精神的に追い詰めて恐怖を与え支配する
モラルハラスメントは、
その支配の手段として言葉が
使われる事が非常に多いです。
具体的に言えば
暴言や侮辱、怒鳴る、否定する、
淡々と言葉で責め続ける、
等があります。
ここからは相談の場面で非常に良く聞く
モラ夫の発言を書きますので、
フラッシュバックの心配のある方は
ご注意頂きたいのですが、
モラ夫との会話には「遊び」がありません。
「ありません」と言うよりも
遊びのある会話が許されないのですよね。
「お前の言っている事は意味が分からない」
「分かる様に説明しろ」
「結論から言え」
「だから何が言いたいんだ?」
「どうしてそんな事も出来ないんだ?
きちんと理由を言え」
「君の言う事は理解できないと
みんなも言っている」
「言い訳はいい、
早く説明しろ、理由を言え」
「これだから頭の悪い人間とは
会話したくないんだ」
「(妻の説明を聞いて)
はぁ~、全く説明になっていない」
「どうして僕の言う通りにできないんだ、
理由を言ってみろ」
「いくら君の話を聞いても
僕は全く理解も納得もできないよ」
などなど。。
日常生活の中で、
何年もに渡ってこういうやり取りを
夫との間で繰りかえさせられます。
そうするとどうなるか?
まず、
夫との会話に非常に高い緊張感を
味わわされると言うのが一つ。
そしてもう一つ、
妻は夫に何か伝えなくてはならない事が
起こる度に、
「余計な事は言わず、結論をまず言って、
その後に理由を説明しなくちゃ」
「余計な事は一切挟まず、
必要な事のみを機能的に伝えなくては」
「しっかり効率的に話さないと」
等と考えます。
しかし、良く考えて下さい。
これは妻と夫の会話、
「家族(夫婦)の会話」なのです。
そんなに効率的で機能的でなくては
いけないでしょうか?
無駄な事は一切挟んではいけないでしょうか?
もし仮にそうだとしても、
では「何が無駄か」は誰が決めるのでしょうか?
ファミリーバイオレンスが存在する状態で
最も恐れるべき要素の一つが、
子ども達への影響です。
私自身もお子さんのカウンセリングを
させて頂く事がありますが、
子ども達は両親の間の緊張関係や
両親の間に漂う安全ではない空気感を
感じています。
この記事で紹介したような両親の会話や
やり取りを、
日々目の当たりにしている子だって
いました。
そしてそういう子達もやはり、
「父親と話すときは緊張する」
「パパに話しかけられるとドキッとする」
「パパと話すときはなるべく効率的に
短時間で、って考える」
等とお話を聞かせてくれたことがあります。
夫婦、親子、家族の会話には、
ちょっとした遊びや「下心」みたいなものも
必要ですよね。
親も、
例えば普段から子どもにちょっと注意したり
言っておかなきゃ、と思う事があった時、
「今ならこの子も聞いてくれそう」
「今なら話せそう」
というタイミングを計ることがあるでしょう。
それは子どもが雑談に応じてくれているとか、
何気ない無駄話を楽しくできている雰囲気とか、
そう言う事で図るだろうと思います。
子どもの方も同じで
親の機嫌がよさそうだと思えば、
ちょっと点数の悪かったテストの話を
報告したり(笑;、
欲しかった物をねだったり、
頼みごとをしたり、
そう言うコミュニケーションってあると思います。
カウンセリングの中でだって、同じです。
カウンセリングの枠いっぱい
心の話だけをしている訳ではありません。
(ただし、
関係なさそうな雑談に思えて実はすべて
その方の心の課題に繋がっている、
という事も良く起こるから
カウンセリングって不思議です)
みなさん、
日常の出来事やちょっとした話題、
ある意味「雑談」の様なことをする事も
普通にあります。
柔らかな対話、
遊びや下心のある会話、
そう言うものがあるからこそ、
真剣な話の時にはしっかりと
「真剣さ」が生まれるのです。
例えば子どもが
「新しいスカートが欲しい」
と言ったとき。
この一言を味わえれば、
「あぁ、身長が伸びて今までのスカートが
合わなくなったのかな?」
と子どもの成長を考える事も出来るし、
「流行のスカートが欲しいという事かな、
おしゃれに気を遣う年齢になったんだな」
ということが分かるかも知れないし、
「もしかしたら私と一緒に出掛けたい、
って言う意思表示かな」
と受け止める事も出来るし、
場合によっては
「おしゃれに気を使いだして、
好きな人でもできたかな?」
なんて想像もできます。
子どもの発言は、
味わおうと思えばいくらでも
味わう事ができるし、
そこから分かる事があります。
しかしその時に、
「どうして新しいスカートが必要なんだ、
説明しなさい」
とか、
「今までのスカートではだめで
どうしても新しいスカートでなければならない
理由はなんだ?」
などと説明や理由を求めるだけで、
子どもの発言が味わえるでしょうか?
それこそいちいち
「説明しろ」「理由を言え」
何て言わなくても、
普通に何気ない対話が出来てさえいれば、
会話の中から
「どうしてスカートが欲しいのかな?」
「そっか、だから新しいスカートが欲しいのね」
ということが
おのずと分かって来ると思います。
その時の子どもとの会話に、
効率の良い、悪いもありません。
スカートの例は
ちょっと極端な例を出しましたが、
しかしモラハラがある家庭内では
対象はスカートでは無いにせよ、
これに近い事が
日常的に起きているケースがあります。
コロナ禍でテレワークが増えた事により、
「雑談」の重要さが見直されている
とも言われています。
夫婦、親子、家族の会話、
特に雑談や遊びや下心のある対話について、
今一度その大切さを
振り返ってみて頂きたいです。
最後まで読んで下さりありがとうございました
家族問題専門カウンセラー
行政書士/心理士
佐藤千恵
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夫婦、親子など家族間のモラハラ
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