

的なメッセージを送っている事も

あるようです。

 

 

 

 

こう言う現象に対して、

 

私はもともとスカートめくりや手カンチョー

反対派ではありましたが、

 

でも私自身も改めてしっかりと考えた事が

無かった様に思い、

 

自省も込めて今日はこの記事を書いています。

 

 

(振り返ると20代前半の心理を学んでいる時期に

児童館の職員をやっていたことがあって、

 

そこで子どもに手カンチョーされたとき、

「やめなさい」

とは言えたけれど、

 

どうしてやってはいけないのかと言うところまで

きちんと伝えられてなかったな、と思います。

今ならもう少し上手に伝えられるのにな)

 

 

 

 

 

 

数日前の記事でも書いているのですが、

 

 

 

 

 

この記事でご紹介しましたこちらの本↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらの書籍では、

 

 

手カンチョ―やスカートめくりの関連で言えば

「性器」と「おしり」は、

 

身体の内部と繋がっている器官であり

妊娠出産や性愛、生命に関わる事から、

 

 

特に大切なプライベートパーツとして

紹介されています。

 

(著作権もあり書籍の内容をこのブログで

詳細に伝える事は出来ませんので、

詳しくはぜひ読んでみて頂きたいです)

 

 

 

ですから当然、

 

子どもであっても相手の同意なく

見たり触ったりしてはいけません。

 

 

「好きだったらしても良い」

と言う事では無いのです。

 

 

 

必要なのは見たい側、触りたい側の

気持ちではなく、

 

触られる側見られる側の

しっかりとした自己決定に基づく同意です。

 

 

 

”誰がやっているか”と言う前提を

排除して考えれば簡単ですが、

 

 

ある時突然、

 

なんの同意も無しに他人が

自分の肛門に指をぶっ刺してきた。

 

 

 

たとえ衣服の上からだとしても、

 

これ、

あきらかに性暴力ですよね。

 

 

 

 

 

それなのに、

 

本気で嫌がったり怒ったりすると

 

「冗談も通じ無い奴」

「単なる遊びでしょ」

 

と矮小化され、

 

子どもが大人に相談すると、

 

「きっとあなたの事が好きなのよ」

「仲良くなりたかったんじゃない?」

 

と、

好意の表れなんだから大げさにせず

許してやれ、

 

と言う雰囲気を作られる。

 

 

 

実際に手カンチョーやスカートめくり、

 

されてすごく嫌な子は男女問わず

いると思います。

 

 

 

 

性的な部分、

プライベートな部分を同意なく触られたり

見られたりした嫌悪感を、

 

「相手はあなたを好きなのよ」

 

と好意で上塗りして矮小化する働きかけは、

 

そろそろ大人の側が止めないといけないと

考えています。

 

 

 

むしろ

 

「好きは免罪符にならないよ」

 

「相手が好きなら適切な方法で

好意を表現しようね」

 

「そんな事したらかえって嫌がられるよ」

 

「遊びたいなら

お互いに嫌な思いをしない、

相手の身体を侵害しない方法で」

 

 

と導くのが大人の役割と思います。

 

 

 

 

大切な事は、

 

「相手が嫌がる事はしない」

「相手の意志を尊重する」

 

ということ。

 

 

 

同意の無い接触、

相手が嫌がる身体的接触は

しないということ。

 

 

 

これを子どもの頃からしっかりと

伝えていく事で、

 

 

思春期以降の性的同意の場面で、

 

「相手に触れたいと思ったら

相手の意志を確認し同意をえること」

 

 

「自分が嫌だと思ったら断って良い。

自分の身体の事は自分で決めて良い。

自分には断る権利がある」

 

 

と言う部分に生きて来ると思います。

 

 

 

 

 

私が日々関わっている分野で言うと、

DVや家庭内モラハラについても、

 

 

「夫が私に怒るのは

私の為を思ってくれているから」

 

「暴力行為は愛情の裏返し」

 

 

と言う誤った認識のもとに

夫から暴力を受け入れてしまっている女性に

出会う事があります。

 

 

また、

不当な行動制限や外出の禁止を

されている女性が友人や知人に相談すると、

 

「旦那さんあなたの事が大好きなのよ」

「旦那さんやきもち焼きなんじゃない?」

 

と、

やはり好意を上塗りして訴えが矮小化されて

しまう、

 

そんなことがあります。

 

 

 

好きだったら侵害的な行為をされても

受け入れなくてはならない、

 

 

暴力や同意の無い性的な行為でも

相手の”好きの裏返し”であれば

受け入れてあげないといけないのか、

 

 

嫌だと思っても、

相手が自分を好きだと思ってくれているなら

嫌な行為でも受け入れなくてはならない、

 

 

など、

 

不快な事、不当な事でも

我慢して受け入れる事が愛情だと

認識してしまっている部分が

見受けられることがあります。

 

 

 

 

そもそも暴力の先に愛情は無くて、

 

尊重の無い行為は愛情の表現では無いの

ですが、

 

大きく捉えればこれも

子ども時代に大人から受け取った、

 

スカートめくりや手カンチョーと言った

性的な侵害行為に対して、

 

「きっとあの子は〇〇ちゃんが好きなのよ

(だから分かってあげな)」

 

とか、

 

「きっと〇〇くんと仲良くなりたかったんだね

(だから受け入れてあげたら)」

 

と言うメッセージの延長でもあると感じます。

(もちろんそれが原因の全てと言うつもりは

ありませんが)

 

 

 

 

「好き」が体への(もちろん心に対しても)

侵害行為の免罪符にはならない事、

 

 

自分と他者の線引き、

 

 

相手の意志や気持ちを大切にする

尊重の心を、

 

 

大人も日ごろから意識して、

しっかり子ども達に伝えていきたいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本日も最後まで読んで下さって

どうもありがとうございました

 

家族問題カウンセラー

行政書士/心理士

 

佐藤千恵

 

 

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